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心地良いあくび

早いものでもう年の瀬を迎える。街中はクリスマスモードから一気にお正月モードへ切り替わり、仕事納めで慌ただしい毎日も終わったものの次は大掃除や準備でバタバタする日々。十二月の師走という名前は本当にその通りだなと思う。

皆さんの一年はどうだっただろうか?長引いたコロナ禍で思うように出来なかった部分はあるものの、去年とはまた違った過ごし方ができたのではないだろうか。
私はとても有意義に過ごすことができた。大して色んな人にむやみやたらと会った訳でもないし、旅行へたくさん行ったわけでもない。どちらかといえば家で一人で過ごすことの方が多かったように感じる。
それなのに充実していたのはきっと環境の変化が大きかったのだろう。

今年に入って、毎日良い疲れ方ができているなと感じることが増えた。私はそれをあくびをした瞬間に感じる。
大きなあくびをした時にどっと疲れるか、それとも気が抜けていくような脱力感を得るのか。これまでなら前者が圧倒的に多かったのだが、今年に入って後者のあくびがよく出ることが増えた。
それはきっと毎日をやり終えて生きられるようになったからだなと思う。

2020年、自粛生活を余儀なくされた時に25歳と言う節目を迎えた私は、自分のことに徹底的に向き合ってみることにした。
どうやって生きたいんだろう、どんな人間関係を築きたいんだろう、どうやって仕事をしていきたいんだろう・・・。これまで忙しさを理由に考えることができなかったことを片っ端から片付けていった。
その結果、自己分析から作り上げた一冊のノートが出来上がった。2021年はそのノートをもとに活動した一年でもあった。

その中でも大事にしていたのは「明日死んでもいいように生きる」という事。


かつて自分がいじめによって死にたいと思ったことがあったり、持病もないいとこの急死に衝撃を受けたり、祖母が皆に愛されて旅立っていったのを見てきた事もあり「死」という概念について考えることは多くあったのだが、コロナ禍も紛れもなくその一つだった。
いつ誰がどこで持っているかもわからないウイルスへの恐怖、それに加えて頻繁に起こる地震もそれの要因になった。


今日を生きられるだけでありがたい。明日が始まったらもっとありがたい。

そう思うようになってからいちいち目先のことで一喜一憂もしなくなったし、色んな人に感謝したり小さな幸せを感じられる事も増えた。
そして何より自分のしたいことにもっと貪欲になっていけたことが大きかった。

気になったダンスのレッスンやワークショップに行って、そこで知り合った方々と話す中でもっと自分の思考や夢が膨らんだり、イラストを描き続けて4年目の今年になって展示会のお誘いやご依頼のお仕事をいただけるようになったり、300冊本を読むことで文章を書く力も上がったり、近所のジャズピアニストの方から素敵なキーボードを譲り受けたおかげでピアノの技術も向上したり・・・。
その中で自分の未来への夢がもっと膨らんでいった。

今年は特に周りの同級生や先輩後輩の結婚報告をSNSで見かける事も増えてきて、幸せそうだなと思いつつ、相変わらず私には結婚願望は生まれてこない(苦笑)。別に無理やりするものでもないし、今は表現したい欲があまりに強すぎるのでその時が来るまでは気長に待とうと思うわけだが・・・。
SNSをやっていると特に今は繋がってもいない昔の知人の近況を目にして、知らず識らず比較して落ち込んでしまう事もあったけれど、別に恋愛しなくたって、高級なものが買えなくたっていいのだ。

「今日はこれを頑張った!」「今日はこんなことができた!」
そういう瞬間があるから心地いい疲れ方で一日を終わることができると思う。
年末もそんな風に一年を振り返りながら心地の良いあくびをして気持ちよく終われたら最高です。

そんなわけで今年も大変お世話になりました。読んでくださる方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
来年はもっと精力的に活動していければと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします!

新年明ける時間までお仕事をされている方もそうでない方もいらっしゃると思いますが、どうか健やかに良いお年をお迎えください!

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読んでくださりありがとうございます。 少しでも心にゆとりが生まれていたのなら嬉しいです。 より一層表現や創作に励んでいけたらと思っております。