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デザインファームが、雑談を活発にするオンラインの場づくりをやってみた

rootで、本を媒介にしながら関心領域について話をする簡単なワークショップを開催しました。実施してみたところ、チームのコミュニケーション活性に役立ちそうだという手応えがあったので、なにをやったのかについてまとめたいと思います。

フルリモートでrootらしさを醸成するために

今回、ワークを実施した背景には、フルリモートで働く中で少なくなった、雑談的に話せる場を増やしたいという狙いがありました。仕事の話ではなく、日常で気になっていることや趣味趣向について話す時間です。
これは他のメンバーからも声があがっていました。朝会やプロジェクトレビューのファシリテーションを担当する人が、週に一度、代表とトークをするなど、雑談するための場も設けていたのですが、そういう時間は「話さないといけない」というプレッシャーもあり、緊張してしまうことも。
また、チーム内に流通する情報がすぐに役立つTipsやわかりやすい情報に偏ってしまう傾向があり、課題となっていました。もちろん、こうした情報も重要ですが、「他にも必要な情報があるのでは?」「もっと自分たちが関心を持っていることなどをシェアするべきでは?」「答えがあるわけではないけれど議論を重ねるような時間が重要なのでは?」という意見もチーム内ではありました。
こうした背景から「このままではrootのらしさが醸成されないのでは」という懸念が生まれました。
リモートワークになって以降、コミュニケーションのスタイルが変化したため、会社の「らしさ」を醸成するための新たなアプローチが必要なのではないかと考えたのです。今回、開催したワークはその仮説検証のようなものでした。

本を媒介に一人ひとりの関心をシェアする

まず、rootのメンバーに、本を紹介し合いましょうと声をかけました。なぜ本を紹介する立て付けにしたかというと、本棚とはその人の興味が垣間見えるものだと考えていたからです。参加者はできるだけ多様になるように、関心の軸が異なっている人、普段は別のプロジェクトに参加している人に声をかけました。
ワークは設計というほどの設計はせず、人を集めて、本を紹介しましょうと緩やかにはじめました。Figmaを使って、参加メンバーから紹介された本について、どこが面白かったのか、何を感じたのかといった情報や、本の画像などを記載していきます。

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参加メンバーの興味のある本を皮切りに、他のメンバーが質問をしながら話を広げていきます。

例えば、庄野さんは「寺田寅彦科学者とあたま」という本を紹介してくれました。
「この本のふわっとした文体が好きなんです。日常の些細な出来事から木の枝葉が大きく広がっていくような描写は行間が感じられて、結論からさくさく読める新書とはまた違った読み味が楽しめます」

それに対し、岸さんは「コンサルタントの秘密」をおすすめしていました。
「結論を結論として表現しないことで、わかりやすく抽象化する前の状態を受け取ってもらうことの大切さを感じられた一冊です。わかりやすいコンテンツは目には止まるけどすぐ忘れられてしまう。一方わかりやすくない内容は腹に落ちるまでが長いけど、定着する時間も長い」

そこからさらに、事実と事実を安易に繋げてわかりやすくしてしまうことの危うさについて話が進み、「セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか」と「世界はシステムで動く」が話題にあがりました。どちらも傍にある事実を安易に因果関係とみなすのではなく、見えていないレイヤーまで相互に影響し合う要因を知ることが重要であると教えてくれる本だといいます。
そんなふうに、互いの紹介する本から自分の興味関心との共通点が見いだされ、別の本の紹介へと次々につながっていきました。

メンバーの関心の重なりの可視化が、らしさの醸成につながる

今回のワークに参加したメンバーからは、「人に話すことで、自分にも気づきがある」ということや、「メンバーの関心ごとは意外に知らないことがわかった」などの反応がありました。
rootではこれまでメンバーが選んだ本をブログで紹介するというアウトプットも実施していたのですが、プロセスをともにして複数人で本の関心ポイントを紹介し合うことで、より理解が深まることがわかりました。

予想しなかったところに話がつながる場面もあり、個人が一冊の本を紹介するだけでは出てこなかったつながりが見えてくるため、自分の関心に対する考えが洗練され、それをチームで共有することができるとわかりました。
こうした時間であれば、結論のないことを話せるというのは大きな発見です。プロジェクトレビューなど、既存の会議では「良いこと言わないといけない」という無意識のプレッシャーがあったため、対話的な時間をつくろう、というもともとの狙いに対しても手応えが得られました。

rootは、チームの人数が増えているので、rootらしさも揺れ動いています。私は、会社としてのらしさの醸成は、一人ひとりの関心の集積で行われるのではないかと考えています。メンバーの興味関心がわかっていけば、共通点が見つかり、盛り上がりポイントが見つかる。そうすると、共通するポイントで、らしさの土壌が固まるのではないか?というのが仮説です。
あとは、関心事に対する話が盛り上がることによって、インフォーマルなコミュニケーションが生まれやすくなるのでは、というのも副次的な効果として起きるといいなと思っています。まだまだ、試験運用中なので、今後も試行錯誤しながらより快適なワークにしていきたいと思います。

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