決着サムネ

井場先生との5の5会は、ライブだった

こんばんは。囲碁アートの関です。

毎度のことながら遅いのですが、先日の「5の5会」ありがとうございました!

いったん最終回とします。全部で8回、どれも思い出深い・意義深い。何より楽しい時間にできたことを誇りに思います。来ていただいたお客様。井場先生をはじめとして、こんな大変な役を引き受けてくれたインストラクターの仲間たち。アシスタントのJKと上田さんに大いなる感謝を。

このたび、最終会の模様をyoutubeにアップしましたので、それを見つつ振り返ってみようかと思います。(全部で3時間半ありますが個人的に印象に残ったところを。)

まず序盤編です。対局開始は10:50~・・・いつもながら前振りのフリートークがそれなりに長い。この会の説明とか、対局者同士の紹介などをしっかりやるようにしています。どんな人が喋って囲碁打つのかが見えてきたら嬉しいです。

対局開始で、関が黒番。もちろん「5の5」。

まず大きく構えていこう~と思ったら白2手目ですぐに隅に入ってきました。とにかくジャマしていこうという井場くんの作戦により、3手目からすでに駆け引きが開始。解説しがいがあるなあ

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正直、白22のツケコシを軽視していました。そのまま戦っても良いことなさそうなので、打ったことない黒23を採用。良いかわかんないですが5の5ならでは。

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白30のコスミとなり、よく見かける形になりました。でも普通の定石になると活躍しないのが5の5なんですよね。こういうときは、目についた手を全部読んでみます。

黒31以上の手が私には見えなかったのですが、どうでしょうか。(ふつうは真似しないほうがいい「ハザマ」という悪形)

白32など侵入を誘って、黒33で今度は左辺を大きく広げます。これは戦いに引きずり込めそう!!

白32ではAだったかな、とあとで検討してましたが、中央を模様にしたときに黒31は通常よりも良い可能性があると信じました。

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白40から戦いに突入。こうなれば全部の黒石が援軍になってくれそうで、5の5としてはこれ以上ない流れです。

このあたりから、一手間違えたら終わっちゃう中盤戦。しかも秒読み。しかも解説つきなので余裕がなくなってきます。ここは過去7回の経験を活かしたいところ。

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黒79となったあたりでは、けっこう黒優勢っぽい。

囲碁は「攻めながら地を作る」のがさいきょうなんですが、白を追っかけまわしながら左側が膨らんできて、全部自分のものになれば勝てそう!という状況にできました。5の5の良いパターンです。

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崩れ始めます。黒111をあとで後悔。左辺のほう守っときゃ良かった。

白が入ってくるの、分かってたのに。黒117で取りにいったけれど、この手がミスだったみたいで取り逃します。井場先生、観客を背にして読み始め、生きる。

冒頭のあたり、めっちゃ無言になってしまいましたw だめだなーー

しかし解説を放棄したおかげ(?)で、まだ黒が勝ってるかも知れないことに気づいて必死に頑張ります。

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いろいろなミスがあったようですが、個人的にはここ。黒2と打っているべきでした。実戦は黒2で4と打って、白2で取られちゃった。

白7まで、三本にして取らせれば白地が1目減。黒6も打てるから黒地1目増。つまり実戦は黒が2目損なんですけど、最後の結果は・・・。。うん。。。

いや、黒2は本にも載っているし、よく知っている手なのに、せわしなくやっているうちにこの手だけが抜け落ちてしまった。結果よりもそれが心残りです。。( ;∀;)

本局の総譜です → https://gokifu.net/t2.php?s=1671577203811842


でも!楽しかったです!!

対局直後にニコニコしすぎて、後日生徒さんに「先生このあいだはおめでとうございます」って言われました。私が勝ってると思い込んでたみたいです笑

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5の5会はライブだ!

思いついたことを色々やってみる日々なのですが、「5の5会」は自分にとって囲碁アートに匹敵する大きな発明です。

まずプロではないアマチュアが、自らの企画で、お金をいただいて対局を観てもらう・・・というのだけでも新しい(畏れ多い)し、なんか5の5だし、しかも打ちながら解説してるし。

やってみて思ったのは、「これはライブだ」でした。バンドのライブです。音楽では、アマチュアでもインディーズでも自作の曲をライブハウスで演ることは普通ですね。

5の5会では、単に対局する人ではなく、解説する先生でもなく、それらをすることで表現する「演者」ともいうべき人に、二人がなっていると思うのです。自分の囲碁を観てもらうときに、ただ打つだけでは私は足りません。自分の言葉で頑張って伝えたいし楽しんでもらいたい。


いまの囲碁、どうでしょうか。いろんな対局が表にでてくるでしょうか。トップ棋士の碁は出てきても、その碁についてご本人から言葉の数々があるでしょうか。

街中でプロの人が対局して、それを頑張って伝えていたら、僕は絶対立ち止まって5時間見ちゃいます。そういう未来が素敵だな。

ということで、自分の中では5の5会はまだ終わっていません。多分またいつか甦ってくるはずですので、ぜひお楽しみに!

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