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80年代アイドル総選挙発表との比較 (番外編 : 30位圏外)

Re:minder」さんの主催による『80年代アイドル総選挙』の結果が発表されました。 この企画と連動して私自身が2005年から音楽再生ログとして記録しているlast.fmのSCROBBLE回数を基にした自身のランキングと総選挙のランキング比較を記事として掲載する予定です。

その前哨戦として『80年代アイドル総選挙』の30位以下(発表は100位まで)の方の中から数人ピックアップしてみました。
(左順位はmatsu_sanのSCROBBLE順位、歌手名の左下が「80年代アイドル総選挙」の順位です)

147位 : 秋山絵美

アイドルグラビア雑誌「Momoco」の読者オーディション的なコーナー。掲載者は通し番号「桃組出席番号」をつけられていた。
有名なモモコクラブ出身者は西村知美・島田奈美・杉浦幸をはじめ工藤静香(おニャン子クラブ)・穴井夕子(東京パフォーマンスドール)などがおり、彼女もモモコクラブ出身のアイドルとして'87年にデビュー。

デビュー曲「太陽のアラベスク」は'60年代に流行ったグループサウンズのテイストと疾走感がある曲で個人的にはかなり好きなのだが残念ながらオリコンチャートでは100位圏外(最高127位)である。

3作目のシングルがタイアップ曲となり、自身最高位となる60位、3万枚前後を売り上げた。が、ジャケットに本人の顔は一切写っていない…。

最大ヒット曲!!

146位 : 山中すみか

1988年の「ロッテ CMアイドルはキミだ!」グランプリ受賞者!! 過去のグランプリは立花理佐・宍戸留美。 本戦出場者は鈴木早智子(Wink)・島崎和歌子・穴井夕子(準グランプリ)・八木田麻衣(ともに東京パフォーマンスドール)など。

'89年当時はほとんどアイドルポップスを聴いていなかった時期で彼女のことも知らなかったと思う。

が、シングル「な・ん・だ・か・楽しい」がたまたまプレイリストのシャッフルで流れてきた時に妙に気になったのだ。聴けば聴くほど癖になる。いわゆるスルメ感がある曲調とボーカルなのだ。

彼女に関しては完全ににわかだし後追いもできていない。80年代後半、いわゆる「アイドル冬の時代」にはまだ知らない何かが眠っている気がする。

121位 : 沢田玉恵

知る人ぞ知るアイドル。’86年に「花の精 -わたしのON‐AIR-」でデビュー。セカンドシングル「紫外線」(2作とも資生堂のCMソング)を発売後、翌'87年に公開された映画「蛍川」に出演したのを最後に引退。

YouTubeなどで当時歌っていた様子を視聴することができるのだが、佇まいや雰囲気などは中学を卒業したばかりだとはとても思えない。

ありがたいことにシングル2作(A・B面あわせて4曲)の音源はCD化されているのでもし興味がある方は在庫があるうち('23年3月現在 / 定価にて購入可)に入手しておいたほうがいいですよ!!

記憶に間違いがないかネットで検索をかけようとしたらなぜか予測変換に「藤井隆」と表示されたので調べてみたところ「やりすぎコージー」という番組で彼女の歌を歌ったみたいです。 藤井隆は本当にアイドル歌謡に詳しいんですよね。

85位 : 深津絵里

今や実力派女優として活躍している深津絵里ですが、アイドル歌手としてデビューした当初は迷走していました。

デビュー曲「YOKOHAMAジョーク」(最高位:48位)と同日に『高原里絵』名義で「マリオネット・ブルー」(最高位:58位)という2作同時リリースという暴挙を試みます。

話題作りだったのか映画作品の曲は高原名義でリリースする方針だったのかはわかりませんが以降「深津絵里」で統一されます。

これまで歌手としての評価がほとんどされていないと思うのですが、とても澄んだ透明感のあるボーカルでしかも上手いんですよ!! '90年にデビューした東京パフォーマンスドールにおいて抜群の歌唱力を誇った「米光美保」に近い印象を感じます。

寺田創一が編曲を手掛けた「NIGHT-CLUBBING」(中上雅巳とのデュエット / 元いいとも青年隊・現山瀬まみの旦那様)「太陽も花も木も」、元電気グルーヴのCMJKによる「愛はすてき・愛は花束」などテクノ歌謡ファンならぜひ抑えておいていただきたい。

2012年には劇作家の野田秀樹が手掛けた「エッグ」という舞台にて架空のアーティスト「苺イチエ」名義で全曲を椎名林檎が作曲したアルバム「毒苺」を制作したり、三谷幸喜監督による映画「ステキな金縛り」では西田敏行とのデュエット「ONCE IN A BLUE MOON」が主題歌として使用されたり、同じく三谷幸喜監督の映画「ザ・マジックアワー」では役名「高千穂マリ」として「I'm Forever Blowing bubbles」を披露するなどなにげに歌声を届けてくれている。

(テクノポップに詳しい四方宏明さんという方が「歌う女優たち」というシリーズで深津絵里の記事を掲載されています → All About 歌う女優たち~Part 3 侮れない深津絵里)

公式のGOLDEN☆BESTが発売予定発表されて即中止になったので自主制作

67位 : キララとウララ

昭和のテクノ歌謡ユニットを挙げろと言われると「キララとウララ」を一番に答える方も多いのではないでしょうか? (実質スターボーと2択?)

唯一のアルバム「ダブル・ファンタジー」はCDの出荷数も少なく、中古ではプレミア価格が付いていたため入手するのが難しかったのですが、2007年にVIVID SOUNDよりボーナストラックを追加して再発されました。

ちなみに小室哲哉さんの元奥様はキララさんの方です。

ダブル「ダブル・ファンタジー」(オリジナル盤 / 再発盤)

64位 : 仲村知夏

当時としては珍しかった活動は「歌」オンリーという潔さ。沖縄アクターズスクール出身ということで歌唱力があり、デビューした年のレコード大賞では優秀新人賞にノミネートされています。
(歴代ノミネートをまとめているサイトでは「仲村」ではなく「伸村」と掲載されていた…悲しい)

3rdアルバム「STREET ANGEL」では元BOØWYの氷室京介による楽曲が2曲収録されています。(1曲は「LOVE & GAME」の別歌詞、1曲は完全オリジナル)
氷室京介がアイドルに曲を提供したのは'85年に奥田圭子がリリースしたシングル「プラスティック」(作曲:氷室京介 / 編曲:布袋寅泰)以来。

本人や周りのスタッフがロック寄りな方向で行きたかったのかどうかはわからないけれども個人的にはTIFANNYの「I Think We're Alone Now」をカバーしたダンスポップスの「ひとりぼっちに帰らない」('89 / 宮沢りえ主演の大映ドラマ「青春オーロラ・スピン スワンの涙」主題歌)が一番好きだったりする。

61位 : 立花理佐

80年代にレコード大賞の"最"優秀新人賞を獲った女性アイドルは'84年の「岡田有希子」、'85年の「中山美穂」、そして'87年の「立花理佐」の3人しかいないんですよ!?

最優秀新人賞獲ったのに100位に入れないって…、悲しすぎる。デビュー曲最高2位ですよ!? トップ10ヒット6曲あるんですよ!? なんでだよー!?

48位 : BaBe

「80年代アイドル総選挙 ザ・ベスト100」の結果を見てランクインしてなかったアイドルで一番驚いたかも。だってBaBeだよベイブ!?

ギミアッ! とか ホーミー! とか トゥナイっっ! とかって歌って踊ってたBaBeだよ!? 
でもセールスを改めて調べてみたら思ってたほど売れてないんだよね。

  • Give Me Up (約13万枚)

  • I Don't Know (約14万枚)

  • Hold Me (約6万枚)

  • TONIGHT! (約4万枚)

  • Get a Chance! (約7万枚)

うん、当時の印象の半分も売れてない感じ。 翌年デビューするBaBeと同じ2人組のユニットWinkは2作目までは伸びなかったけれど3作目以降が

  • 愛が止まらない ~Turn it into love~ (約65万枚)

  • 淋しい熱帯魚 (約56万枚)

  • One Night In Heaven ~真夜中のエンジェル~ (約42万枚)

  • Sexy Music (約32万枚)

  • 夜にはぐれて ~Where Were You Last Night~ (約29万枚)

圧倒的でしたわ…。

33位 : 島田奈美

この記事内で唯一「80年代アイドル総選挙 ザ・ベスト100」にランクイン、しかも順位がかなり近いアイドル。

正直なところ当時はまったくノーマークだったんですよねー。おニャン子クラブが猛威を奮っていて毎週のようにソロ・ユニット・本体でシングル・アルバムのリリースがされていたのでおニャン子を追っかけてたら他のアイドルを応援する余裕がないんですよ。

アイドルのリミックス盤を収集するのが好きだったのでオリジナルは所有してないけれどもベスト盤とリミックス盤だけは持っているアイドルもいました。彼女がまさにそうです。

'89年に発売された「MIX WAX -NAMI NONSTOP-」、寺田創一が全楽曲のリミックスを手掛けたCDです。当時は流して聴いて「大胆だな」ぐらいの印象だったと思います。

'92年頃になると「島田奈美の曲がNYのクラブで流れてる」というまことしやかな噂が流れてきました。よくよく調べてみるとNYで有名な伝説のDJ「Larry Levan」が寺田創一がリミックスした島田奈美の「Sun Shower」をベースにMIXして流していた。そしてLarry Levanが手掛けたリミックスがCDとしてリリースされているということでした。

「Sun Shower」のRemixのみを集めたコンピCDも発売されているということで当時必死に探した記憶があります。

2016年にはTEI TOWA・ゲームサントラ「PERSONA DANCING P3D & P5D SOUND TRACKS」・藤井隆などのアルバムにも参加しているDJ「tofubeats」による「Sun Shower」のリミックスが発表されています。

「Sun Shower」祭り

というわけで他のファンの方の入りとは違いましたけれども「Sun Shower」以外の曲も大好きです。 


いかがだったでしょうか? 『80年代アイドル総選挙』で投票したけれどもランクインしてなかったよー! という方がいらっしゃればぜひコメントで教えて下さい。

30位以内の比較ランキングは近日公開の予定ですのでしばしお待ち下さい。


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