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時間どろぼうに気を付けて~頼むということは、他人の時間をいただくこと

相手の時間をムダに奪うのは、罪です。

最近、書籍やテレビCMなどで話題となり、見直されている「江戸しぐさ」。江戸時代の商家に伝わる処世術のようなものでした。

この江戸しぐさの中で、断りなく相手を訪問したり、約束の時間に遅れるなどして相手の時間を奪うのは「時泥棒」と言われ、重い罪にあたるとされてきました。時間の大切さは今も昔も変わりません。

頼むということは、その仕事をやってもらうことで、相手の時間を奪うことになります。ですから、相手の負担ができるだけ軽くなるよう考えておくことが、頼むときの最低限のマナーと言えます。

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私は以前、こんなことがありました。

ある企業に研修の打ち合わせのため、講師と二人でうかがいました。
すると、担当者は入社間もない人で、依頼内容が何もわかっていなかったのです。

各店の売り場スタッフへの接客マナー研修をしてほしいと言われていたのに、そのうち話が変わってきて……。最終的には、スタッフが次から次へと辞めるので、彼女たちの離職を食い止めるために、メイクやウォーキングの仕方など、何でもよいから女性スタッフが喜ぶような内容にしてほしいと言われました。

仕事の具体的なゴールを決めるのは、依頼主です。どうしたいのかゴールを決めてもらわないと、頼まれた方は提案のしようもありません。それなのに、そのゴールも決めてくれ、というのです。このような丸投げの依頼では、結果の出しようもなく、満足していただけるはずがありません。

いくらでもお金は出すと言われましたが、その仕事はお断りさせていただきました。

結局、通常の打ち合わせの3倍近い時間が奪われました。その後私は、来てもらった講師に申し訳ないので、お茶をごちそうして謝りました。本当に時間どろぼうは重罪です。

自分で考えがまとまっていない段階で頼む人がいますが、これは打ち合わせの段階で相手の時間をムダにしてしまいますので、絶対にやめましょうね。

仕事の完成図をできるだけ具体的にイメージしたら、企画書を用意したり、具体例を箇条書きするなどして、相手に的確に伝える努力が必要です。

一瞬にして内容を理解してもらえれば、打ち合わせの時間も短くてすみますし、勘違いも防げます。

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忙しそうな人に頼む前に、時間の計算を

何かをお願いする時は、相手の都合に合わせるのが基本です。相手が忙しそうにしていたら、落ち着いたころにようすを見て、

「今お話ししてもよろしいでしょうか?」と、ひと声かけてから用件を切り出しましょう。これから外出するというときや、外出先から帰って次の段取りを考えるためにも一息つきたいとき。

声をかけてほしくないときに頼まれた場合は、「その話はどれくらい時間がかかる?」と聞いてみましょう。

依頼者が十分にシミュレーションできていれば、5分ですむのか、1時間かかるのか、すぐに答えられるはずです。かかる時間を聞いたら、いつ話を聞けるのか、自分の予定を伝えましょう。

頼み方・断り方のワンポイント

・お金は借りてもあとで返せるが、過ぎた時間は取り返しがつかない。時泥棒は、弁済不能の10両の罪と言われました。

・人に何かを頼むときは、まず、「自分がどんな助けを必要としているのか」を具体的にすることが重要。相手の専門的な知識や技能を求めているのか、作業を手伝ってほしいのか、それとも相談に乗ってほしいだけなのか。どんなに時間に追われていても、依頼内容を明らかにしてから頼みましょう。

・「お願いがあるのですが、5分ほどお時間をいただけないでしょうか」と、最初から時間も伝えておくとベスト


⏬プロフィール 井垣利英(いがきとしえ)☆マナー嫌いだった私が、マナー講師になるまで

⏬人材教育家、マナー講師。井垣利英(いがきとしえ)【私の仕事】プロとして大切なこと

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