玉居子高敏「うん、そうだね」と女性部下に言ったら、「信頼される上司」になれた
・本書は、「存在がパワハラ」と多くの女性職員に徹底的に嫌われた保育園経営者兼プレーイングマネージャーである著者が、自身の経験を基に、女性が多い職場の心理的安全性のつくり方ならびに女性の味方を増やし、信頼が得られる方法ついて解説した1冊。
・著者の職場の雰囲気が悪かった当時、著者の存在が、スタッフの指示を得ていなかった。理由は、著者の言うことを簡単には聞いてくれない女性スタッフたちを力でねじ伏せようとしていたから。「そんなことよてきないのかっ!このバカ!」など誰もが耳をふさぎたくなるようなひどい言葉を、日常的にはいているなどをした人間性否定のパワハラキャラ(園児にはやっていない)であることから、ダースベーダー=パワハラ大王と園児やスタッフに言われていた。
・負の感情で覆われている組織では、さまざまなトラブルが起き、生産性が落ちる。一番必要なのは、スタッフがパワハラと言うほど人間不信になるようなことをしていた自分(著者)を、もう一度見つめ直し、そのあり方を変えていくことに気づいた。
・著者が毎日実践するようにしていたこと。
①話の相手、とくに女性スタッフの話をきちんと聴く練習をする
②1日に1度、「人にやっていただいたこと」を必ず1つはノートに書き出す
③毎日通勤するらクルマやお風呂の中で、「ありがとう」を100回声に出して言う
④女性スタッフの表情を常に観察し、自分の口調や態度を変えることで、どういう反応があるかを研究する
そのようにして自分を変えていくことで、相手を尊重して接することの大切さを学んだ。そうやってリーダーである著者が激変したことで、園内の雰囲気は和やかになり、以前はまったすなかった女性スタッフからの前向きな意見もどんどん出るようになってら仕事の進み具合にも余裕が感じられるようになるなど、職場はどんどんいい方向に変わっていった。
・心理的安全性が確保された状態とは、メンバーの誰かから、たとえ耳の痛い批判や反論を受けたとしても、チーム内の信頼性は揺るがず、意見としてきちんと受け止められる状態のこと。心理的安全性の状態をつくるためのポイントは、
①自己認識
②自己開示
③自己表現
にある。
・会社や組織の中では女性は男性と比べて、自分の本音や思っていることを言えていない人が多い傾向にある。なので、リーダーは女性メンバーの2倍の自己開示を心がけること。そうすることで、「この上司には、こんなことよ話していいんだ」と思われるようになり、部下との信頼関係かまつくりやすくなる。
・心理的安全性の組織づくりの最終目標は、「女性メンバーが自由に「自己表現」できる環境を整えること。女性が会議などの発言の場で、最優先しているのは、「自分の意見を聴いてもらえること=受け止めてもらえること」である。つまり、まずは受け止めてもらえる安心感を組織に求めている。そのためにリーダーは、
①傾聴
②承認
③意見の違いに問題にしない
という3点が必要となってくる。
また、リーダー自身が「自己認識」「自己開示」「自己表現」を体現することで、女性たちに安心感のある場を提供でき、彼女たちにもそれを習得してもらうことで、心理的安全性が整った職場環境をつくれるようになる。
本書では、「著者が存在自体がパワハラ→女性から信頼されるリーダーになるまで」「女性が幸せに働き、楽しく育つ組織のリーダーになるためにすること」「女性の思考法について」「女性の部下の信頼を得る方法(外見・雰囲気・共感力・価値観など)」など、楽しく安全に働ける職場づくりならびに女性から信頼されるリーダーになる思考法が紹介された内容となっている。
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