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実はその模型も持っていたりします。(キハ100)

実車は、試作車が1990年、1次車・2次車が1991年。
模型は実車の登場から29年目、2019年1月に発売されました。
キハ110系は既に模型化されていたのですが、なぜキハ100だけはこんなに時間が掛かったのか考えてみますと、一つには、16m級という小型車で、動力から設計しなければならなかったことの他に、東北のローカル線の普通列車として活躍している車輌のため、特急や急行に比べて地味な存在だったということもあると思います。つまり「発売しても売れるかどうか」心配だったのではないでしょうか?

平成初期に生まれ、平成最後の年に模型化されたということになりますが、私は、平成生まれの鉄道車両で好きな形式を1つ選べと問われたら、間違いなく、このキハ100を挙げます。

実車に初めて乗ったのは1991年。固定窓完全空調、空気バネ、丁度良い感じのボックスシート。小型で可愛らしいプロポーション。
それだけではありません。実はこの実車は富士重工が開発した部分が大きいのですが、この車輌の運転台を設計したのは、私の中学の同級生です。キハ100にも色々苦労があったけれど「あれはいいぞ!」と、設計者自ら推していました。後に富士重工は鉄道部門から撤退してしまいました。残念なことです。

で、キハ100。乗ってみたら本当にいい。軽やかなエンジン音とともに従来の気動車と全然違う加速感。空気バネ台車から軽快に伝わる「ボコッ、ボコッ」という乗り心地。車体が短いので音の繰り返しが速く、スピード感がありました。

三陸鉄道にも乗り入れていて、南リアス線でキハ100に乗った記憶があります。
こんな小さな車輌で事足りてしまうということは、お世辞にも儲かる商売ではないだろうなと思ったのですが、それなのに、こんなに快適で面白い車輌を投入してくれたJR東日本と富士重工の心意気を絶賛したいです。

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