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統合失調症当事者である私の情報ソース

働く統合失調症患者の日常、ちょっと脱線して、統合失調症に関する情報をどこから、どのように、得たのかって話です。

 私が統合失調症の診断を受けたのは2002年。
 もう干支が一巡りしましたね。

 統合失調症について当事者の立場から、なんてエラソーに記事を書いていますが、私自身は医療従事者じゃありません。
 大学も中退していて、研究者でもありません。

 発症してから10年以上。
 長い期間病気と付き合っているので馴れというか、自然と学習してしまうところはあります。「こういうことがあるとこういうことのサインだ」的な。

 ただまあ漫然と病気の状態でいた訳でもなく、「敵を知ろう」ともしてきたんですよね。
 そういう時にどういうものを情報源としたのか、というのをつらつらと。


その1:主治医

 当たり前と言えば当たり前ですが、一番身近にいる専門家です。
 しかも定期的に会います。
 医師というのは最低でも6年間、みっちり専門教育を受けてきた人です。
 その知識に一朝一夕の付け焼刃で敵うわけがありません。

その2:薬局の薬剤師

 こちらはお薬についての専門家。
 他の薬との飲み合わせや副作用については、「どうですか?」と訊かれるので、私は主治医よりも訊き易かったです。

その3:看護師・デイケアスタッフ等

 退院し、デイケアも卒業してしまったので今は接していないのですが、入院中やデイケア通いをしていた時は一番身近だった医療スタッフです。
 いずれもケアについての専門家です。

その4:「家庭の医学」的な、統合失調症に関する一般書籍

 統合失調症に関する書籍自体は結構たくさん出ています。
 ただまあ、本の中にもトンデモはあったりなんかするので注意。
 信頼のおける書籍の探し方としては、
 ・シリーズとして他の病気についての書籍も出ている
 ・大学病院の現役医師が監修している
 ・「病気について知る」という視点の本
 くらいは満たしている方がいいかなーと思います。
 私は病状が比較的安定してきたら本を読めるようになったので、親が買ってきていたこういった本を読みました。
 実は私の両親は医療従事者で、かつ比較的読書家だったのでトンデモを引くことがなかったのかもしれません。

その5:家族会機関紙

 もう解散してしまった組織ですが全家連(全国精神障害者家族会連合会)の機関誌を、親が一時期購読していました。
 患者に接する家族がどんなことを考えているのかも知ることができましたし、医師への病気に関するQ&Aなどもありました。公的なサービスや制度についての情報が多く載っていて、親は助かったそうです。
 私が機関誌を読める(文章を読める)くらいに回復してしばらくすると親は購読をやめました。よくは知らないのですが「家族会の会員」として何かいろいろ義務(? 寄付とか?)があったようで母には負担だったみたいです。

その6:看護専門誌

 看護師向けの専門誌って何種類も出ていて、精神医療に特化したものもあるんですよね。
 病気について医師が書いた解説記事や、患者に接する時のポイント、看護師からの投稿コーナー(「こういう問題で悩んでいます」的な)などが参考になりました。
「医師からのこういう指示はこういう意図がある」みたいなことがわかりますし、「患者と常に接する」ご家族の方なんかが読まれてもいいかも?
 私の母校である高校は看護科があったので、高校の図書室が「看護学生向け」の雑誌を定期購読していました。
 私自身、高校生当時から医療に興味があったので、これをときどき図書館で読んでいまして、(発症後におちついてからですが)専門誌を読むことに困難はあまりありませんでした。
 ちなみに医師向けの専門誌も書店でちらっと読んでみたのですが難し過ぎました……。

その7:ネット

 これは本当に玉石混合なのであまりオススメはしないソースです。
 私が病気になった頃は、ネットに情報を公開していた人って言うのは一定の知識のある方が比較的多かったので、検索すれば求めている情報に辿り着けることが多かったのですが、今はノイズ的な情報が多すぎて、信頼に足る情報に辿り着くことはかなり難しいです。
 今信用できるサイトと言えば、「製薬会社公式サイト」と「おくすり110番」くらいですかね。

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 以上、7つ、挙げてみました。
 あくまで「私が」ソースとして活用しているものですが、参考になれば。

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