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大企業にいながらスタートアップへ挑戦~きっかけ①新規事業部門への配属~

【自己紹介】

 簡単に自己紹介しておきます。日用品老舗メーカーの研究職としてプロパー社員歴13年目の37歳。会社の中ではいわゆる管理職として働いています。そんな私が昨年から、大企業に籍を置きながらも、スタートアップにて新規事業に挑戦しています。
 なぜ、大企業に籍を置きながらもスタートアップで挑戦する決断をし、実行に移したのか? そこにいたる難しさであったり、楽しさであったりを綴っていければと思い、noteを始めました。
 大企業でもイノベーション創出が叫ばれているものの、組織のしがらみだったり、意思決定するまでのスピードが遅いなど、自分のやりたいことが会社の中で出来ないとモヤモヤされている方や、同じく新規事業に挑戦している方々に読んでもられえたら嬉しいです。

きっかけ① 会社での新規事業を担う部所への配属

 きっかけは3年前に遡る。当時は研究職としてオーラルケアに関する基礎研究から製品開発に従事して、約10年近く経っていた頃、会社の中では、中期計画のビジョン実現に向けて、より一層イノベーションを加速させることを目的に、新規事業創出を専門にする組織ができたのである。そして一つ目の転機が訪れる。この組織の初期メンバーとして選ばれたのである。新しい部門に配属されて少したって、私がやろうとした事業アイデアは社内で推進するのは難しいと判断し、社外へ出て挑戦する決断にいたることになりますが、今振り返ると、この人事異動がなければ、今には至っていないのは間違いないです。

新規事業部門メンバーへ選ばれた理由

 なぜ、私が選ばれたか。きっちりした理由は聞いていませんが、振り返ってみると、1つは「パーソナリティ」ではないかと思います。決して仕事が早いわけでもなかったですが、社内ではいろんな人に声をかけたり、社外の人に対しても、人見知りせずに積極的に声をかけるタイプであったので、いわゆるムードメーカー的な存在であったと思う。そういった社内外での繋がりに対する期待があったのではなかろうか。
 2つめは「会社の中での自分がしたい領域」を決めていたということだ。入社当初から、一貫して人がやっていない新しいことをやっていたいと常々上長に言っていた。同期には、製品開発のプロフェッショナルや、博士クラスの基礎研究者で優秀な人材がいたのもあり、人がやっていないところ(そこがホワイトスペースと思って)で勝負するしかないと思っていたのかもしれない。結果的に会社の主力事業の製品開発には携わらず、新規カテゴリーの製品開発を担当してきたわけであるが、従来の枠組みから少し外れた人材、いわゆる変人として位置づけされたのかもしれない。

新規事業部門での放牧が人を育てる

 新たに配属された新規事業部門で一番良かったのは、ボスの方針が「自分がやりたいことをやれ」であったことである。他の部門では、管理職の指示に従うことが一般的であり、僕自身それに慣れていた。配属当初は、上長からの指示命令がない組織形態に戸惑った部分もあったが、自分がやらないと何も始まらないというマインドに強制的になった。勿論、当初は自分の確固たるテーマがないという不安も生じたが、自分が勝負できる&興味関心が強い領域であるオーラルケア分野での新規事業にチャレンジすることにしたのである。
 この部署に2年間近くいることになるが、デザイン思考やインタビュー方法などのスキルアップができた以上に、自ら主導して動くマインドセットが重要だと気付かせてくれたことに感謝している。

老舗大企業でのイノベーション創出の壁

 新規事業部門が出来てもそうは簡単に事業なんて生み出せない。いくつもの挑戦や失敗を重ねる中で、一つの新規事業が成功するのである。その確度を少しでもあげるためはその母数となる挑戦や失敗を数多くすることが重要になる。しかし、老舗大企業では、その新規事業創出の種となる挑戦を阻む壁がいくつもあり、結果的に新規事業創出の成功確率がより小さくなっているように感じる。その壁を打開するために社外スタートアップへの挑戦することにしたのであるが、そこには自分の価値観を変えるキーマンとの出会いがあった。
 次回はその壁とキーマンとの出会いについて綴ろうと思う。

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