大学生の葛藤
相変わらず、看護科なのに、バイト中心で、時々、追試を受けてはギリギリ通り、たまに、A君が、やってくるというパターン化していました。
A君は、欠かさず電話をしてきました。
当時は無料通話もなかったし、かなりかかっていたと思う。よく家族が了承したな、と思います。
A君が来ると、とても縛られた様な胸苦しさを感じて、ストレスで、バイバイした後、ホッとして、過食が止まらない。
別れればいいのに、あれだけ連絡してくる人を、突き放すなんて出来ませんでした。
それに、A君の家は第二の実家みたいになってて、あの温かさを失いたくはないし。
何よりA君は、ハンサムで、美しいアーモンド型の眼で見つめられると、別れようと思っても、挫けてしまう。
でも、1人になりたいし、皆んなみたいに、一生この人に決めた!という、信頼感もない。
そんな状態なので、私は結構フラフラしていました。
、と言っても…モテるわけではないので、バイト数を増やしました。
そして、はじめてテレクラのバイトを始めました。
伝言ダイヤル載せたら100円、返事きたら70円、会話は何分いくらというもので、会話をとにかく引き伸ばしつつ、伝言ダイヤルの返事をもらうという小銭稼ぎ。
忘れもしない、東京の渋谷さんという人が担当で、私の管理をしてくれたり、稼ぎ方など悩みまで教えてくれるし、渋谷さんは時々、私たち女性会員にテレカなどを送ってくれたりもありました。
自宅の電話を使って、かわいい声で伝言を入れると、1日6-10人くらいから返事の伝言をきて、また返す。
2回目は半数くらいの人になって、また返す。
会話は、なるべく相手に合わせて、会うのをとことん恥ずかしがりながら、プロフィールを明かしていくという、パターン。
これがなかなか、面白かった。
伝言は大体臆病な変態が多いので、パンティくれだの、制服くれだの、、、、ついていけない感じで、素の気持ちでやるには、続かない。
忘れもしない、〇〇高校の制服を譲ってくださいという、おじさんの声が毎日、毎日、聞くハメになる。
会話は、すぐ会おうの人から、じわじわ会おうの人、会えないなら、今からオナニーして、声聞かせろ。音聞かせろ(どゆうこと?)の3パターン。
結局、それかよ!
たまに真面目な話する人もいたけど、つまんなくなると、次へボタンを押されるのだが、
パッという音が、聞こえても変わらない時があり、何回もパッパッパっと、聞こえて、必死さが笑えた。
くだらないバイトでしたが、一度、修学旅行の引率カメラマンで来てて、夜が暇だから会いたい。別にエッチなしでOKです。
というものに、何故か惹かれて、バイトの癖に会いに行ったことがありました。
思いの外イケメンでした。
「君の行きたいところ、どこでもいいよ、バーでもなんでも。」
私が「じゃあ、オカマバーに行きたい!」
今はもうとっくにないが、ジャックと豆の木というふざけた名前の、オカマバーに行きました。
カメラマンがイケメンすぎて、周りのニューハーフたちがチヤホヤしてて、カメラマンがタジタジになってる姿が、めちゃ面白かった。
ママさんは170センチくらいあるし、チーママは、チビで、デブでした。1人だけ、え?!というくらいの、美人がいて、凝視していたら、こっちに来てくれて、
女歴が長いせいか、すっかり女で、割と話があいました。
すごく合わせてくれて、女のお客さんは私大好きよ、女の話ができるからと。
言ってくれて嘘でも嬉しかったです。
カメラマンはずっとチヤホヤされてて、疲れたのか、私に帰ろうと言ってきました。
私たちが帰ろうとすると、この後、2人でやるんでしょー不倫なんでしょ、みたにからかわれました。
店を出て、カメラマンが、礼儀としてなのか、ホテルに誘ってきました。
行っても良かったんだけど、断りました。
その代わり連絡先を交換しました。
電話番号です。また、修学旅行でここに来た時は、付き合ってよ!という感じでバイバイしました。
カメラマンは紳士でしたが、テレクラなんてする様な人です。心の底までは分からなかった。
でも、A君とのべったりとした付き合いよりもカメラマンさんの方が気楽で楽しかった。
めちゃくちゃ大変な事になることも知らずに…
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