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トライク、駄菓子に少年院。分野を超えた福祉なイベント「にじいろフェスタ」とは。

「気になってはいたけれどきっかけがなかったことを、知る。」をテーマとした静岡県掛川市のイベント「にじいろフェスタ」に、イチゴイニシアチブも参加しました。トライク、駄菓子に、少年院…?すべての人が垣根を越えて交じり合う破壊力強めのイベント。

にじいろフェスタとはなんだたったのか、イチゴイニシアチブ的視点で振り返ってみます。

にじいろは、一人の思いから始まった。

にじいろフェスタ、きっかけとなった思い、それは「非行をする子どもたちに何が起こっているのか知ってほしい」ということ。発起人である前田賢二さんは、過去に少年院や刑務所に入所した経験のある方です。

家庭に居場所がなかった子ども時代、理解ある人に支えられた青年期を振り返る中で、中村すえこさんという元少年院出院者の活動を知ります。中村さんは、少年院の女の子たちを追ったドキュメンタリー映画の制作を通して「人は変われる、社会は変えられる。わたしたちは何ができるのか?」と問いかけます。

前田さんは、中村さんが制作したドキュメンタリー映画「記憶」の上映会の実施を決意します。しかし、時代はコロナ禍。映画の上映会すら実施できるか危うい状況です。

「いま、みんなが困っている。みんなで掛川のまちを元気にしたい。」

との思いで、前田さんの思いに賛同した市民や企業、それから非行少年の立ち直りに取り組む法務省が集まって、非行だけではない「いま、地域のためにできること。」を、みんなで形にしました。

コロナ禍で苦境に立たされる飲食店、人知れず殺処分される保護犬や保護猫の里親、車いすの御夫婦が営む駄菓子屋さん、静岡県で唯一の少年院「駿府学園」や、少年院を出た後の社会復帰を担う「静岡保護観察所」も賛同して、官民が垣根を越えて取り組むイベントになりました。

イチゴイニシアチブも、浜松市にて写真展を実施していた経緯から、お声掛けいただくこととなりました。

イチゴイニシアチブと、少年院との出会い。

そもそもイチゴイニシアチブは「非行」という問題に強い関心を抱いています。

すべての命を祝福し、お祝いから遠ざかる子どもたちに祝福を届けることをミッションとしているわたしたちは、主に児童養護施設での慶祝活動を行っています。

事情があって家族と離れて生活する子どもたちにお祝いを届けつつも、わたしたちが見ているのは、本当に「すべて」のお子さんなのか、見落としているお子さんが他にもいるのではないか、と常に自問自答してきました。

その1つの答えとなったのが、非行をして少年院に送られる子どもたちです。少年院に送られる子の半数以上に被虐待経験があると言われています。また、1/4近くの子どもに、なんらかの障害があることもわかっています。

虐待を受けた子や、障がいのある子が非行を起こすということではなく、家庭の問題や生きづらさに気付かれず、逆境的な環境を生き抜くしかない子どもたちが、わたしたちの地域にはいるということ。そして、彼らが起こす問題行動の一つとして非行という現象があるのではないかということです。

子どもたちに起きている現象は、すべてつながっている。祝福される機会なく生きてきたこどもたちは、少年院という場にもいることを知りました。

これまで、イチゴイニシアチブでは、少年院や刑務所を出ても行き場がない女性のための施設へスキンケアグッズを寄付したり、非行をきっかけにシェルターで保護された子へ洋服を寄付をするなどしてきました。

にじいろフェスタで、イチゴが表現したもの。

にじいろフェスタでは、境界線なく子どもたちをお祝いする気持ちを展示に込めました。イチゴのカメラマンであるナンブトモノリによる「home―児童養護施設の光景」では、施設の生活感溢れる日常を展示しました。

児童養護施設の光景

掛川市に児童養護施設はありませんが、児童養護施設やそこでたくましく生きるお子さんは、確かに存在することを感じられる作品です。

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それから、児童養護施設での七五三のお祝いを収めた写真展。顔の写らないお祝いの風景から、何かを感じ取っていただけたのではないでしょうか。

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にじいろフェスタ、イチゴ的発見。

涙が出てくる。

ボランティアスタッフの中にも、事情があってお子さんと一緒に暮らせなかった過去を語ってくれる方がいました。「顔が映っていなくても、お化粧してもらって、きれいなお着物を着てわくわくした気持ちが伝わってくるから、辛い。」と。

また、散歩の途中に偶然立ち寄られたというお客様は、「里親になる登録をしたばかりなんです。これも何かの導きかもしれません。」と、施設の写真を見ながら真剣なまなざしで語ってくださいました。

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法務省の展示では、非行のある少年の社会復帰を地域で支える保護司さんのエッセイもありました。文章から伝わる保護司さんの温かさ、非行少年と呼ばれる子どもたちの心の素直さに、まだまだ自分の知らない世界があることを知りました。

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車椅子の横山さん夫妻が営む駄菓子屋さん。車いすの店主、障害のあるスタッフ、子どもたち。人と人とが自然に混ざり合う和やかな光景に、どんな境界もたやすく超えてしまう子どもたちのパワーを感じました。

横さんち

トライクという三輪バイクで、子どもたちを乗せて会場周辺のツアーをしていました。所有者の方々は、昔やんちゃをしていたそうで、若者たちへの思いから参加されたそうです。「彼らは自信がない。自分にはできないと思い込んでいる。だけど、いろんな仕事をさせて、そいつに合う仕事を一緒に探してやりたい。」

トライク

にじいろフェスタは、一言では表せない不思議なイベントでした。しかし、虐待ならこの団体、非行は別の団体、障がいはまた別の団体、などと分断された発信のあり方よりも、地域で起こっていることそのままを表現しようとしたこのイベントの持つエネルギーには圧倒されました。なにせ、わたしたちの地域が、最も混沌としているのですから。

にじいろフェスタでは、イベントだけでなく、街や人をつなぐ活動を進めていくそうです。イチゴイニシアチブも、境界なくすべてのお祝いから遠ざかる子どもたちに祝福を届けてまいります。



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