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社会課題解決のためのプロダクトに必要な、世界レベルの品質を検証する実験棟「Garage2」

こんにちは。
日本初の総合イノベーションプラットフォームICI総合センターです。

社会課題解決を目標とした、世の中を大きく変えていくプロダクトやテクノロジーは、アイデアの卓越性だけではなく耐久性や安全性も優れている必要があります
前回の記事から引き続き、世界レベルの品質検証を行えるICIの実験棟「Garage1&2」をご紹介しています。

▼ICI総合センターとは


■実験棟「Garage1&2」とは

Garage1とGarage2は、ICIにある実験棟です。プロダクトやテクノロジーの品質をあらゆる角度から検証するために、ICIでは世界レベルの実験棟「Garage1&2」を共創パートナーにも開放しています。

Garage1「総合実験棟」
地球環境、生活環境など、私たちが暮らす中で体感するさまざまな環境を再現することができる実験棟と、遺伝子解析も可能な最先端の分析機器を多数取り揃えた化学実験室があります。

Garage2「構造実験棟」
実大規模の構造物の模型を使用した実験や、柱や梁、床などの実物部材の性能評価が可能な実験設備を備え、実用レベルまでの検証をより効率的に行うことでスピーディーな社会実装を実現します。

前回の記事ではGarage1についてご紹介しました。

今回は、構造実験棟であるGarage2をご紹介します。


■Garage2にある実験施設紹介

Garage2は大きく5つの施設実験エリアに分かれています。

1.遠心載荷実験装置

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遠心載荷実験装置は、装置内に地盤模型を設置し、装置全体を高速回転させた遠心力によって地盤模型を圧縮させ、実規模の地盤の動きを縮小モデルで再現します。軟弱地盤対策などの静的実験の他、振動を加えることによって液状化に関する動的実験なども行えます。また、高速度カメラの導入により、画像解析を活用した最新の実験も実施可能です。

2.反力壁・反力床

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主反力壁(高さ16m、横幅10m、厚さ4m)と副反力壁(高さ10m、横幅9m、厚さ3m)、反力床(厚さ1.6m)の前に実大規模の試験体を設置し、反力壁を介して壊れるまで力を加え、試験体の強度や変形を計測します。壁をL字型に配置することによって、水平2方向載荷、反力床と組み合わせて3方向載荷が可能です。主反力壁と副反力壁にはあらかじめ緊張材によって圧縮力を加えることで、反力壁、反力床ともに大きな荷重が作用してもひび割れが発生しない構造を実現。大規模な実験にも耐えうる設備となりました。


3.疲労試験機

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疲労試験機では橋や道路など、長時間変動的な荷重が作用する構造物の耐久性をはかることができます。ICIの疲労試験機は、試験体を水槽に浸した湿潤状態での試験ができる、国内では数少ない試験機となっています。これを利用することで、雨水により疲労が促進した道路などを模擬した試験を行うことができます。


4.載荷加熱試験装置(超大型万能試験機)

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載荷加熱試験装置は、加熱試験用耐火炉と超大型万能装置の2つから構成されています。縮小モデルから実大規模までの様々な部材や、防火設備等の載荷加熱実験が行えます。また、火災時に建物を支える部材に対して、実際の火災を模擬した実験を行うことができます


5.三次元振動台・動的アクチュエータ

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ICIの3次元振動台は、低騒音の電磁式としては世界最大です。水平2方向と上下の3方向で振動させることで地震の揺れを正確に再現できるだけでなく、機械振動による建物の揺れといった環境振動の再現なども可能です。振動テーブルは4m×4mで最大30tの重量を振動させることができます。

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動的アクチュエータはレール上の振動台を押し引きすることにより、最大20tの重量を大変位振動させる装置です。増幅装置や振動テーブルを付与することで、9種類の加振モードが可能になりました。特に長周期地震を想定した±1.5mの一軸大変位加振を実現し、長周期地震動を受けた場合の超高層ビルの揺れの再現も可能です。


■様々な環境や構造実験のできるGarageで、世界レベルの品質検証を


今回ご紹介したように、Garage2では実大規模の模型や実物部材の性能評価が可能な実験設備を備え、実用レベルまでの検証をより効率的に行うことができます。
ICIではGarage1、Garage2を共創パートナーにも開放しています。アイデアだけではなく、品質や安全性にも優れたプロダクトを実現するために必要な環境要因をあらゆる角度から調査・検証することが可能です。

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