
磯崎新さんから学んだ編集のこと/一日一微発見361
磯崎さんの訃報を聞いたのは年末の28日で、その時は奈良にいた。
磯崎さんのことを知る多くの人と同じように、磯崎さんはあまりに大きい人であったので、ただただ呆然としてしまった。
偶然宿泊していたホテルが奈良駅前で、その横にある磯崎さんの設計による奈良100年館を翌朝見に行って追想してすごした。
僕は建築の編集者ではないし、磯崎さんも編集者でらない。しかし、「この時代における編集」を自分なりに考えた時に、磯崎さんの考え方には大学生の頃から影響をうけてきたし、その後、インタビューや原稿の依頼、プロジェクトとお誘いなど、要所要所で、磯崎さんは自分にとり「編集において」非常に重要な存在だった。
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編集者・アートプロデューサー・京都造形芸術大学教授/後藤繁雄です。
アートや編集のこと、思考、アイデア、日々起きていることなどをその都度書いていきます。
ここでの文章はハウトゥにはならないと思いますが、知性や感性を刺激したい人に読んでもらったらいいかなと思います。
僕は、人は、大きな出会いがやってきて変わるというより、微妙なものに気がついてだんだん変わることのほうが「可能性」が高いと思う。「微発見」。
それには、訓練が必要で、この「一日一微発見」も、僕の訓練法のひとつです。
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「一日一微発見」というのは、僕が師匠だと思っている文化人類学者、故・岩田慶治が日々やっていたこと。 僕はそこからヒントをもらって、もう15…
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