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糸との会話、ciitoが生み出す色の魅力

ー作り手

“糸にまつわるモノづくり” がコンセプトのアクセサリーブランド「ciito(シイト)」。
糸が重なる様子をイメージした「糸糸」という文字を当てた造語が、ブランド名の由来となっています。

特徴は、完成度の高いデザインと糸の組み合わせで表現する色。
糸を使うものづくりは手芸のようなやさしい表現が多い中、ciitoさんは洗練されたデザインを意識してアクセサリーを作られています。

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コットンやシルク糸の中から程よい艶感のものを厳選。
そんなこだわりの糸を何重にも繰り返し巻きつけることで、やっと一つのパーツが完成します。

巻きつけ方や糸の重ね方で生まれる色の濃淡を目で見極めつつ、形へ落とし込む。

刺繍の基礎やテクニックを土台にしつつも、それらの概念にとらわれ過ぎない独自の手仕事によって「ciito」のアクセサリーが生まれています。

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ーものがたり

「ciito」の作り手である丹生(にぶ)さんは、大学ではファッションを専攻し、卒業後はアパレル会社へ就職。

糸は丹生さんにとって、ずっと身近な存在でした。

アパレル会社では、ユニフォームやグッズの企画生産を担当し、商品企画やデザインに携わる日々。
デザインが中心の仕事でパソコンと向き合う時間を過ごす中、「自身の手を動かすものづくりがもう一度したい」という気持ちが高まっていったそう。

そんな気持ちから、丹生さんは趣味として刺繍教室に通い始めました。

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刺繍を学び始めたあるとき、とある教室で丹生さんは“巻き玉”という手法に出会いました。

「これをサイズダウンしたら素敵なアクセサリーになるかも」

それをきっかけに、“巻き玉”の手法を少しアレンジして作ったアクセサリーを友人にプレゼントしたところ、そのアクセサリーのことが周囲の友人づてに広まり、お店で取り扱いたい、と声をかけられたそう。

当時、付けたブランドの名前が「ciito」。

その後、会社勤めをしながらものづくりを行う日々を3年ほど過ごし、出産を機に退職。2016年から本格的に「ciito」の活動を開始しました。

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一本のとき、何本か束ねているとき、そして面になったときで色が異なって見える。何度も何度も巻くことで、糸がみせる表情の変化を探る作業はとても面白いのです、と丹生さんは教えてくれました。

糸の声を聞くように、ひと巻き、またひと巻き。
一本の糸から最も魅力的な表情をみせられるように。

ciitoさんのものづくりは、まるで糸と会話するように作られています。

ー想い

2020年2月。ciitoさんは新たな取り組みとして、“糸の魅力”を他の素材で魅せるものづくりをスタートしました。

それが、糸の結び目を金属素材で表現したシリーズ “yui pierce” です。

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国内の職人さんの力を借り、“糸の魅力”を切り取ったciitoさんの新しい形。
糸との会話を続けてきたからこそ生まれたアクセサリーです。

「いつまでも手を動かしながら、デザイナーと職人の間のような存在でいられたらと思っています」

一つの糸が持つたくさんの美しい姿を自身の目でみて、手で触ることを大切に。
ciitoさんは“糸の言葉”を紡ぎ、その魅力を人々の元に届けます。

ー作り手情報

ciito(シイト)


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