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海が好きな貴方へ

留学時に出会った親友は、宮古島出身。
今日は、そんな海の近くで育った彼女を呼び、以前訪ねた絶景レストランへと向かった。

着いた途端
「綺麗〜〜…」と声を漏らす彼女。
今の住まいは海から遠く、きっと寂しい気持ちがあったのだろうと思う。

美しい景色が、彼女の大きくてウルっとした瞳に反射して、私にはそれがとても綺麗に映った。

コートを脱いだ時、キラッと光ったネックレスに目がいく。
「その青色、すごくいい色だね」と言うと、少し照れたような嬉しそうな笑みを浮かべて
「琉球ガラスなんだぁ」と話してくれた。
離れていても、こうして自分の故郷を大事にする姿はとても愛おしかった。

お互いの近況で盛り上がっていると、あっという間に帰る時間に。

オランダにいた時から、彼女との挨拶は自然とハグになっている。
今はコロナでタブーなのかもしれないが、やはり人と人とが面と向かい、話し、温もりを感じることは何よりも大切なのかもしれない。

  
ギュッと抱き合い、またすぐ会おうと約束して、その後ろ姿を見送った。 

今度は、どんな絶景を案内しようか。



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