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本好きの下克上4部感想

「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」特設サイト (tobooks.jp)

本好きの下克上4部まで読み終わりました。
私が利用しているkindle unlimitedの対象範囲が1~4部までということで一区切り。
5部はこれからゆっくり読んでいく予定です。

感想

貴族院生活がとても楽しかったです。毎年イベントがあり、授業で魔法についても教えてもらえて、安直なたとえで本当に申し訳ないけど、ハリーポッターのような感覚で楽しんでました。
1~3部で「まぁ魔法ってやつはそういうものらしいからね」と思っていたものが説明され体系だったものであるらしいと輪郭が見えたのが一番楽しいところでした。
3部の時点でフェルディナンド様が色々レクチャはしてくれていたけど、説明らしい説明っぽいところは薄かったかなと思うので、4部ではそこが厚くて嬉しかった。魔法陣や神々の効能とかもっと色々授業受けたかったです。
授業を受けてみて常識や一般生徒の魔力を知ってから考えると、ローゼマインがハイデンツェルの奇跡に対して「さすが女神さまの力」と言ってほかの人たちを驚かせていたの、どちら側についても気持ちがよく理解ができました。
魔法を知らない世界の私たちとしては「神がやったことなら、まぁ」とローゼマインの気持ちに立つし、授業を受けた読者としてはギーベ達の反応に納得するし、という感じです。
そんな感じで、キャラたちの常識・知識・理解力をベースにした反応が毎度丁寧に組み込まれているからキャラの厚みがあってすごく好きです。
キャラクターが何を知っていて何を知らないか、それとは別に作者は何を考えて作っているか、って切り離して考えるのは難しいので凄いと思います。
進撃の巨人とか、キャラクターの理解と世界の描写の切り分けで凄かったけど、そんな感じ。

4部は9巻あることで、イベントが本当に盛沢山でした。できることなら4部のうちの5,6巻あたりのトラブルはありつつ全体的に幸せなところで閉じ込めてしまいたかったです。
だんだん物騒になっていき最終的にはフェルディナンドとの別れが来るとは思ってませんでした。悲しい。お互いが相手を思いやっての行動をし続けるシーンは見ていて確実な別れを感じさせて本当に辛かったです。
早く帰ってきてほしいけど、帰ってくるということはアーレンスバッハと何か物騒なやり取りが確実に発生すると思うので、どうしたものかなって思ってます。

二人の別れへの寂しさ・悲しさ以外にも、フェルディナンドがローゼマインと別れる理由が悪役令嬢としてデザインされているディートリンデと一緒になるからだなんて、と口惜しい気持ちにもなりました。
ディートリンデはあまりにも調子のいいことばかりしているものだから、戦上では後ろからの流れ弾には気をつけろよ本当、という目で見てます。
ただ、ディートリンデにも同情できる部分はあるんじゃないかとゲオルギーネと一緒に馬車を降りるエピソードを見て思ったので、ローゼマインによる慈悲で改心チャンスが来るんじゃないかとは考えてます。
というのも、ディートリンデって権力を振りかざしているだけで優秀な部分が今のところ見えていないので、廃嫡騒動が起こったころの幼いヴィルフリートと似てるように思うんですよね。
ヴェローニカの孫っていうことで、ディートリンデは意図的にヴィルフリートと対比されているんだと思っています。
廃嫡前のヴィルフリートと似てるね、の後、ディートリンデは
①ヴィルフリートと同様、改心して努力する
②改心しなかった場合のヴィルフリートのように、フェルディナンドに潰される
で、ルートが分かれそうな気はしてます。個人的には、罰は与えつつ命とある程度の自由は奪わない程度で済むような形で収まればいいなとは思います。


好きなシーン

フェルディナンドとの別離のシーン、エーファを専属にするためにトゥーリと示し合わせたシーン、ローデリヒが名を捧げる理由を語るシーンが好きでした。

好きなキャラクター

シャルロッテ

努力家で優秀で、ローゼマインを慕っている姿がかわいい妹。
あまりスポットライトが当たらないけど、シャルロッテがいると場が華やぐのと乗り切ってくれるだろうという安心感が出るのとで、登場すると嬉しくなります。

ただ、シャルロッテとヴィルフリートが仲良く禍根なく過ごしてくれたらいいんですが、今の状態だと難しそうなのが怖いです。
シャルロッテは嫁に行くことが決定していることにやや不満そうなところにヴィルフリートの側近に手柄を奪われそうなところが重ね掛けで、兄弟間でひと悶着ありそうな気がします。というかこれで何もなかったら逆に怖いくらいに不和の種が育っていくのを見せられている。
ヴィルフリートが貴族院にいる間にしているやらかし以前に、そもそもシャルロッテの側近たちはライゼガング系だからか幼少の頃にしきりにヴィルフリートよりシャルロッテのほうが優秀として刷り込んでいるような気もするので、それが悪い影響を及ぼすんじゃないかと心配してます。

シャルロッテが輿入れしてどこかに行く前にヴィルフリートの問題と、家族から仲間はずれでエーレンフェストから離れてしまう寂しさについての問題が解決すればいいなと思います。
と書いたところで、ローゼマイン自体が「家族」への強い想いへの理解を自分の体験やフェルディナンドとの会話で見せていたことから、きっと5部で取り上げてくれるだろうなと思いました。
シャルロッテが幸せになりますように。

フェルディナンド

うちのローゼマインの面倒はこれから誰が見るんですか……?
フェルディナンド自身がローゼマインにすごく過保護なのに、本当に別々になんてやっていけるんですか?
アダルチーザの実について語った後に4部の最初(政変についてローゼマインに教えるとき)を振り返ってみたら、多数の男性と関係を持った処刑された王女の話が出てきていたけど、それが貴方のお母さまですか……?
フェルディナンドは大好き!って感じの好きではないんですが、いるだけで安心感がある人②っていう人です。
ただ、アーレンスバッハに行かせるのが本当においたわしく……。心配です坊ちゃま……。
また気を張り詰めた食事をしなければならないかと思うと、本当に悲しくて、ゲオルギーネのために振り回される規模を考えると辛いです。関係ないけれど、ゲオルギーネがエーレンフェストを治めていた場合はどういった内政が行われていたのかは気になります。

雑な名前っぽい人達

ヨナサーラってさようならのアナグラムですか?と疑ってます。カッシークについてはさよなら三角またきて四角ってこと?
面白くて好きです。

みんな幸せになってほしいです

難しいけど、難しいんだけどね~~~。。。
4部で示されたみたいに、犯罪者は罰され、そうでないものの連座はなし、くらいで済ましてほしいです。

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