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「第2回 経営者に聞く! 変化を追い風にする企業の過去/現在/未来」にて中村が対談させていただきました

いつもお世話になっている、さくらインターネット株式会社(以下、「さくら」)様の対談企画「経営者に聞く! 変化を追い風にする企業の過去/現在/未来」の第2回に、当社の中村がお声がけいただきまして、さくらの田中邦裕社長(以下、「田中社長」)と対談させていただきました。

とても有意義で面白い対談でしたので、是非、皆さまもご視聴ください。

是非、ご視聴いただきたいので、ここに全てを記載するのは避けますが、一聴講者として、一従業員として、「はっ」としたところや、「ぐっ」ときたところを、少しだけ、チラ見せ程度に拾ってみたいと思います。

高いハードウェアを作るのではなく、安いハードウェアがソフトウエアによってバリューアップする

これは、田中社長が仰っていたコトバで、何てわかりやすいのだろう、と思った一つです。
私(非エンジニア)は、常々、ソフトウエアソフトウエアと呪文のようによく耳にするものの、だからなんだ、と思っていました。が、この一言で「ひざポン」となりました。
さらに「ソフトウエアはアップデートがあとからできる、ハードウエアはあとから更新できない。日本の多くのケースは、ソフトウエアは作ったらそのままで、ソフトウエアという割にはやわらかくなくて、事務所の前の道路のほうがよっぽど掘り返されている」とも仰っていました。そう、それ、そうなんですよね。それにしても、道路を対比にもってくるなんて、わかりやすさが素敵過ぎます。
常々、Actcastはソフトウエアが遠隔でアップデートできるんだよ、それってすごいんだよ、と聞かされていましたが、「へー」程度に思っていました(自白)。ただ、今回、当社中村が「お客様は、わかっていないことをデータで見てみたくて導入する、ひとたびデータを見ると”次はこうしたい”という欲が出てくる。そうした泥臭い部分に対応できる仕組みを結構な年数をかけて作りこんできた。それが我々の武器になっている。」と、話しております。
思えば、Actcastはリリーススケジュールが当初予定よりどんどん後ろにズレていったのですが。私、当時は開発の苦労も(何なら何を作ってるのかも)知らずに遠巻きにただただ「早くぅ~、もっと焦ってよっ!」とやきもきしていました。が、そこにエンジニア魂とビジネス魂を懸けていたのですね。そして、それが今、武器として確実に活かされてますよね、と、今更思い知りました(反省)。

サブスクビジネスをやるということは、自社のサービスや製品ではなく自社そのものを売ること

これも、田中社長が仰っていたコトバで、「ハッ」とさせられました。
そもそも私はサブスクという言葉も概念も誤解していたポンコツ組です(ただの月額とか年額系のサービスのこと、ぐらいに思っていました)。
田中社長は「サービスごとに組織が作られていると、サービスごとの収支・行動の追求になる。他方、サブスクをやっていくには、その組織の壁をいかに取り除いていくかが全てになる。サブスクでスタートアップが勃興して古い会社がなぜそれをできないか、というと、サブスクをやる=組織改革に近いから。」と。うーむ、なるほど度が高い。
加えて、「サブスクを表面だけでやっても、お客様には響かない。結局、CSが大事。”自社のサービスの都合ではなく、お客様がいかに成功するか”です。」とも。
そう、それ、そこです。当社も今、その課題に直面して、真向から取り組んでおりますが、こうやってハッキリ言葉で聞かせていただくだけでモチベーションがスコンと1UPします。

大事なのは「使っていただく」こと

これは、当社中村からの「インフラを売っているという部分では、当社とさくらさんは近しい。はっきり言ってお客様にわかりにくいものを売っている。どう知ってもらって、どう理解してもらって、どう使ってもらうのか。そのあたりについて、さくらさんはサービス立ち上げ当初どうされていたのか。」という質問に対する、単純明快な答えとして田中社長が仰った第一声です。
「プロダクトが良くても、使っていただかなければ、そもそも知られることがない。1円でもお金を取ることは大事なのだけども、お金をいただくより、まずは使っていただくのが重要。お客様がうまくいく、そうすると他の人を紹介してくれる。新規顧客開拓とは”既存のお客様の成功”にある。それがまさにCSです。」と。ダメ押しで、「顧客の成功までの道のりが長いのがAIの共通の悩みかもしれないですね」とも。くー。
はい。頭ではわかっている、わかっていたことなんだけども、です。
思えば、Actcastは「課金が1日単位」なわけですが。最初、それを聞いた時は、なんでそんな面倒くさいことするのさ、と思っていました(私、バカなので)。その後、営業資料や色々なものを見ていて、「1日単位の課金=1日からトライアルできる=嫌ならすぐやめられる=”お試し”のハードルが圧倒的にさがる」とようやく理解しました。これが「まずは、使っていただく」に繋がっているわけですが、それがとてつもなく大事なことなのだと、今日、改めて気付かされました。
そういえば、私も色々なサービスを試す側として、窓口の方がサービスの説明をしようとするのを遮ってでも「無料トライアルあります?」と絶対に聞きます。で、「無料トライアルはないですー」と言われると「じゃぁいいですー」となる。わかる。わかる。ただただわかる。
そして、田中社長は「失敗のコストを下げて、たくさん失敗できるようにするのが大事」という主旨のことも仰っていました。これはもう生きていく上で大事にしたいなと思う、それぐらいの”真髄”みたいなものを感じました。

いい技術やアイデアがそのままスケールするビジネスになるわけではない

これは、当社中村のコトバです。
もともと、この部分をブレイクスルーしていくために当社のActcastのコンセプトがある。というより、Ideinを起業した根っこがある、とは思っていましたが、今回色々なお話を聞いていて、全てがそこに通じるな、と実感することができました。
Ideinという社名の由来(アイデアの語源)について中村が話している中で、アイデアが集結する場として「みんなのやりたい、を、みんなができるようにする」と語っています。
今、当社のお客様で多いのは、「POCまではトライしている。トライしたもののいざ導入するとなると、コストが高い、維持継続・運用が難しいといった理由で、せっかくPOCまでやっても本導入を断念している」、つまり、「みんなのやりたい、が、できない」状態にある方々です。そういったお客様が、なぜ当社のサービスに魅力を感じてくださるのか。
「まずは使っていただく」ために日次課金というコンセプト、「安いハードウェアがソフトウエアによってバリューアップする」ための遠隔操作の仕組み、エンタープライズで大企業向けに提供しているようなAIアプリを「誰でも買える」ようにするためのマーケットプレイス。
つまり、「みんなのやりたい、を、みんなができるようにする」、それが「Actcastにはある」から、です。
それは、「いい技術やアイデアがそのままスケールするビジネスになるわけではない」からの脱却です。
うーん、つながった、という自己満足。

随分とたくさん書きましたが、これでもごくごく一部です。
有意義で興味深いお話が色々聞けますので、是非、冒頭YouTubeを再生してください。

番外編で。
あなたにとって変わらないものはなんですか?という問いに、当社中村が「好奇心でドライブする人間なのでそこは変らないと思う」と答えています。
ええ、少なくとも、当社従業員はみんな知っています。社長が、好奇心に関しては小学生レベル(良い意味で)、ということを。
喜々として作業台で「え?社長がハンダ付けですか?」みたいな姿を見せることがある一方、経営や事業開発・組織改革に関しても同じように喜々として取り組んでおられる。社長が目をキラキラさせている姿というのは、時として、どんなかっこいいコトバより従業員にとって灯台になるものです。

もう一つオマケ。
冒頭に、中村が自己紹介と会社紹介をするくだりがあるのですが、モデレーターの方が「ぼつぼつ・・」とサインを出した(んでしょうね)ところ、「あと1分ください」と言って、そのあと明らか1分以上話しを続けたあげく、サラっと「ちょっと5分オーバーしちゃったんですけど」と。
いや、社長、5分はちょっとじゃないから!!!
これも、中村の好奇心のせいですかね。

さくらさん、この度は、中村にお声がけ頂き、有難うございました。

そして、一視聴者として、とても有意義な対談を聞かせていただき、有難うございました。

しつこいようですが、皆さま是非、動画フルバージョンをご視聴ください!