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珈琲の君を振り返って①

これは私の過去の恋愛・推し事を振り返って書いている。

彼は某配信アプリでゲーム実況や歌ってみたをしている人だった。(勘違いを防ぐため言っておくが大手配信者ではない)

タイトルにある珈琲の君のことだ。彼は珈琲がすきで推しマも珈琲だったからタイトルに珈琲の君と記してみた。

ネットの知り合いに勧められ彼の配信を見に行ったとき私は驚いた。

あまりに声が好みだったのだ。

その日から私は彼の配信に通い、毎日コメントをし続けた。彼はそれを喜んでくれた。次第に私は配信の感想をツイートしたり歌ってみたのセットリストをまとめてDMに送るようになった。それもまた喜んでくれた。

そんなある日、ひょんなことで彼に花見に誘われた。

私は有頂天になった。こんな幸せがあっていいのだろうか。なんせ推しに会うのだ。緊張どころではない。花見当日まで毎晩パックをして、靴を新調してリップも買った。楽しみで楽しみで夜も眠れなかった。

花見当日

その日は4月4日だった。

正直な話、第一印象は清潔感のない人だった。首元がよれているTシャツにシワシワのジーンズ。ワックスで固めた長髪。

それでも声や話し方はいつもの推しで彼と一緒にいられることが幸せで仕方なかった。私の目には店員さんにも丁寧な態度で接する彼が素敵にうつった。

その当時は気づかなかったのだが何度もリスナーと配信外で遊んでいるようで女の子慣れしていた。頭のてっぺんから爪の先までたくさんほめてくれた。手も繋いでくれたし頭も撫でてくれた。

花見は楽しかった。縁側で飲んだグリーンティーはとても美味しかった。ゆっくり話しながら穏やかな時間をすごした。幸せだった。

そのあと彼の家にお邪魔した。

男女が家で2人。まあすることはひとつしかないわけで。私は彼に初めてを捧げた。たくさん可愛がってくれた。

ばかだった私は私以外にこういうことしないでほしいと話した。しかし彼がそんなわがままを守ってくれるわけがなかった。彼は女好きだった。

このとき私は彼に身を委ねるべきではなかったんだと思う。事を済ませてしまったせいで私の感情は肥大し、彼を苦しませ、担降りという結末を招いたのだから。

彼は優しすぎてそれに甘えて自分がだめになりそうと元カノに数ヶ月前振られてしまったという話をした。その話も今となっては本当なのかどうか分からないが。

だから次にだれかとお付き合いをするときは尽くすだけではなく尽くし尽くされる関係がいいと話していた。そういうの素敵だよねというと僕達気が合うねと言われた。

その日私は彼への恋心を自覚した。

もしかしたら彼と付き合えるかもしれないと考えていた。×××だってしたし価値観が合っていた。推しに対する感情とは別で恋愛感情を抱いた。次に会うときに告白しようと決意した。

しかし、神様は残酷だった。




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