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心と体をいやすアロマテラピー 第1回『スマホやデスクワークによる頭痛』

スマートフォンやパソコンの長時間の使用によって、頭痛や眼精疲労、肩こりなどが生じることをテクノストレス症候群と呼びます。

テクノストレスは、身体的な症状だけではなく、時には、不安や落ち込みなどの精神的な症状を引き起こす原因にもなります。精神的な症状は身体的な症状に比べて、原因を特定しにくいものです。身体的な症状を感じた際には、早めに対処することが必要です。

目的別にアロマオイルのブレンドを紹介している書籍『マッサージ&アロマテラピー』(医道の日本社)から、頭痛に効果的なアロマオイルの活用法を紹介します。

頭痛に効果的な3つのオイル

ローズマリー

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ローズマリーは、古くから強力な抗生物質として用いられていました。冷蔵庫が開発される以前には、ローズマリーを肉に巻くことで、肉が腐ることを防いでいたといわれています。

現在、ローズマリーの精油は、マッサージや入浴時のトリートメントとして用いると頭痛や筋肉痛、こむらがえり、動脈硬化、血行不良、便秘などの筋骨格系や循環器系、中枢神経系に効果的とされています。

さらに、ディフューザーを使い精油を吸入すると意識が覚醒して、うつや神経性の緊張、物忘れなどにも効果があると考えられています。

レモングラス

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インドや中国の伝統医学では、レモングラスの精油は痛みと発熱を伴う筋骨格系の症状に用いられています。例えば、頭痛、関節痛、筋肉の腫れ、捻挫などの症状の緩和です。

また、インドの科学専門誌では、「レモングラスの精油には、中枢神経系を調整して、鎮痛させるとともに働きを遅くする可能性がある」と示唆されていて、脳の疲労や情緒不安定の予防につながるのではと期待されています。

ラベンダー

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他の精油との相性がよいラベンダー。20世紀初頭、実験中に火傷を負った香料化学者が、その傷にラベンダーの精油を使ったところ、傷が早く癒えたそうです。ラベンダーには、傷口の細胞を活性化して、修復を促し、傷跡を小さくする作用があります。

天然の鎮静剤として、頭痛の際には精油をこめかみに塗ったり、就寝時に枕に数滴精油を落としたりすると深くリラックスした状態になります。

ブレンドオイルの使い方

用意するものは以下の通りです。

ローズマリー 3滴
レモングラス 3滴
ラベンダー 5滴

(1)温かい湯を張ったフットバス用の容器やたらいに、ブレンドしたローズマリーとレモングラスの精油を入れて、かき混ぜ、足を10分間浸す。

(2)冷水125mlにラベンダーの精油を加えて、かき混ぜる。おしぼりなどを浸して適度に絞り、額に当てる。

温かい湯が足の血管を拡張させて、全身の血流が改善されます。一方、冷湿布を頭にあてがうことで、その部位の血管が収縮します。

【注意事項】精油の使用上の注意や禁忌事項については、書籍の中で詳しく掲載していますので、精油の取扱に際してはそちらを必ず確認ください。

※本記事は、医道の日本社Webサイト「CIANA」で2016年10月31日に公開されたものを再構成しています。

書籍『マッサージ&アロマテラピー』

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マッサージ&アロマテラピー』では、厳選した30種類の精油の特徴とあわせて、「運動器系の不調に」「心と感情に」「女性の健康を守る」などのテーマに応じた目的別のアロマブレンドを紹介しています。

また、精油の力を最大限に引き出す部位ごとおよび全身のマッサージテクニックや、セルフケアもカラー写真で解説しており、治療家にも役立つ1冊となっています。

その他のアロマオイルはこちらから

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