意思疎通をしっかり、仕事のビジョンを明確に伝える
メモやメールに頼らず、必ず口頭で説明しましょう
最近では、時間の拘束をしないから、と社内連絡をメールで済ませる会社も増えていますが、メールは送信したからといって必ず相手が読むとは限りません。重要な内容を伝えるのには少々問題があります。
アポイントの時間直前に、「今日は行けません」とメールで断りを入れるのは、マナー違反。急ぎの連絡は、電話で直接伝えるべきです。
相手と話すなり、「メール読んでもらえました？」と言う人もいますが、これも言い方が少し強引です。相手が読んでいなかったら、読んでいないことが悪いような気になります。
せめて、「先ほど、メールをお送りしたのですが…」くらいにしましょう。
メールに開封通知をつけたとしても、相手が読んだかどうかあまりあてになりません。忙しいうえに何通も受信するような人は、開いただけで読んでいないこともあります。
メールで、こちらの意図が正しく相手に伝わったかどうかも、重要です。文章の書き方や、読んだ相手の解釈の仕方によっては、内容が正しく伝わらないこともあります。
Aと言ったつもりが、AではなくBと伝わったのでは、大問題。直接頼んでいる時間がないから、相手の机の上にメモを置いておくときも、メールと同様。メッセージが一方的になりがちなので、あとで相手と会って話すか、電話で確認をしないと危険です。
頼まれた時の確認もしっかり行いましょう
こうした確認は、頼まれた側にも言えること。
少しでも疑問や不安があれば、そのままにせずに、相手に電話をするなり、会って話すなどしてすぐに本人に確認しましょう。直接話し合えば、その場でわからないことも確認できるので、誤解も生じません。
急ぎのときは、メールよりも、話す方が早くて確実なのです。
職場でのコミュニケーションは、普段から意思の疎通がはかれているかに左右されます。新入社員などのように、慣れない相手とは、やりとりに苦労することもあるでしょう。
しかし、もっとも気をつけたいのは、慣れが生じたとき。感覚だけでわかったつもりになって勝手な判断をして、ちょっとした勘違いが重大なミスにつながることもあります。
伝える内容によって、使う連絡方法は変えていきましょう。
勘違いを防ぐため、細かい内容は書面でも伝えておく
重要なやりとりは、「メールやメモ書きといった書面だけですませずに、必ず口頭で確認をする」と説明しましたが、
・約束の日時や電話番号
・金額や口座番号などの数字類
・一度聞いただけではわかりにくい内容
こうしたことは、必ず書面でも伝えておきたいもの。聞き間違いや、勘違いを防ぐためです。
12時に待ち合わせと伝えたのに、相手に２時と勘違いされて……。1時間以上も待たされたあげく、遅れてきた相手に謝られるどころか、「2時と言ったじゃないか」と怒られてはかないません。
そんなときも、書面で伝えておけば、お互いにそれを見て確認することができるし、証拠が残っているので「言った・言わない」でもめずにすみます。
誤解のないように、わかりやすく書く
書面で伝えるときは、相手に誤解を与えないように書くことも重要です。メールで、「明後日までに〇〇してください」と伝えても、受け取る側が同じ日に読むとは限らないので、いつのことかまぎらわしくなります。
日付が微妙な深夜の時間帯に送信するときは、送る方も何と書くか迷うでしょう。
メールでは、”明日”や”明後日”ではなく、”5日（水）”のように、具体的な日付で示しましょう。曜日をつけておくと、感覚的に把握しやすいので、さらに親切です。
ただし、日付または曜日を間違えると、いつのことを示しているのかわからなくなるので、日付と曜日の組み合わせはカレンダーで確認して正確に。間違えて書いたときは、すぐに訂正の連絡をしましょう。
時間は、午前と午後を間違えないように、意識して表記することが大切。「20時」と24時間表記にするか、ＡＭ・ＰＭをつけましょう。
誰が見ても誤解のないように、わかりやすい表現を心がけましょうね。
⏬プロフィール 井垣利英（いがきとしえ）☆マナー嫌いだった私が、マナー講師になるまで
⏬人材教育家、マナー講師。井垣利英（いがきとしえ）【私の仕事】プロとして大切なこと
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