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仕事はコミュニケーション&コミュニケーション

頼むということは、足りない部分を埋めてもらう作業

前回、利他の心や<WIN×WIN>の関係について説明しました。前回までの記事はこちら⏬

ここでは、「頼み方」で一番大切なことを説明します。

人は、自分ひとりではやりたいことが実現できないときに、誰かの力を借りて目的を達成しようとします。つまり、人に頼みます。

目的達成のプロセスは、図に例えると、自分の足りない部分にパズルをはめるようにして、完全な円にするような作業と言えます。相手に、欠けた部分にぴったりはまるピースを出してもらい、それをはめてもらって丸を完成させるのです。

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頼む人は、相手にどんなパズルが必要なのかうまく伝えられなければ、小さすぎたり、大きすぎたりで、完全な丸は完成しません。

お互いにピースが一回でピッタリ合わないときは、角を削ったりして、ピッタリ合うように微調整が必要となります。

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何をしてほしいのか、必要な情報を開示する

「あとで手直しをするのが大変だから、人に頼むくらいなら自分でやったほうが早い」と考える人がいます。

しかし、より高い完成度を目指すなら、分業した方がよいケースもたくさんあります。仕事を人に依頼する場合、注意点は二つ。

 ・どんな丸にしたいのか?完成形(やりたいこと)を明確に伝える。
 ・埋めてほしい部分(やってほしいこと)を、具体的に伝える。

埋めてほしい部分を相手にわかってもらうには、必然的に、自分が埋めたところを説明することになります。つまり、現在の状況の説明です。

状況説明とは? 病院をイメージしてみよう

あなたは、医者の診察を受けるときに、「お腹がシクシク痛いんです」とか、「昨日はなんともなかったのに、今朝から急に熱も出てきたような気がします……」などと、症状をなるべく具体的に説明しますよね?

医者は、「お腹のどのあたりが痛いですか?」「食べたもので心あたりはありませんか?」などと質問をして、状態を知ろうとします。

状態が把握できないと、どんな治療をすればいいかわからないからです。患者が、どこがどのように痛いのか説明しなければ、「お願いだから治して!先生は治してくれるんですか?」と必死に訴えても、医者は治療のしようがありません。

もしかしたら、歯医者に診てもらうべきところを、眼医者に行っているかも?!頼む相手を間違っているかもしれません。

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仕事はその道のプロに頼む方が確実です。ただし、頼む相手を間違えないことは重要なことです。しかし、もし知らずに間違った相手に頼んだとしても、どこをどうしてほしいのか内容を具体的に伝えれば、「うちは歯医者なので、眼科医へ行ってください」と、ふさわしい人を紹介してもらえる可能性もあるのです。

どこが痛いのか、困っているあなた自身が、自分の口で具体的に伝えない限り、あなたは必要な治療を受けることはできないのです。こうしたことを踏まえて、仕事を頼むときには、必要な情報を相手にできるだけ具体的に伝えるように心がけましょう。

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頼む前に、完璧にシュミレーションしておく

「とにかく、あなたの力でなんとかしてよ。あとはお任せしま~す」

そんなばくぜんとした頼み方は、人の力をあてにした”丸投げ”と言えます。頼むのと、”丸投げ”はちがいます

仕事を頼むときに丸投げをすると、相手にとても嫌がられます。次から仕事を頼んでも、二度と引き受けてもらえないでしょう。そして、他人の協力が得られなければ、あなたは仕事で高い成果を上げることはできません。

人に仕事を頼むときは、何をしてもらいたいのか、今どんな状況なのか、どんな問題があるのか、いつまでにやってほしいのか、相手が疑問に思いそうなことはとくにわかりやすく、具体的に伝える必要があります。それが、人に協力してもらう礼儀です。

きちんと説明していないのに、相手はあなたの頭の中をのぞきこんで、思い通りに動いてくれるわけではありません。

相手に伝えておくことは、次のようなことです。

 ・その仕事の目的や完成図
 ・注意点や問題点など
 ・その人にやってほしいこと
 ・参考になる資料があれば、相手に渡す
 ・いつまでに仕上げるのか
 ・謝礼のあるなし

こうしたことを説明しておかないと、あとで「そんなこと聞いていない!」と食い違いが起きるのです。

そんなトラブルを起こさないために、相手の立場に立って、必要な情報を具体的にまとめておきましょう。 目的を達成するまでのプロセスを、ああして、こうして…、と完璧にシュミレーションできていれば、相手に何か質問されても、回答や対応策が見つかるでしょう。

また、頼んだ相手に断られたり、何か問題が起きたときも、あせらず冷静に、次の手が打てます。

成功したイメージが浮かぶまでシュミレーションする

日本を代表する経営者として私がもっとも尊敬している、京セラ名誉会長・稲盛和夫氏は、著書で、次のようなことをおっしゃっています。

”すみずみまで明瞭にイメージできたことは間違いなく成就するのです。すなわち見えるものはできるし、見えないものはできない。したがって、こうありたいと願ったなら、あとはすさまじいばかりの強さでその思いを凝縮して、強烈な願望へと高め、成功のイメージが克明に目の前に「見える」ところまでもっていくことが大切になってきます/『生き方』(サンマーク出版)より”

つまり、どうしたら目的を達成できるか、何度も考え抜いてシュミレーションを繰り返し、強く強く思えば、まだやっていないことまでもが、あたかもやれたように感じられ、できるという自信が生まれてくるというのです。

困難に思える仕事も、その境地に至るまで考え抜けば、解決策は見えるとおっしゃっています。

仕事の大小に関わらず、どんな仕事でも、シミュレーションができてから頼まないと、自分が想像していた通りの、またはそれ以上の結果を出すことはできません。

頼む相手がどんなに優秀でも、自分の伝え方が悪いと、よい結果を出すのは不可能。人に頼むのが苦手な人や、相手に気が引けて頼めない人は、細部まで十分にシュミレーションをして、頼み方の達人を目指しましょう。

⏬プロフィール 井垣利英(いがきとしえ)☆マナー嫌いだった私が、マナー講師になるまで

⏬人材教育家、マナー講師。井垣利英(いがきとしえ)【私の仕事】プロとして大切なこと

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