立っている場所は

今日も目が覚めたら
いつも通りの景色で
いつも通りの音で
いつも通りの香りで
いつも通りの感覚がした。

いつも通りって
当たり前と思うけど
そのリズムが崩れた時
私は果たして
動揺を隠して歩いていけるのか。

答えは明白。
足下から崩れ落ちて
笑顔の仕方さえ忘れてしまう。

今日の次は明日だけど
明日の保証なんてありますか。
金を払えば対価として
明日は100%貰えますか。
それは絶対ですか。

今でさえこんなに
足元がおぼつかないのに
明日の扉はこんなにも重い。

私たちは明日に目がいきがちだ。
明日に希望を持ち絶望する。
明日は隣にいないのに
大層おおきな夢を見させてくれる。
隣にいてくれるのは今なんだよ。

私たちは昨日に手を差し伸べている。
昨日は通り過ぎているのに
いつまでも熱い視線を送っている。
その想いはもう届かないのに
受け止めてくれるのは今なんだよ。

なぜだろう。

私が私として生きているのは
今だけなのに
簡単に今を見捨ててしまうんだ。

欲しいものはただひとつ。

誰しも片道切符を持って
引き返すこともできず
各々の道を進んでいる。
どこも停車しないし通過もしない
ただ時間を乗せて
確実な終着駅に向かっている。

私は
言葉と音と色があるなら
私を造っていけると
夢を見ながら願った。

永遠なんて言葉は知らない。
聞きたくもない。

私の今はここだけ
それ以上でもそれ以下でもない。
想いを巡らせ答えを出す。
正解なんてないけど
それでも突き進む。

あなたといつか話せる時が来たら
私の生き様を
どうか聞いていただけますか。

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