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加藤俊徳「脳と子どもの専門医が知っている 子どもの脳がみるみる育つ新習慣」

・本書は、小児専門の脳内科医で、小児から超高齢者まで1万人以上を診断、治療した著者が、お子さんの脳の発達を日常生活の中で効果的にサポートし、脳の未発達な部分をぐんぐん伸ばす方法50を紹介した1冊。

悩み01 子どもの発達が遅い気がします
→なにもかもが遅いわけではないはずです
・子どもは誰しも、一直線の右肩上がりで発達していくわけではない。「周りの子はできるのに、うちの子だけできない」ということがひとつやふたつあっても心配ない。
・著者は赤ちゃんからお年寄りまで1万人以上のかたの脳のMRI画像を見て、診断、治療してきた。そこからわかったことは、どんな人の脳も、死ぬまで発達し続ける、ということである。特に子どもであれば、そのスピードは目覚ましいものである。子どもの1ヶ月前、1週間前、1ヶ月後、3ヶ月後……では、状況は大きく変化していく。
・著者の息子も、幼い頃は落ち着きがなかったが、周囲への気配りはできていた。できないことだけに注目していると、心配は膨らむ一方だが、できることにも目を留められたら、心配がかなり和らいだとのこと。
・著者のクリニックに来院する親御さんはらお子さんの遅いこと、できないことならたくさん言えるが、できることは目がいっていないことが多いように著者は感じている。弱いところが目立つときほど、できるところも存在すると思い出してみること。

悩み05 時間を守れません(就寝・起床時間、帰宅時間、ゲームの時間など)
→まずは寝る時間をきっちり設定してください
・時間を守れない子どものほとんどは、夜、寝る時間が決まっていない。時間を守るために必要なことは、夜、布団に入る時間を親子で決めて、それを守ることである。
・寝る時間が設定されていて、その時間にきちんと布団に入れる子どもは、朝もきちんと決まった時間に起きられるし、決まった時間に登園、登校できるもの。その他に、家に帰る時間、ゲームをやめる時間、お風呂、夕飯、歯磨きの時間も、自然と守れるようになる。つまり、寝る時間さえ決めれば、1日のリズムが自然に整うのだ。
・その際、親も同様に、決まった時間に寝て、決まった時間に気持ちよく起きること。大人の習慣を、子どもはちゃんと見ているのだ。
※子どもの理想の睡眠時間、子どものうちにじゅうぶんな睡眠を取る理由については、本書をお読みください。


・本書では、「うちの子、発達障害でしょうか?」「「うちの子だけできないこと」が多いみたいです」「うちの子、不幸せではないでしょうか?」「家での接し方に困ってます」「ママ・パパも発達障害?」という章で構成されており、「11あいさつができません」「17野菜が嫌いで、野菜以外にも食べられないものが多いです」「26将来の夢がなく、ニートになりたいそうです」「36外ではいい子なのに、内弁慶です」「45子どもに対していつもイライラしてしまいます」など、1万人以上の脳を見てきた名医による子育ての悩みを改善するための提案50が紹介された内容になっている。また、「脳にいい睡眠時間は?」「テレビ、ゲーム、スマホ動画ーどれがまし?」「甘やかすのと厳しくするのと、どちらが脳にいいですか?」「脳にいい食べ物は?」などの著者のコラムも魅力のひとつである。

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