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網戸について

こんにちは。ictmと申します。
私は、夏の季語の網戸が閉め忘れられていないか心配になります。
それは、網戸を開けたまま寝ると寒く感じる事があるからです。

今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版夏』
角川学芸出版、2018年
83頁以下84頁に載っている「網戸」という季語について紹介いたします。

「風を通し、蚊・蠅などの虫の侵入を防ぐために

目の細かい網を張った戸のこと。」

次に「網戸」という季語が
使われている俳句を紹介いたします。

「月さすや網戸に森の遠ざかる」

水原秋櫻子が作った句です。

全体として作者は、網戸によって月の光の差し込み方が変化して見えた事と
森が遠ざかって見えたことを表現したかったのではないかと感じました。

初めの五音で月の光がぼやけて見えることを強調していると思います。
また、五音目に「や」が使われていることで
月のことから森のことへの場面の移り変わりが滑らかだと感じるのです。
他に、作者と森との距離が遠ざかって見えているという事を
助詞である「に」の働きによってシンプルに表していると思います。
そして月の光の差し込み方と作者と森との距離という異なるものを
網戸という言葉で引き立てているところに作者の表現力を感じました。

今回、私なりに解釈してみましたが
皆さんならこの俳句をどのように感じるのか、

ぜひ教えていただきたいです。

最後に私が、「網戸」という季語を
使って作った句を紹介いたします。

「雑談の途中で網戸開けにけり」

以前、仲の良い友達と話しで盛り上がったことがありました。
その時、網戸を開ければ涼しくなるかなと

網戸を開けたことを句にしたものです。

身近なものにまつわる思い出を書き出して

ヒントを見つけていきたいと思います。