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閉じ込められるならやっぱり本屋 vol.475

最近あまり本屋に行く機会がなかったのですが、この間久しぶりに立ち寄りました。

立ち寄った瞬間から目に留まる本が。

今年の芥川賞受賞作品『おいしいごはんが食べられますように』。

読みたい気持ちもありつつも、裏返したときに見える値段はいつも私を驚かせます。

1400円+税。

本って高いんだなと思いつつ、いつも買うのをためらってしまいます。

そうなるといつも読む本はBOOKOFFやメルカリ頼みになってしまうのですが、やはり、最近の本とは全然違います。

そんな本屋に対しての私の気持ちを書いていきます。

知恵の巣窟

そもそも本というのは知恵や知識の倉庫です。

常に新しい本は出版され続け、流行も変わり続けます。

知識や知恵は更新され続けるし、文学はどんどんと新しいものが生まれてきます。

新幹線から見える景色のように、ものすごい速さで移り行くのに美しい。

その場に降り立ったとしても美しい。

とにかく、本屋とは私にとってそういうものなのです。

知らない分からないがあふれているからこそ、そこに閉じ込められるのであれば本望。

むしろ願いと言えるくらいかもしれません。

細分化されているからこそ

近年、学問はとにかく細分化され、自分の学びたい分野を直接に学べる機会が増えています。

大学の専門学校化とも言えるかもしれません。

大学の中の学科の学習分野はわかりやすいほどに明記されており、大学で学んで進路を選択していくというよりかは、大学で何を学びどう活かしていきたいのかをより明確にしていなければなりません。

それと同じように本屋さんも変化しているように感じます。

わかりやすいように学問ごとに陳列され、話題の本は入口に置かれ、自分の読みたい本をすぐに見つけられます。

だからこそ、好き嫌いもしてしまいがちです。

でも、この本をありとあらゆる分野から新しい知識を取り入れられれば間違いなく、それはより抽象的概念で繋がってくるはずなのです。

これが本屋の楽しさです。

というよりも学びの楽しさなのかもしれません。

一期一会の出会い

とは言え、一生の中で出会える本の数は決まってきます。

たくさんの本に出逢おうと努力すれば出会えるかもしれませんが、それにも限界はあります。

だからこそ、一冊一冊と出会った理由は必ずあるはずなのです。

その本と出会えたことの意味を考え、噛み締めて、それを自分の血肉にしていく。

これこそが読書のあり方。

どうしても本屋に行くと、目移りしてしまいいい本はないか、今読みたいのはどれかと探してしまいます。

しかし、実は直感的に選んだ本にこそ出会うべき、読むべきものが書かれているのかもしれません。

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