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お義母さんはADHD 1

1.お義母さん

もしかしてADHDなのでは?と思い始めたのは最近。
結婚当初からおかしな行動ばかりのお義母さんだったが、私以外の家族は慣れているのかそれは普通のこととして接していた。家族の中でただ一人お義母さんの不可解な行動に困惑し、時には深く傷ついている私。どうにかできるかわからないけれどどうにかできたらいいな。実践している対処方法などを掲載していきたいと思う。

お義母さんは家付きさんの婿取りさんで、お嫁さんの経験がない。また、家業を手伝っていたので、就職の経験もない。なのでずっと気づかないままおばあちゃんになったのだと思う。周りは大迷惑しているのだが、本人がそれで困ることがないのだ。本人の生活に支障をきたすことがないため、本人は全く困らず生きてきている。

しかし、嫁に来て衣食住から仕事まで一緒な私には困惑することだらけで、ずっと思い悩んでいたが、最近になり、もしかしてADHDなのでは?というところに思い至った。

一番周囲が困っているのは、予定や約束をわすれることだ。それも完全に、完璧に忘れる。昔からずっとそうだったようで、会合などを忘れ、「まだ来られませんか?」と電話がかかってくることは四六時中だったそうだ。また、ちょっとしたお出かけなどの予定も忘れる。「まだですか?バスが待っておりますが。Yさんが来られたら出発ですけれど」という連絡も、四六時中だったそうだ。本人は完全に忘れている。連絡が来てから「あらっ!そうだった」とそこから準備するのだ。

こんなことが続けば、認知症を疑ったりするのではないかと思うが、しかし家族は違った。「忘れっぽいから」だけである。
正直、大人が予定を四六時中忘れることはちょっとあり得ない。みんな他人に迷惑をかけてはいけないし、スケジュール管理をしている。それは人間だから一度や二度はあるかもしれないが、四六時中というのはちょっとおかしい。

しかし、これは劇的な改善方法があった。
それは、携帯を持ち、アラームをセットすることだった。
携帯にはスケジュール機能があり、その機能を使いとにかく予定を入れる。そしてアラームが鳴るように設定するのだ。そうすると
「あら?何だったかしら?」
となり、予定を見て
「あら、今日は食事会だった」
と思い出すのだ。
これは本当に良い方法で、お義母さんにはぴったりだった。それから予定をすっぽかして「まだですか?」の電話がくることは劇的に減った。

その後、そういった会合に出ること自体も減ったため、迷惑を被る人も少なくなったと思う。
しかし、スケジュールに組み込みにくい物事に関しては忘れることは相変わらずものすごく、家業の業務に差支えがあるほどだ。
「今日は○○さんが来られます。来られたらここに■の商品を詰めて渡してくださいね」
と頼んでおいても、お友達に誘われるとその業務ことを誰にも伝えずウキウキでかけていってしまう。お友達とのお出かけが楽しくて、前のことは覚えていられないようだ。
○○さんの商品は、■が詰められずスカスカなまま○○さんに渡った。しかもそれが御遣い物だったため本当に大変だった。様々な人にご迷惑をおかけし、謝罪してまわった。
お義母さんは「あらー、そうだった。やっちゃったわーすっかり忘れてて」と、悪かったとは思っているようだが、もちろん改善はしない。そして、私たちに対して謝ることもない。

よく似たことで、手紙や荷物を開ける、ということがある。
手紙や荷物が届くと、カッターを取り出し開封する。
そうするとそのカッターは刃も出したままそこらあたりに放置。
すでに、興味関心は手紙の中身や荷物にうつっているので、カッターをしまう、ということができない。

こういった「危険な刃物を放置する」という行為は、特に子どもが小さい頃は大変に困った。「刃物は危ないのでしまっておいてくださいね」と言っても言っても改善しない。
ちなみに今でも刃物は放置。包丁もまな板の上に縦置きで放置してある。まだまな板の奥側に横向きで包丁放置なら良いものの、ちょっと手前にはみ出しがちに縦置きで包丁放置なもので、うっかり当たって落としたときなどはひやひやする。
これに関しては、改善方法がわからないので、とにかく見つけたら私がしまうことにしている。もう「しりぬぐい」以外方法がないのかもしれない。

例えばこれが子どもなら、見えるところに絵をかいて貼っておくなどの方法も考えられるかもしれない。戸の開けっ放し、暖房機器のつけっぱなし、そういうこともしょっちゅうなのだが、いかんせん相手は大人である。お義母さんである。本人は何も困っていない。なのでいちいち絵をかいて貼ることもできず、改善方法がわからない。とにかく「しりぬぐい」方式である。

このように、様々な特性をもつお義母さんと、どのように暮らしたらいいのか、日々格闘する様子を綴っていきたいと思う。

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