木材によるリラックス効果とは?
皆さんこんにちは。今回は、研究開発部の久保田が担当です。少し前になりますが立石寺に行ってきました。山頂まで1000段を超える階段は運動不足の体に響きましたが、上まで登って見える景色はとても綺麗で山形の自然が豊かなことが実感できました。皆さんも山形に来た際はぜひ立ち寄ってみてください。
先日、千葉大学環境健康フィールド科学センターの池井特任助教に講演をしていただきました。
今回はそのことについて書きたいと思います。我々は金属製外装材のメーカーですが、今回は【木】に関するお話でした。
「自然に囲まれた環境で落ち着く、リラックスする」ということは、皆さんも経験的に知っていると思いますが、なぜそのように感じるのか、リラックスすると感じた時、私たちの身体はどのような状態になっているのか等々お話ししていただきました。
まず私たちは、自然環境の中で進化してきたため、自然に適した身体になっていると考えられています。そのため、森林や木材など自然由来の刺激を受けると、私たちの身体は、無意識のうちにリラックスするのだそうです。
ではリラックスしている時、身体はどのような状態にあるのでしょうか?
リラックス時においては、副交感神経活動が高まったり、脳の前頭前野活動が鎮静化したり、生理応答が変化します。
先生の所属する研究チームでは、脳活動、自律神経活動、内分泌活動、ならびに免疫活動を計測することで、木材等の自然が人に与えるリラックス効果に関する科学的データを提出しています。
実際にデモ計測をやっていただきました!
今回は、実際に脳前頭前野活動計測を実演してもらいました。写真はその時の様子です。
デモ計測では、おでこにセンサーをとりつけて、ヒノキ精油の匂いを嗅いだ際の前頭前野活動を評価しました。実際の研究論文では、ヒノキ精油の匂いによって前頭前野活動が鎮静化するという結果が得られていますが・・・。
今回のデモ計測では、研究論文の結果とは異なり、むしろ活発化しました。
これは、計測されている方の緊張状態を反映しており、予想通りの結果だったようです。1回目の計測は、どなたでも緊張状態にあるため、脳前頭前野活動が高まってしまうそうです。また、沢山の方に見られているというシチュエーションも、強い緊張状態をもたらしたとのことです。
人を対象とする研究においては、実験を行う側が参加者や環境を含めた全体を十分コントロールする必要があります。そのため、実際の研究では、1回目にはダミーの匂いを使って本番と同じ手順で練習を行ったり、防音機能を有する実験室にて温湿度等の環境を整えて実施したり、様々な工夫をされているとのことです。
なかなか自分の脳活動の変化を見る機会はないので貴重な体験ができました!ちなみに脳活動データも個人情報であるため、公開する際は本人の同意がいるとか。今回は私の測定値の写真を掲載しています。
本講演では、匂いの影響以外にも、木材に手や足で触れた際の影響や木材壁を見た時の影響についてもお話ししていただきました。
普段の業務の中ではなかなか聞く機会のないお話ばかりで非常に貴重な機会でした。池井先生どうもありがとうございました!
(担当:久保田)
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