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見えるものと見えないもの・アート思考と再魔術化/一日一微発見219

「VISIBLE(ヴィジブル)」と「INVISIBLE(インヴィジブル)」は、昨今、コンテンポラリーアート界隈でよく取り上げられるテーマだ。
僕だって、他人のことは言えない。

2008年に、G/P galleryを恵比寿でやりだした時に定期的なマガジンを発行していたのだが、そのタイトルは『invisible man/magazine』と言った。
それは、当時ギャラリースタッフだったOKOが言い出したタイトルだったが、僕はそれを聞いたときに、デュシャンらが昔やっていた雑誌『BLINDMAN』をすぐに思い出してそのアイデアに乗った。
そのあと定期的な刊行物に発展させた。

『invisible man/magazine』には、写真家ばかりでなく、カールステン・ニコライや、アニッシュ・カプーアの構造計算でも知られるセシル・バルモントのインタビューなんかも載せた。
恵比寿のギャラリーを閉めたときに、マガジンもリニューアルしようと考えて、判型も買えた。
新しい門出に、「見える」写真と、「見えない」音楽を同時にやっているウォルフガング・ティルマンスに会いに、わざわざベルリンへ行ったのだった。

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