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人材業界の「営業職」とは?について考えてみる

こんばんは。
いかがお過ごしでしょうか?

私は昨日の午前中、大雨の中、サンダルでコンビニに行こうとしたところ、自宅の前のスロープで足を挫きました。病院には行っていませんが、おそらく軽い捻挫です。ギリギリ歩けますので自然治癒力に賭けたいと思います。

弊社ではリモートワークをして2週間が経ちました。
この時期は学生さんとの面談や面接をすることが多いのですが、
未曾有の事態に数多くの不安や焦りの声を聞きます。

そんな学生さんにとって少しでもお役に立てればと思い、
今回は人材業界の「営業職」について記事を書くことにしました。

人材業界に興味がある学生さんや
人材業界の企業人事の方に届けば嬉しいです!

そもそも、なぜこの記事を書こうと思ったのか


普段、就活面談や自社の採用面接をしている中で強く感じたことは
「キャリア支援がしたい!」、「就活を変革したい!」、「イキイキと働く人を増やしたい!」、「若いうちから成長したい!」と熱い夢を持っている学生さんが多いのですが、「どうすれば、その夢が叶えられるか?」まで落とし込んで考えられている学生さんが少ないと感じたからです。

人材業界の仕事は様々ありますが、例えばエージェント(紹介)業は表面的な業務内容はどの会社でも似ていますが、中身を見ると似て非なるものだと感じます。

「エージェント業に携わることができれば、どの会社でもいいのか?」

というと、おそらくどの会社でもいいワケではないと思うんですが
なぜ、ダメなのか?と聞かれると、なぜか分からない…。

その、「なぜ分からないのか」の答えが少しでも見える一助になれば嬉しいです。

この内容は、私が今の会社に入社して丸3年間で新規営業、既存営業、代理店営業、フォロー活動、代行業(RPO)、採用コンサルと幅広く企業の採用活動の支援に携わってきた経歴から生まれました。

人材業界の「営業職」の中身を因数分解する


※ここでは「営業職」をテーマにしているので求職者向けの仕事である「CA=キャリアアドバイザー」についての詳細説明はしません。

人材業界の「営業職」が何で構成されているかを「外向き」と「内向き」という表現を使ってざっくり分けます。

【外向き】

①領域

領域を分けると大きく、新卒  or  中途  or  派遣の領域があります。
もちろん中途の領域でも第二新卒とかエグゼクティブ層や部門によって細分化されますが、ここでは割愛します。

いわゆる、「どんな求職者を採用するため支援がしたいのか」のターゲットを決めることで入社するべき企業が絞られます。

新卒、中途、派遣のすべての領域を展開している総合型の人材会社もあれば、新卒特化型、中途特化型、派遣特化型の会社が存在しますので、行き当たりばったりに企業を選ぶということはなくなるでしょう。

②クライアント

営業職なので「どんな企業に(採用支援の)営業をするのか」もざっくり見ることが大事です。

・大手企業なのか、中小ベンチャー企業なのか
・業界はどこか(IT業界?、医療業界?、不動産業界?…など)

③採用職種

各社がターゲットにしているクライアント(②)が分かると、各社がどんな求職者を採用したいかのペルソナがざっくり分かります。

・IT業界→エンジニア職採用?、営業職採用?
・医療業界→ドクター採用?
・不動産業界→営業職採用?…など

採用職種によって、そもそも求職者の母数が変わるので、彼らに出会うための採用手法も変わっていきます。

④商材

②と③を通じて、自社がどんなクライアントに対して事業やサービスを展開しているのかが分かると、そのクライアントのニーズに応えるための商材が変わります。

・求人媒体(リクナビ…など)
・イベント(合説形式、マッチングイベント形式…など)
・オファー型ツール(offer box…など)
・紹介
・代行サービス(RPO)
・採用コンサルティング
・研修(内定者向け、新入社員向け…など)

⑤自社商材か代理店商材か

取り扱う商材が自社で開発しているものなのか、他社が開発している商材を自社が仲介役となって売るのか(代理店)でも営業職の立ち位置が変わります。自社運用であれば顧客と自社との1対1の関係性ですが、代理店として他社商材を売る営業では顧客と代理販売している商材開発元の会社と自社との3社間での関係性になります。顧客だけでなく商材開発元の会社の意向も汲み取ることが求められます。

自社商材を持っていることが絶対的に正しいということは決してなく、
自社で商品を開発することは、それなりの開発コストがかかります。一方で代理店販売であれば、自社で商品を持たないので開発コストはかからない分、開発元の会社に販売手数料を支払うので、利益率が小さくなります。利益率が小さいということは数多く販売して売上を作る必要があるので、スピード感と量をこなすことが求められます。

会社によっては自社商材と代理店商材をミックスして商品を持っている会社もあれば、どちらかに注力したり一方のみで営業戦略を立てている会社もあります。

⑥単価

文字通り、扱う商材の金額が高いほど営業難易度が上がり、金額が安いほど難易度が小さくなります。

⑥キャッシュポイント

キャッシュポイントとは、どのタイミングで収益が発生するかです。
例えば、

・先行投資型→120万円のサービスを受注した時に先行投資型(前払い)で120万円が入金されるのか
・月額制→契約期間に合わせて分割払いなのか(1年契約なら1ヶ月あたり12万円ずつ)
・成功報酬型→サービスを導入して成果が出た時に120万円が入金されるのか

によっても営業の難しさが変わります。
先行投資型はハイリスク、ハイリターンなのでサービスの導入ハードルが高いです。採用したい人を採用するためにサービスを導入しても、本当に期待通りの採用ができるか不透明だからです。しかし、期待以上の成果が出せるとコスパが上がるので、どれだけの成果が出せるかが大事です。

月額制は入金タイミングで支払う金額が少ないのでサービスの導入ハードルは低いですが、顧客が望む品質レベルのサービスを提供し続けられないと解約されるリスクがあります。クラウドなどSaaS型サービスを持っている会社に該当します。

成功報酬型はサービスを導入して、○名採用できたら一人あたりの承諾費用を支払います。もちろん導入時には費用は発生しない一方で、営業側は成果を出すためのフォローをしていかないと売上につながりません。

以上、ここまで「誰に対して何を提供するか」になります。
①〜⑥の掛け合わせによって営業の難易度は変わります。
図にまとめるとこんな感じです。

人材業界の営業の領域①.001

営業は「外向き」の要素だけでなく「内向き」の要素でも中身は変わります。次に「内向き」が何であるかを見てみます。

営業職といっても会社の規模や教育方針によって、どこからどこまでが営業としての仕事なのか、営業に取り組む環境が変わります。

【内向き】

「営業ってどんな仕事ですか?」という質問をすると多くの人は「顧客の課題を解決する仕事」と答えます。たしかに、間違いではないですが正解でもありません。50%くらい正解です。でも、この回答だと「顧客と出会えている前提」になります。

人材業界の営業って(他業界の営業でも言えますが)、顧客と出会うまですごく難しいです。電話やメールでアプローチをして会ってもらえるわけではなく、基本的には「断られる」ことがほとんどです。この「断られる」段階を突破しないと顧客の課題解決をさせてもらえる権利すら与えられません。

人材業界に入社した新卒メンバーで最初に苦しむのは、ココです。
私も内定者や1年目のときはアポイントが取れずにすごく苦しみました。

営業職の業務内容を以下の図にまとめました。

人材業界の営業の領域②.001

ここで大事なことは、選考を受けている(志望度が高い)会社の営業の業務の「幅」と「深さ」を把握しておく必要があります。

業務の「幅」は上図の横軸です。インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの3つの領域で構成されています。

・インサイドセールスからカスタマーサクセスまで一気通貫しているのか?
・インサイドセールスからフィールドセールスまで担当するのか?
・上記3つのうち、どこか1つを専門的に担当するのか?

一方で業務の「深さ」は上図の①〜③に該当します。
例えば、顧客へのアプローチといっても複数の深さが存在します。

・リスト作成からアプローチまで行うのか?
・リストは用意されていてアプローチのみ行うのか?
・アプローチはインバウンドなのかアウトバウンドなのか?

営業職でもどれだけの業務幅と深さを追求するかで仕事量が変わります。

営業で「成長したい!」や「裁量を持ちたい!」という場合も配属先の営業業務の内容を理解することが大事です。業務の幅が広い狭いとか、深さが浅い深いという指標が良い悪いということではなく、どちらにもメリットやデメリットが存在します。どのように営業の力をつけて、成長していきたいのか、裁量を持ちたいのかの自分なりの答えを持っておくことが大事です。

採用領域の営業職の実態とは?


ここまで営業職の大枠について書きました。ここからは「採用領域」に特化して、より採用に関わる業務(≒採用コンサルタント)について深く掘り下げてみます。

大きくは「採用活動の流れ」と「成果」について知ることが大事です。

①採用活動の流れ

まずは企業の採用活動の流れを掴むことが大事です。
一般的な採用活動の流れはこんな感じで進みます。

採用活動の流れ.001

あくまで一般的な流れなので、上記に該当しない採用活動も存在します。
ナビサイトを掲載せずに、大学3年生の3月以前に学生さんとの接触を終える企業、内定出しの時期を年内からスタートする企業など、各社異なってきます。
採用活動をするうえで何を大事にするかは各社によって変わってきます。例えば、学生との接触数(母集団)、工数を割きすぎない(代行サービスを導入する)、○月までに採用活動を終了させる、採用イベントで母集団を確保する、など様々な方針が存在します。
自社で提案できる商材が、採用活動のどのフェーズを支援できるのかを把握することが大事です。

弊社の話で恐縮ですが、弊社が複数持っている商材の中に「早期の採用イベント」があります。ナビサイト解禁前(=早期)に企業と学生が出会える機会を提供しています。その場合は、インターンシップを実施している企業がターゲットになりますので、「インターンシップを実施している企業はどこか?」を考えてアプローチすることが大事です。

②成果

営業職なので営業としての成果(売上)を出すことが求められますが、採用領域の営業で難しいのが、売上を出すことだけが正義かと言われると必ずしもそうではありません。なぜなら、営業にとっての成果と顧客にとっての成果はまったく異なるからです。

人材業界の営業の領域③.001

例えば、企業の夏のインターンシップを実施するための学生集客を支援すると仮定します。企業は採用計画に沿って、どのように学生集客をするかの手法を選定していきます。媒体に掲載するのか、合説のような大規模なイベントに出るのか、マッチングイベントのように小規模なイベントに出るのか、スカウトサービスで集客したい学生にピンポイントでスカウトを送るのか、色々な手法が考えられます。

この場合の企業側のゴールは目標通りのインターンシップの学生集客をすることであり、営業側のゴールは学生集客をするための自社の商材で受注することです。

企業が7月のインターンシップを開催するための集客で6月にイベントに出る場合は、

2020年5月:受注(営業としての目標)

2020年6月:イベント出展(納品=売上計上)

2020年7月:インターンシップが開催される(企業としての目標)

という流れになるので、営業の成果が出る時期と企業の成果が出る時期には2ヶ月間のブランクが生じます。

しかし、企業がインターンシップを開催するのも、それ自体がゴールではなくインターンシップを通じて学生さんと接触をし、その学生さんが内定承諾をしてくれることが本当のゴールです。

一般的に企業の選考活動がスタートして、内定出しのフェーズに入るのは大学4年生の6月以降になるので、それを当てはめると以下のような流れになります。

2020年5月:受注(営業の目標)

2020年6月:イベント出展(納品=売上計上)

2020年7月:インターンシップが開催される(企業の中間目標)



2021年6月:インターンシップで出会った学生が内定承諾に至る
(企業の本来の目標)

営業としての成果(売上)が出るタイミングと、企業の本来の目標・成果が出るタイミングではおよそ1年間のブランクが生じます。

採用領域の営業が難しい所以は、受注すれば良いというわけではなく受注した商材を通じて、顧客の採用成果に至るかという視点を持つことが大事です。言えば、営業としての成果が出るポイントをゴール地点だとすると、企業にとってその地点はスタート地点になります。

自社が扱う商材の導入時期と顧客にとっての成果が出る期間が長ければ長いほど、フォローする期間が長くがなります。いくら受注できても、顧客がその商材を使って採用成功に至らなければ、来年度も同じようにリピートしてもらえる確率がグンと下がります。

このフォロー期間でどれだけ企業の採用活動に入り込めるかは、扱う商材によって変わってくるので、人材業界でも各社によってどんな商材を持っているかも把握することが求められます。

採用領域における人材業界の営業職としての本当の成果は「自社の商材を通じて、顧客の採用成功に導くこと(内定出し)」だと感じます。

商材を提案・受注してから顧客の採用成功に至るまで、長い場合は1年間の時間を要するので、すぐに本当の成果が出る仕事ではないです。成果が出るまで苦しいことにたくさん直面し、採用活動の難しさを痛感することが多いです。時にはすぐに目に見える成果に繋がらなくて辛いと感じることもあるかもしれません。

しかし、自分が介在したことで顧客の採用が上手くいき「次回も○○さんに支援してもらいたい!」と言われた時のやりがいは非常に大きいし、成果を出すまでに培った経験スキルは自分の財産になります。

顧客である企業のリアルな声を知ることで、それが学生さんの就活支援に活きますし、逆も然りです。

最後に


ダラダラと書いてしまいましたが、人材業界の「営業職」のリアルついて自分の経験を言語化してみました。

人材業界の仕事のすべてを1回のnoteにまとめるのは難しいので、今回は人材業界の営業職を「ざっくりと」知ってもらえたら嬉しいです。

そして人材業界を目指す学生さんにとっては、自分の夢を叶えられる企業に出会ってほしいですし、人材業界の人事の方にとっては、自社のリアルをどう伝えていくかの一助になれば嬉しいです。

機会があれば、「人材紹介業の仕事とは」とか「キャリアアドバイザーの仕事とは」とか、より細分化した内容も書こうかなと思っています。


就活のことや採用活動のことについて何かご相談があれば
TwitterのDMなどでお気兼ねなくご連絡ください!


長くなりましたが最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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