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いまのJ2で一番強いチームとの対戦【J2第32節 横浜FCvs大宮アルディージャ プレビュー】

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プレビューは150円、レビューなどは300円の予定です。
貯まったお金で戦術ボードを買います(Footballtactics終了に向けて)。

⓪前節の町田戦レビュー

ビルドアップやシャドーの仕事など詳しく書いているので参照してくださるとうれしいです。

①はじめに

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【大宮】
ここ5試合で2勝2敗1分で5位につける。
最終ラインに怪我人が続出していたものの、山越を除いて全員復帰した。
前節は課題の攻撃に改善が見られたが、町田相手に勝ちきれず引き分けに終わった。大混戦の昇格戦線に残るためにも勝利を大宮に持って帰りたい。

【横浜】
ここ5試合で3勝2敗(※訂正、正しくは3勝2分)だが、6月22日の水戸戦から13戦負けなし。
昨シーズンに昇格POまでチームを導いたタヴァレス元監督の下で今年こそ昇格を狙っていたが、序盤戦から下位に沈み、元柏の下平監督へと監督交代。徐々に勝ち点を積み上げ、前節にはとうとう自動昇格圏の2位にまで順位を上げてきた。高木監督も「今のJ2で最も強いチーム」と横浜FCを評している。
イバやレアンドロドミンゲスなど強力な外国人に目が行きがちだが、チームを支えるのは両翼を担う若手の2人。右SHの中山は専修大学から加入した大卒ルーキー、左SHの松尾は仙台大学在学中の特別指定選手だ。

②横浜の守備と要注意のカウンター

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前節の町田ゼルビアと同じく、442のゾーンディフェンスを志向する。しかし、町田のように2トップが積極的にビルドアップ隊へとプレッシングを行うよりも、ボールがブロックの中に入ってきたところを奪取する狙いが強い。2トップのレアンドロとイバは高齢で走れる選手ではないため、DHへのパスコースを消すことが主な仕事となる。そのため、最終ラインの3バックは比較的自由にボールを持つことが出来る。

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442の形を維持しながらブロックが左右に移動する。このとき、相手チームのWBに対してはSH、シャドーに対してはDHとCB、FWに対しては2CBとDHが対応する。大外のWBは放置。
とりわけボールサイドのFWとシャドーに対してCBとDHが挟み込むようにプレッシャーをかけてくるので、時間を得ることが出来ないと考えておいた方が良い。恐らくシャドーとFWのところが奪いどころになるのだと思う。

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逆サイドに素早く展開されて、SHが間に合わないときにはSBが相手のWBを見ることもある。町田の場合はSBが出ていった後のチャンネル(CB-SB間)が空いてることが多かったが、横浜FCの場合は空いたチャンネルをDHが埋める動きをする。
SHのスライドが間に合う場面では優先的にSHが降りて相手のWBに対応する。このことからSBとDHをできるだけ動かさずに、中央を明け渡したくないのだと思われる。

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442をベースに守備を行う横浜FCで注意すべきなのはカウンターだ。相手チームのシャドーやFWを2人で挟み込むことでボールを奪取すると、素早く2トップの選手へとボールを供給する。2トップの選手を起点として、相手の3CBの脇や裏のスペースへと素早く走りこむ両SHへとボールを供給することで相手チームの背後を取り、シュートまで到達するロングカウンターの
シュート率とゴール率はリーグで3位の数字である
ネガトラの準備を怠るとこのカウンターに沈むことになるだろう。

③横浜FCのビルドアップ

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試合開始直後など相手チームのプレッシングが強い時間帯は424のような形になりながらビルドアップを行う。横幅をSBがとりながらビルドアップの逃げ場要員として働きつつ、最終ラインでボールを回して相手を引き込むことで相手陣地にスペースを作り出す。相手DHの意識がビルドアップ隊に向いてきたタイミングでイバへのロングボールからボールの前進を狙う。このとき、SHは少し内側に立ってWBとHVをピン留めしつつ、イバが競り合ったセカンドボールを狙う。

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相手チームが541ブロックを形成すると、2215のような形でビルドアップを行う。SBを高い位置まで押し上げてFW+2SH+2SBで相手チームの5バックに基準点を作ることでレアンドロドミンゲスをライン間で浮かせようとする
また、2DHを1トップの選手の両脇に配置することで相手のDHを引き出そうとし始める。相手の選手が引き出されることで、DHの裏でウロウロし始めたレアンドロドミンゲス(DHが出た場合)や高い位置にいるWBやSH(OHが出た場合)に対してのパスコースが生み出される。相手チームのDHとシャドーは背後にいる選手と味方のFWの脇にいるDHをどちらも見なければならなくなり迷いが生まれる。迷いはブロックにゆがみ(ズレ)を生み出し、そこを起点に攻撃を行っていく。

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2-2-1-5が上手くいかないと判断すれば、DHの田代がサリーダラボルピアーナの動きをすることで3バックへと変形し、左右に押し出されたCBの持ち上がり(運ぶドリブル)でビルドアップを開始する。CBが持ち上がることで、相手のDHやOHに対して強制的に守備の基準点を作り出すことで相手の配置にズレを引き起こすのだ。(両脇のCBの持ち上がりについては町田戦のレビューで詳しく振れたので参照されたし。

2-2-1-5や3-1-1-5という形ではネガトラに問題を抱えているのではないかと考えるかたも多いと思うが、片方のSBの選手が必ずOHの脇の位置に立つことでボールロスト後にすぐさま2CB+2DH+1SBの5枚でブロックを形成できるように準備されている。

④大宮サポが注目すべきポイント

①ネガトラの準備を怠らない&無理なボールを供給しない
⇒横浜FCのカウンター対策。ここ最近の大宮が不足している部分でもある。
②左右にボールを動かしながら、SHが大宮のWBを見れない状況を作る。
⇒横浜のDHがチャンネルを埋めるために一列降りることで、一時的にシャドーの選手が浮く。
③左右のCB(HV)の持ち上がりから、相手を動かすことが出来るか
⇒横浜FCの守備の仕様から、3バックの選手が余裕をもってボールを持つことが出来ると予想される。相手の守備がなかなか崩れないときにはCBの持ち上がりが有効だ。(その時のネガトラの準備を怠ったらいけない。)
CBが持ち上がった際に奪われると、その裏のスペースは当然横浜FCに利用されることにもなるので、ご利用は計画的に。
④縦パスを供給したあとのフォローを素早く
⇒シャドーやFWの選手は横浜FCの選手に挟み込まれることになるので、プレーエリアも時間もなかなか確保できない状況に陥りやすい。そのときに、周囲の選手が素早くフォローしなければカウンターを被ることになる。時にはシャドーが裏を狙ってみるのもいいかもしれない。
⑤浮くレドミを誰が見るのか、2ボランチの連携が試される。
⑥523でプレッシングをかけるときに、勇気をもって最終ラインがスライドしてWBを前に押し出してあげよう。

⇒4バック型のチームに対してSBが浮いてしまってプレッシングが不発に陥るシーンが多くみられる。浮いたSBを見るのはWBの仕事であることが多い。(あるいはシャドーの二度追い)

⑤おわりに

高木監督が言う通り、横浜FCは現在のJ2の中で一番強いチームと言っても過言ではないと思う。
整った442のゾーンディフェンスから繰り出される強力なカウンターだけではなく、ネガトラの準備を行いつつ相手をみてビルドアップの形を変形させることが出来るオールラウンダーのチームだ。
大宮がこれまで抱えているビルドアップの問題やネガトラの準備不足がどれだけ解消されているか1つの指標となる試合だと思う。
大宮アルディージャが今シーズン積み上げてきた戦術の手札を正しく選択していくことが出来れば、決して勝つことが出来ない相手ではない。

雨予報のニッパツ三ッ沢競技場だが、チームが苦しいときこそアウェイのスタジアムに駆けつけて大声援でチームを後押ししていこう。

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いまのJ2で一番強いチームとの対戦【J2第32節 横浜FCvs大宮アルディージャ プレビュー】

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大宮アルディージャについての記事を投稿してました。今はこっちで書いています→https://omiyadangikai.hatenablog.com/ noteでは主に海外のチームについて書いていきます。
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