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大人の遊び 〜未来の体育を創造する!! 〜

今日は、エクスプレイグラウンドのフジムーさん達と体育の未来を見つめる時間を持ちました。そんな機会を振り返って、フジムーさんがnoteに次のような寄稿をして下さっていました。この内容、私はとても感動しました。そこで、シェアをさせて頂きます。

*******フジムーさんの記事より********

私は小学生時代は体育と図工と音楽の時間が嫌いでした。逆上がりも跳び箱もできなかったし、絵はうまく描けなかったし、歌はうまく歌えなかったし。だからちっとも楽しくありませんでした。でも放課後に毎日友達と草野球してたし、空き箱で工作するのも好きでした。

先日、学芸大の鈴木直樹先生率いる体育ICT研究会がやっている実験的な授業を見学する機会がありました(研究に協力している公立小学校にて)。彼は体育科の授業を変えようとしています。実は体育はもっとも旧態依然な科目だそうで、話を伺ってみると私が子どもの頃からほとんど変わっていないようでした(能力と規律と様式美?)。そんな中、鈴木先生は、「できて嬉しい」「上手になって嬉しい」「勝って嬉しい」といった超越論的な楽しさから、「動くって楽しい」と思えるような共感的な楽しさへと転換していく必要があると考えており、子ども一人ひとりが自分なりに体を動かすことを楽しむ方法を色々試していらっしゃるそうです。

今回は跳び箱を題材に、段数を跳ぶことを求めるのではなく、跳び箱を使って楽しむ目的で、VRを活用していました。跳び箱を跳ぶ人の視点で見える景色を360度カメラで撮影した映像を観られるVRゴーグルを用意し、これを生徒が時折り覗き込んで跳んだときの感じを疑似体験し、その中で各自が興味を持った感覚(「バンっと勢いよくジャンプする」「空中でのふわっとする感じ」など)を実物の跳び箱で体験しようとしてみる、ということを繰り返します。すべては子どもたちのペースで自由に。なので、段数や踏切板の位置なども子どもたちが自由に組み替えます。子どもたちは「跳べるか跳べないか」で評価されない授業を楽しんでいるようでした。中には、そんな模索の結果として今まで跳べなかった段数を跳べたということを喜んでいる子もいました。この延長にある授業だったら私も嫌いにならなかっただろうなと思いました。

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実際に授業を参観し、研究会で関わりを持ちながら、フジムーさんが、このように感じて下さったこと大変嬉しく思いました。全ての子供達に学びのチャンスがある。体育の学習成果は、運動能力の高低では決まらない・・・そんな全ての子供が体育で活躍できるチャンスがある授業を目指したいと思っています。

今回、フジムーさん達とチャレンジしているVRですが、もう少し早ければきっとこのコロナ騒ぎで活躍していたであろうアイデアです。残念です・・・。しかし、間違いなく、これからの体育を革新していくパワーを秘めています。詳しくはこれから具体的に提案をしていきますが、新しい問題解決学習の誕生が目の前にあるといっても良いと思います。すでに、今年度、二校で実証授業を行い、そこで可能性を掴んでいましたが、今日、フジムーさんが作ったコンテンツを見て確信しました。こうやって思いが具体的になっていくと思うと、産学連携の重要性を改めて感じます。教育にイノベーションを起こす、そんな機運を現在、感じています。今回、ここで作ってもらったコンテンツは、1学期に五校くらいの学校で実証実験をし、秋には、研究発表をすることができるのではないかと思います。その時をぜひ楽しみにしていて下さい。体育の常識を覆す、そんな大きな提案をすることができると思います。それは、「VRを使うこと」が新しいのではなく、「VRを使うこと」で変わる「体育のコミュニケーション」「体育の学び」が新しいのだと思います。期待していて下さい!!

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