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ロールシャッハを受けた話 (1)

ロールシャッハ・テストを受けてきました。

この記事では検査内容のネタバレになることは書かずに、経緯だけ書き留めておきます。

ロールシャッハを受けたきっかけ

まず、カウンセリングルームを訪れた目的はWAIS Ⅳ(いわゆるIQテスト)を受けることでした。WAISについては別記事で書こうと思いますが、IQそれ自体への興味もさることながら、自分のことを客観的に把握したい、というのが当初の目的です。

至る所で変人、変わってると言われて、普通になりたいと思って生きてきました。しかし自分で自分を客観視することは難しい。普通になりたくて、マリアナ海溝のように深い自分の劣等感を埋めるべく、背伸びし、散財し、様々な自己啓発に手を出した結果、もう私は生きることに疲れ切っていたのです。(突然の重い告白で申し訳ありません。)

WAISによって自分の能力値、得意不得意がわかれば、自分にできないことにも諦めがつくだろうし、往生際の悪い努力で消耗することもないと思ったのです。そして能力値が悪いなりに、ほかのどんな得意分野を使ってカバーして生きていったらいいやら、その見極めをしたいと思っていました。

心理士さんによるWAISの検査が一通り終わったところで、困りごとについて簡単なヒアリングがありました。実は、話すのが苦手で、ぽつぽつとしか言葉が出てこないのが悩み。耳で聞いたこともあまり理解できない。しかし心理士さん曰く、WAISの結果からでは私の「話せない」現象は説明がつかないだろう、とのこと。検査中の反応を見る限り客観的な事柄を説明することには支障はなさそう、おそらく自分事になると話せないのはWAISで測れる能力とは別の、感情表現の問題では?という見立てです。

自分の考え方の癖や、感情的な問題を把握するにはロールシャッハ・テストという検査があるので、そちらのほうが自己理解という目的に適っているのではないですか?と心理士さんから提案を受け、ホイホイとその場で受検の予約をしたのでした。(セールスに乗せられやすいのも悩みではある。)

検査の流れ

カウンセリングルームに入ると、横並びで椅子が配置してありました。心理士さんと被験者が向かい合わせにならないための配慮のようです。顔見て話すの苦手だから助かる。

「1時間半か、長くても2時間程度だと思います。」とだけ前置きがあって、早速カードを出して検査が始まります。

カードに描かれたインクの染みの模様が何に見えるか、1枚ずつ思った事を述べていきます。

1枚のカードからいくつも違うパターンを読み取ったほうがいいのか?心理士さんが書き取れるように、ゆっくりめに間を取りながら話さなきゃ?というかこのカードは回転して眺めてもいいのか?・・・結構ごちゃごちゃと考えてしまいました。

全10枚のカードについて話し終わったところで、1時間半近く経過。所要時間はだいたい最初の説明の通りだったなあ・・・?

「では、一旦休憩して、次は少し違うことをやりますね」

ーーえ! 10枚カード見たら終わりじゃないんかい!!

休憩の後、今度はカードの模様が「なぜ」その形に見えたのか、心理士さんと一緒にカードを見ながら確認していきます。といっても、私の場合、最初にカードを見た時点でわりと事細かに説明していたので、採点に必要な視点を補う質問に答えながら、心理士さんの記録紙がとれていることを確認するための再説明といった感じでした。

10枚のカードの再確認が終わって、検査は終了。
時計を見ると開始から3時間近く掛かっていました。途中10分の休憩はあったものの、心理士さんも「2時間で終わると思ったんですけどね・・・」とぽつり。次の予約が詰まっていなくてよかったです。

検査後、心理士さんから

検査終了後、「結構・・・感情的に大変な感じですね」と心理士さん。

ロールシャッハ・テストの結果は、実際には分類したり数値化したりといった分析の上でレポートを出すものなのですが、「話の内容だけでも判定の重要なポイントになることが含まれてしまっていた」のだそうです。

「検査ではかなり頑張ってたくさん話してもらったので、結果のレポートはしっかりしたものが出せると思います。色々なことが言えちゃうと思います」
「へえ、それは楽しみですね。先生は分析大変だと思いますがよろしくお願いします」
「ただ、全てをお伝えしてしまうと、かえってショックを受けてしまう方も多いです。なので、どこまでどういうお伝えの仕方がよいか…少し考えておきます。通常のカウンセリングでは少しずつ分かっていく部分が、検査だと一気に分かってしまうので」

なんだかとてもまずい結果が出そうな含みを持たせつつ、心理士さんは淡々とおっしゃるのでした。検査結果は1ヶ月後。自分はサイコパスという覚悟を決める所存。レポート内容を聞いて、まだ生きていられそうであれば続きを報告したいと思います。「継続的なカウンセリングをお勧めするかもしれません…」というコメントと共に心理士さんに見送られつつカウンセリングルームを後にしました。


あんまんごちそうさまです!! くるみ胡麻餡が至高。