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Vol6.Job Analyticsの方法

なぜ書くか

様々な情報が飛び交う現代において重要になる中、日本に住む約1億人にはグローバルでの最新の取り組みやトレンドを学ぶ機会が多くありません。Every Inc.では「HRからパフォーマンスとワクワクを」というビジョンを掲げ、グローバルな取組みやアカデミックな文献から面接に関する歴史、取組み、事例など”日本なら”ではなく、”グローバルスタンダード”な情報を提供しています。

Job Analyticsの方法

こんにちは、株式会社Everyの松澤です。
このメルマガでは、アカデミックな視点でJob Analyticsの方法について解説をしていきます。

JD(Job Description)とJS(Job Specification)の違い


JD(Job Description)とJS(Job Specification)の違いをご存じでしょうか?

これらの言葉は、聞いたことがあると思います。但し、JDには具体的にどんな項目があるのか、JSとの違いは何か、正しい理解がなされないまま人材紹介会社さんや我流でJDを作成されることが多いのではないでしょうか。

特筆すべき点は、JDは仕事そのものの説明書であり、JSは仕事で成果を挙げるために必要な事の説明書であるという点です。

採用責任者の立場で考えれば、どちらが必要か?一目瞭然です。JD とJS の作成は法的要件ではありませんが、望ましい結果を得る上で重要な役割を果たします。これらのデータは、特定の仕事の必要性、価値、範囲を決定するのに役立ちます。

Job Analysisを行う

ビジネススクールの授業では、このJob Analysisを体験するために、職場を観察する宿題が課されます。カフェの店員さんでもミュージシャンのライブ映像を使ってでも「良いカフェ店員とは何か?」「良いミュージシャンとは何か?」を具体化していきます。例えば以下の内容を分単位で纏めるのです。

  1.  観察対象組織/個人の特徴(採用したいポジション)

  2.  実行された作業(その人は主にどのような作業をしましたか?)

  3.  従業員の態度(この人はこの仕事をどのように実行したように見えましたか?活性化されていましたか?)

  4.  従業員のパフォーマンス(この人は自分の仕事をどの程度うまく行っていたと思うか?)

  5. 従業員のパフォーマンスを高めるために必要なKSA(知識・スキル・能力)は何か?(何が成果の違いを作り出しているか?)

(参考)ビジネススクール時代に纏めた観察書

Job Analysisの注意点

さて、上記の様にまとめるにあたって様々な手法があることも念のためご紹介しておきます。こちらは私の講座でも触れている内容ですのでもしきちんと学びたい方はこちらをご覧ください。

Job Analysisの原則

様々なコンピテンシー・ディクショナリーを自社にカスタマイズする


Job Analysisを通じて具体化したKSAを評価基準に落とし込むためには、以下のようなコンピテンシー・ディクショナリーと呼ばれるものが必要となってきます。※尚、知識レベルの評価基準はXX資格1級、XX資格2級などで測定します。

以下に参考となるコンピテンシー・ディクショナリーを張り付けておきますので、もしご興味お持ちの方はご覧になってみて下さい。

最後まで読んで頂き有り難うございました。もし、入社後に活躍してくれる社員を採用したいのであれば、実際の現場を見て、観察して、体験してみて頂く事をお勧めいたします。

<参照>

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<その他参考情報>

①面接官トレーニングのご依頼はこちらから

②明日から使える面接質問集(質問タイプ)

③明日から使える面接質問集のダウンロードはこちらから(49コンピテンシーと353問の質問)


著者:松澤 勝充

神奈川県出身1986年生まれ。青山学院大学卒業後、2009年 (株)トライアンフへ入社。2016年より、最年少執行役員として組織ソリューション本部、広報マーケティンググループ、自社採用責任者を兼務。2018年8月より休職し、Haas School of Business, UC Berkeleyがプログラム提供するBerkeley Hass Global Access ProgramにJoinし2019年5月修了。同年、MIT Online Executive Course “AI: Implications for Business Strategies”修了し、シリコンバレーのIT企業でAIプロジェクトへ従事

2019年12月(株)トライアンフへ帰任し執行役員を務め、2020年4月1日に株式会社Everyを創業。企業の人事戦略・制度コンサルティングを行う傍ら、UC Berkeleyの上級教授と共同開発した3カ月プログラムで、「日本の人事が世界に目を向けるきっかけづくり」としてグローバルスタンダードな人事を学ぶEvery HR Academy (HRBP養成講座)を展開している。


頂戴したサポートでHRプロフェッショナルを目指す人々が学び続ける環境・場所・情報を作りたいと考えております。少しのサポートで活動が継続できます。大変ありがたいです。