mainちうにち

2020中日ドラゴンズのキーマンは誰だ?その1

もうすぐ2月ということで、プロ野球のキャンプも始まりまさに球春到来という感じですね。このタイミングで2020年のシーズン、Aクラス奪還を狙う中日ドラゴンズのキーマンが誰になるのか、勝手に予想していきたいと思います。

ウィークポイントになりえる場所

 具体的な選手を挙げていく前に、昨シーズンの結果とオフシーズンの選手の移籍も加味した現在のドラゴンズのウィークポイントを洗い出しましょう。

①セットアッパー……昨シーズンセットアップとして8回を担い、無双級の働きをしたロドリゲス投手はレンジャーズと契約を結びました。ロドリゲスは150キロ中盤をコンスタントに記録するツーシームと、最速150キロに及ぶチェンジアップ(!)で打者を圧倒。64試合に登板し防御率1.64という記録を残しました。しかしそんな彼は今シーズンいません。ここを埋めなければなりません。

②レフト……一昨年のシーズンはアルモンテ選手がほぼ通年通してレフトを守り、3割越えのアベレージを残しました。しかし、昨シーズンのアルモンテ選手は故障で出遅れ、復帰したものの股関節の故障でシーズンアウト。このオフシーズンのドミニカウインターリーグで復帰しましたが、再び故障が発覚し、シーズン開幕に間に合うかどうかは不透明です。仮に間に合ったとしても、故障の可能性を考慮して、他の選手を起用できる体制を整える必要があります。

③若い先発投手の柱……昨シーズンは大野雄大投手が完全復活で最優秀防御率を獲得、柳裕也投手がシーズンを投げ切り二桁勝利を挙げるなど、二本柱が揃ったシーズンでした。しかし、規定投球回に到達したのもその二人のみ。二人に続く存在が出てきてくれなければ安定してシーズンを戦うことは出来ません。第一候補はロメロ投手ですが、それでも候補は多いに越したことはないでしょう。

考えられる主なウィークポイントはこの3点です。この3つのポイントを埋めうる候補3人をキーマンと位置付け、1投稿に一人づつ挙げていこうと思います。

①リリーフ:藤嶋健斗

画像1

(画像は文藝春秋より)

リリーフのキーマンとしてはこの藤嶋投手を挙げます。藤嶋投手は血行障害の影響で出遅れたものの、復帰するやほどなく勝ち試合の起用が増えます。上原浩治投手に師事し、すっかりフォームも上原投手に似たテンポの速いタイミングの取りづらいフォームになりました。

藤嶋投手のスタイルはこれまた上原投手さながらのストレートとスプリットが主体の2ピッチスタイル。スプリットは130キロ台をコンスタントに記録し、ストレートとの球速差も10キロ程度しかありません。また、軌道もストレートに酷似しており、途中までストレートと同じ軌道で急に沈みます。いわゆる「ピッチトンネル」を体現した投球が出来ています。

また、スプリットだけでなくストレートの質も素晴らしいものを持っています。Twitterからの引用を見てください。

藤嶋投手のストレートは真上から投げ下ろす縦回転のフォームもあってか、おそらく回転軸が水平に近くいわゆる「ノビ」を感じるストレートになっているはずです。映像の阿部選手だけでなく藤嶋投手がストレートで三振を奪っているシーンは打者がボールの下を振っているものが多いと感じています。その威力は数字にも表れており、藤嶋投手のストレート空振り率はセ・リーグ全体でもトップクラスの数字を誇ります。藤嶋投手はMAXでも140キロ台後半、150キロを記録したことは少なくとも僕は見たことないし知りません。そんな藤嶋投手がこの速球派、外国人リリーバーひしめくこのランキングに入っていることが、彼のストレートの質の高さを表しているのではないでしょうか。

藤嶋投手には期待する役割とは?

前項で藤嶋投手のスタイルを大まかに理解したところで、2020年に藤嶋投手に期待する役割を挙げます。勝ち試合7回のセットアップです。

僕はロドリゲス投手が去って空いた穴にそのまま藤嶋投手に入ってくれ、とは思っていません。その8回のポジションにはR.マルティネス投手が入ればいいと思っています。というのも、昨シーズンは

7回:福投手、八回:ロドリゲス投手、9回:岡田投手(マルティネス投手)という起用が主でした。しかし、完全に担当が決まっていたわけでもなく、最強リリーフだったロドリゲス投手は、8回でなくともランナーを得点圏に置いたピンチでも登板していました。さながら大富豪でいうところのジョーカーのように。今年は、去年7回の男だった福投手に「ジョーカー」になってもらいたいと考えています。福投手は非常に制球が良く、相性が悪いとされている右打者相手であっても苦にしません。右打者から遠いアウトコースの出し入れのみで勝負できてしまうレベルです。この福投手をフレキシブルに起用するためには、7回を任せられる勝ち試合リリーフが不可欠です。その7回に適任であり最もその座に近いのが、藤嶋投手である、ということなのです。ですので、僕の意見としては

7回:藤嶋投手

8回:マルティネス投手

9回:岡田投手

福投手:ピンチで投入、回跨ぎもこなす切り札

という布陣を推します。

終わりに

ロドリゲス投手の穴を一人で埋めることなど不可能です。彼はそれだけの凄腕リリーバーでした。全員でその穴を少しでも少なくするために、藤嶋投手の更なる躍進は必須だよね、というお話でした。しかしながら血行障害はこれからもついて回るとは思うので、春先や秋口など気温の上がりにくい時期には一層注意を払ってシーズンを投げぬいてほしいなと思います。

                             ②に続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?