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火の鳥 アニメ✖️マンガ比較 第一話 黎明編 その一

アニメおすすめ度 ★★★☆☆

マンガ版がいかに人気があれども、なんでもアニメ化されるってもんではないわけで。
『火の鳥』がこれだけの圧倒的な人気を誇っていても、テレビアニメ化されたのはこの一度だけ。
アニメ化しづらい要素が山ほどあるのはわかるのですが・・・。
そこをアニメ化に踏み切ってしまうあたりは「流石は天下のNHK!」って感じ。
『NHKアニメ劇場』という新しいアニメ枠を作るられ、記念すべき一本目、かなり気合の入った宣伝が行われていたのを思い出すわけなのです。

そんな本作、話としては黎明編の本当の導入の導入といった感じなのです。
黎明編の物語の根幹となる登場人物たち、ヒナクとグズリ、ナギと猿田彦の出会い。
そして火の鳥が何者なのかが今回の話の中枢となってくるわけなのです。

かなりの時間が経ってからのアニメ化、マンガ版とはかなり描かれ方が違うのかと思いきや・・・。
細かいエピソードのカットこそあれ、セリフ回しや動作はかなりマンガ版に忠実。
例えば、猿田彦とナギの村の長との対決シーン。
二人のやりとりはマンガ版をきっちりとトレース。
「王が女なら貴様もいつか身を滅ぼすぞ」
放映された2004年でも問題になりそうなセリフもそのまま登場なわけで、ちょっとびっくり。

対してマンガ版から大きくかけ離れているのはキャラクターデザイン。
手塚治虫キャラを2004年にそのままアニメ化、ってわけにもいかないのは、確かにと言ったあたりながら。
わざわざ書き直すにしてはあまり魅力的なデザインにはなっていないというか。
特にヒナクとグズリ、重要なキャラクターとして黎明編を引っ張っていくのですが、立ち位置上個性的なビジュアルと言うわけにもいかない。
そんな絶妙な立ち位置の二人なのですが、アニメ版、いくらなんでも地味では・・・。
そこはもう一捻り欲しかったような。
とはいえ、そんなに出番があるわけでもないしな、と思ったり、なわけなのでした。


脚本 五武冬史
絵コンテ 寺田和男
演出 吉村文宏
作画監督 杉野昭夫
美術監督 河野次郎

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