RPA導入までに理解しておく5つのこと
RPAの導入案件に関わらせて頂いて、おかげさまでたくさんの気付きがありました。
その中で、事前知識として特にこれは押さえておくべきだな、と感じたポイントをまとめてみました。少しだけお付き合いください。
1.ロボットとのかかわり方
当たり前のように聞こえると思いますが、ロボットは指示した内容しか実行しません。いわゆる忖度というものができないのです。これは新人アルバイトに指示をすることに似ています。
例えば、AファイルというExcelファイルを読み込んで貰うとします。もしAファイルがなくBファイルがあったとき、人の目視であれば「ファイル名が変わったのかな?」と確認したり、一旦Bファイルで進めてみたりすると思います。しかしながらロボットにはそれができません。
万能ツールのように言われているRPAが「あれ?すぐ止まるぞ?」となるのはこの認識違いが原因のことが多いです。
2.RPA習得に必要な学習時間
RPAを使いこなすには実はまとまった学習時間の確保が必要です。
つまり成果を目指すには「人材育成の考え方が必須」ということです。
いま世の中で注目を集めているITツールは「導入から成果までの期間が短い」ITツールが多いです。
いわゆるSaaSと呼ばれ、国内だとSansanやSmartHRに代表されるサービスです。それらのSaaSに比べると、RPAは「成果に時間がかかるツール」に当たると思います。
専門家に聞くと、一般的に必要な学習時間は70~100時間と言われます。
ただし、RPAツールによって必要学習時間は異なるので担当営業に確認してみてください。
3.RPAエンジニアに向いている人
https://twitter.com/kou7251/status/1205306030378254336?s=20
同じ学習時間を確保してもどうしても向き不向きがあるのが人間です。
RPA導入企業様にはできるだけ成果にコミットして頂きたいと思い、人材要件を専門家にインタビューさせて頂きました。
一番は「すぐに質問できる」という点で、「こんな初歩的なこと聞いていいのかな?」と考えてしまいがちな方はどうしてもスキルの成長が遅くなるそうです。
これには環境要因もあって、本人が積極的に質問できるという点と同時に、「質問しやすい環境づくり」が組織として必要です。
4.社内の体制づくり
「どこまで体制をつくってRPA推進を進めるか?」は答えのない問いです。
では最低限押さえておくべきポイントはどこかというと「誰が主体となってロボット開発をするのか?」という点です。
現場開発型
メリット・・・より細かい業務までロボット化できる
デメリット・・・管理しきれなくなりやすい
情シス開発型
メリット・・・複雑なロボットも作ることができる
デメリット・・・現場とのコミュニケーションコストがかかる
細かく言うと他にもいろいろありますがここは長くなるので割愛します。
5.導入までに必要な3ステップ
スケジュールの引き方はいろいろあると思いますが、大枠この3ステップを踏んで、ROIを合わせにいくのがお客様にとってもベンダーサイドにとっても良いような気がしています。
以前、初回面談から「この業務を自動化したいんです!!」と仕様書まで用意してくださった方がいました。もの凄く嬉しかったです。
しかしながら「①RPAを体感する」を経験しないまま「②ロボに任せる仕事を決める」に進んだため、ロボに向いていない業務も仕様書には多かったです。ですので今は必ずこの3ステップを踏んで頂くようにしています。
一方、ここは特にRPAに携わる多くの方々が試行錯誤している領域かと思います。他にもベストプラクティスがあればTwitter等で教えてください。
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以上がRPA導入検討時に必ず認識合わせをしているポイントでした。
RPAの導入企業様、ベンダー各社、パートナー各社、コンサルタントの方、エンジニアの方、少しでも参考になれば嬉しいです。
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