夕暮れに言われたこと
今日は、日中、土砂降りの雨でした。
4月というのに梅雨のような激しい雨…日によって気候が全く違うので、戸惑うばかり。コロナのことでも悩ましく、春なのにモヤモヤが募る面も感じつつ、日々、生きています。
今日は、友だちと話をしました。
その子に起きている日常の話や私が今、感じていることなど、長々話していたんですけど、最後に唐突に読んだ本の解釈をして欲しいと言われまして、読んだことがなかったので、その本の内容を聞いたのです。
それは、伊坂幸太郎の「ラッシュライフ」。
詳しい内容は本を読んでもらうことにして、私が友だちが詳細に話してくれたことから思ったのは、この本の中にいる人たちは、皆、日常から足を踏み外してしまっていて、それは自らだったり、他者からの働きかけであったりで、でも、あらぬ方向に人生が進んでいく…つまり、罪を犯すところまで進んでいくのです。
話は、4つのストーリー(違うかもしれない…)からなっていて、その中で、友だちが納得できないと言っていた男の子の話、ここを私がどう思うか知りたかったようで話が始まったのだけど、この子だけラストが決まっていない、探してる状態のままなんだそうです。
で、全体をざっくと教えてもらって、私に見えてきたのは、その人にとって大切なものが、混沌とした中で見つけられたかどうかの違いだったんじゃないかなと思いました。
大切なものって、人間は愚かなもので日常忘れてしまいがち。
いろんな誘惑もあるし、不安もある。
自信もなくなって、誰かや何かに頼りたくなってしまう時もある。
そこで『自分にとっての大切なもの』に気付けると、自分の為の選択ができる=主体的な人生を見つけられると思うんです。
友だちがモヤモヤした男の子は、『誰かにとっての必要な自分』は見つけたけど、『自分にとって大切なもの』はずっと探したまま。それは他者の存在だったから。だから、彼だけは見つけることができなかった、自分自身を。
こう、今つらつら書いているけど、すぐにこの答えにはたどり着けなかったんです。自分で読んだ訳でもなく、聞きかじっただけなので。
それを考えている最中、私は電車で移動していました。
ちょうど雨が上がった後、空には入道雲のような大きな雲があり、その雲を避けるように夕日が沈み始めていました。
私は見ることができなかったけど、虹が出たそうですね!
写真で見ました。こういう些細なことに幸せを感じる。
…脱線しました。
電車に乗りながら、考えがまとまって、友だちに私の考えを送り伝えた時、自分の心にも同じようにモヤモヤしてることが全くこれと同じだなって。
それは、今度の公演で役者をやるかどうか?
そんなに悩むことじゃないのかもしれない。
でも、書き手で演出を付ける、となった時に、自分が創りたいものを自分の力不足で叶わなくさせてしまうかもしれない…
それが一番怖い。
まして、コロナのことで延期をし、用意は一から出直し。
台本も書き直し、すべてやり直せる。
だったら、ベストを選びたい。
これって、きっと創る側の誰しもが持つ欲だと…私の頭は、
その欲でいっぱいだったんだと思います。
私はまた、自分が何の為に演劇をやっているのかも、ずっと考えていました。
台本を書くのは日常になっていますが、それは自分の為というより、
恩師に『必要=武器になるから、書け』と言われ、書き始めたもの。
自分の表現したい世界を創れる欲は満たせます。
でも、それは初めから望んでいたものだろうか?とも悩んでいたのです。
頭の中で考えがまとまった時に、夕日が私に語りかけてきた気がします。
『うだうだ言ってないで、自分のやりたいことをやれ!やれるんだから!
ぐずぐずしてると、日は沈むんだぞ』
…𠮟咤激励。
なんか本当にこのような言葉が聞こえてきた気がしまして、
「あ。私、役者やる為に東京に戻って来たんだった。」
実際、ここ一カ月、自分の苦手なことに取り組んでいまして、少しづつ成果も出てきて、楽しくなってきていることもあり、…親しい人たちにはオイオイって言われるかもしれないけども、自分自身はやりたい!、やりたいからがんばってる自分もいて、
だから10月の公演、私も役者として出演することにしました。
自分が大切と思えることが見つかっているのもありがたいこと。
役者することもだけど、よくよく考えれば、台本書くことも楽しいし、自分のやりたいことを出来るIccokaという場所もある。
これらは人から与えてもらったもの。
だから、自分がやりたいこと、与えてもらった力も含め、満足してもらえる舞台を創ることを叶わせる為に、明日からも積み重ねます。
その公演の詳細はこちら↓
Iccoka #4「マザーズ&ガールズ」
https://iccoka11.amebaownd.com/pages/3395699/pages_201911211650
出会ってくれて、記事を読んでくれて、ありがとうございます。演劇をやっています、創るのも、立つのもです。良い作品を届けれるよう、日々やって参ります!