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「医道の日本」プレイバック! 第10回  座談会『経絡治療について』(1979年)

創刊より80年以上、通巻922号を数える中から、特に読者の議論を呼び起こした企画、時代を映し出した企画を振り返ります。

座談会『経絡治療について』(1979年)

2013年、『医道の日本』は雑誌の顔である表紙の変更、カラーページや臨床記事の強化など、大幅なリニューアルを行った。

その際、いくつかスタートした新連載の一つに、「経絡治療 僕たちのこれから」があった。“経絡治療とは何か”について、また“経絡治療家がこれから進むべき道”について、現場で活躍する経絡治療家たちが話し合いを進めていくものだ。

『医道の日本』はそれまでも、経絡治療についてはさまざまな企画で取り上げてきたが、今から41年前の1979年にも誌面で座談会を行っている。

出席者は、上記連載 の初回にもその名が登場した岡部素道氏(日本経絡学会会長)を始め、小川晴通氏(東京都鍼灸師会会長)、岡田明祐氏(日本経絡学会副会長兼明鍼会会長)、 島田隆司氏(素問の会代表)。

岡部氏は経絡治療の創始者の一人で、その他の諸氏も“経絡治療創始時代”の治療家たちが中心である。この錚々たる顔ぶれで、 経絡治療における歴史から、診断・適応性・システム化に至るまで、熱の込もった議論を展開している。

岡部氏は座談会の中で、経絡治療の特徴について次のように述べている。

「なぜ経絡治療が良いかという特徴のほうを言いますと、病名によってツボを覚えるということは、必要ない。

根本的なものを捕まえておけば、何病に拘らず、 腎虚なら腎虚に使うツボ。それにあったツボを取って、本治法をして、その他は、それにあったローカルポイントを取って標治法をやるわけです。

そうすると頭 が整理されて、病気に依ってツボを頭においておくってことはないわけです。それが一つの特徴です」

経絡治療のメリットを語った上で、根本的な考え方を学ぶためには古典や哲学に逃げ過ぎずに手技・方法から精進していくほうがよい、という示唆も加えている。

現代にも通じるヒントがあり、「経絡治療 僕たちのこれから」と合わせて読み進めると、より興味深いかもしれない。

※本記事は、医道の日本社のWebサイトで2013年1月21日に公開されたものを元に作成しております。

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