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言語化の落とし穴~言葉の限界と真意を読み解く~

こんにちは、シノスケです。

「言語化することの重要性」はよく語られていますが、
「言語化することの危険性」についてはあまり聞かないような気がします。

なので、今回は
「言語化することの危険性」について
述べていこうかなと。


言語化の落とし穴

僕たちは、
日々言葉を通じて
情報をやり取りしています。

複雑な思考や感情を整理し、
他者と共有するために、言語化は欠かせないツールです。

ですが、言語化は万能ではありません。

言語化は情報を具体化する過程で、
元の情報が持っていた複雑さや曖昧さを
失わせてしまう側面も持ち合わせているのです。


言語化のメリット
~社会を支える力~

言語化のメリットは、
情報の伝達や共有、思考の明確化、記録と保存、
そして新たな創造を可能にする点にあります。

例えば、以下のように。

  • 情報の伝達と共有:
    言語化によって、複雑な概念や感情、経験を
    他者に伝えることが可能になります。
    これにより、知識や情報の共有が促進され、
    社会全体の知識レベルの向上や相互理解に繋がります。

  • 思考の明確化:
    言葉にする過程で、自身の考えを整理し、
    論理的に構築することができます。
    これにより、問題解決能力や批判的思考力の向上に繋がり、
    より良い意思決定を可能にします。

  • 記録と保存:
    言語化された情報は、文字や音声、映像など
    様々な形で記録・保存することができます。
    これにより、過去の知識や経験を後世に伝えることが可能になり、
    文化の継承や社会の発展に貢献します。

  • 新たな創造:
    言葉は、アイデアや想像力を形にするための強力なツールです。
    詩や小説、音楽、映画など、
    様々な芸術表現は言語化によって生み出され、
    私たちの生活を豊かに彩ります。
    また、科学技術の進歩も、
    研究者間の情報共有や議論を通じて実現されています。

これらのようなことを可能にするから、
「言語化って大事だよね」と言われていると思うのです。


言語化のデメリット
~:情報が削ぎ落とされる危険性~

一方で、デメリットとしては、
情報の抽象化や感情・ニュアンスの欠落、
解釈の多様性などが挙げられます。

言語化というのは、
抽象的なことを具体的なものに落とし込むことなので、
「情報を削ぎ落とす」という作業が発生しているのです。

例えば、
美しい風景を見た時の感動を言葉で表現しようとしても、
実際に目で見た色彩や広がり、
空気感などを完全に伝えることは難しいですよね?

「好き」という感情も、
対象や状況によってその意味合いは異なり、
一言で表せるものではありません。


言葉の限界
~削ぎ落とされる情報~

言語化によって情報が失われる可能性があるからこそ、
「言葉をそのまま受け取らない」ことの重要性が
浮かび上がってくると思うんです。

「この言葉からはどんな情報が削ぎ落とされているのか?」

そういう意識が
受け取る情報量に大きな違いをもたらすのではないかと。


例えば、
「感謝が大事」とよく言いますが、
本当に感謝の素晴らしさを実感している人と、
一般的に言われているから大事だと思っている人では、

「感謝が大事」という言葉に含まれている情報量は
大きく異なります。

言語化は
「相手がこれまでにどんな人生を歩んできたのか」
「その言葉にどんな想いが込められているのか」
といった情報を根こそぎ削ぎ落としてしまいますから。


言葉を受け取るということ
~相手のフィルターを通して理解する~

言葉をそのまま受け取ってしまうと、
自分のフィルターでその言葉を受け取ってしまいます。

そのため、
「うん、感謝は大事!」と考えた時に、
「自分が思うに、こういう理由で感謝が大事」となります。

ですが、相手は
全く別の視点から「感謝が大事」と言っているかもしれません。

なので、言葉の情報を削ぎ落としたくなければ、
言葉をそのまま受け取って、自分のフィルターで解釈せず、

相手のフィルターを通して、
言葉を受け取るよう努力することが大事なんじゃないかと思うわけです。


相手のフィルターを理解するのは難しいし、
そもそもステージが違いすぎて、
相手の考えを理解するのが非常に困難だったりもします。

ですが、それでも
相手を知り、相手を理解し、
相手のフィルターを知ろうと努力をすることで、
相手の言葉をきちんと受け取ることができるのではないか。

そのように思うのです。


削ぎ落とされた情報と再現性
~言葉の限界を理解し、本当に必要な情報を見抜く~

言語化することでわかりやすくはなりますが、
それは抽象的から具体的に変わり、
情報量が削ぎ落とされたからです。

もしかしたら、
本当に必要な情報が削ぎ落とされているかもしれません。

「再現性」なんて言葉がありますが、
それは「削ぎ落とされた情報」が多ければ多いほど、
再現性は低くなると考えられます。

そして、その削ぎ落とされた情報も含めて、
きちんと受け取れる人が、
目に見えた結果を出していけるのではないかと思うのです。

だからこそ、
削ぎ落とされた情報を掴み取る。

そういう意識が大切だと思うのです。

そして、受け取るだけでなく、伝える場合は逆に
「できる限り情報を削ぎ落とさないようにする」
という意識が大切なのではないかと。


まとめ
~言葉の限界と付き合うために~

言語化は、
コミュニケーションにおいて不可欠なツールですが、
同時にその限界を理解した上で、
その言葉と向き合っていくことが大切ではないでしょうか?

相手のフィルターを通して言葉を受け取り、
言葉に隠された真意を読み解く努力をする。

それによって、
今よりもさらに成長させてくれるのではないか。

個人的にはそう思うのです。


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それでは、最後までお読みいただき、
ありがとうございました!

言語化は大事だけれども、
削ぎ落とされた情報があることも考慮しないと、
本当に大切なことを見落としてしまうかもしれません。

だからこそ、
「言葉」とはきちんと向き合っていきたいものですね。


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