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最高のブランド体験は熱量の循環を生み、事業をドライブさせる

自分の関わるこの仕事は誰かを笑顔にできているだろうか。

その日も雨が降っていた。桜丘とは名ばかりの、すでに散ってしまった並木の脇を抜け、足早にマンションの一室へと向かう。そこは就活を数ヶ月後に控え、少しでも武器になればと知り合いづてに紹介してもらった会社だった。

「スタートアップとは、崖の上からから飛び降りながら、飛行機をつくるようなものだ」とはよく言ったもので、少しでも気を抜けば、仲間もろとも大海原に放り出される。いつ資金がショートするかわからない、創業間もないスタートアップだった。

目の前のお客さんよりも、会社の売上が優先される。そんな場面に何度も遭遇した。仕方がなかった。「誰も悪くない、だってそうしないと自分たちが死んでしまうのだから。」そう自分に言い聞かせて、朝から終電近くまで毎日懸命に働いた。一緒に働く人たちは好きだった。でもどうしても割り切れなかった。

ある日、僕は仕事をやめた。

ごあいさつ

はじめまして、こんにちは。
オールユアーズというD2Cのアパレルブランドで、カスタマーサクセスチーム(領域横断的にブランド全体のユーザー体験向上にコミットするチーム)の責任者をしている なかごみ と申します。職種はUXデザイナーです。コロナ等でばたばたしてまして、しっかりご報告できていなかったのですが、2020年4月1日付で株式会社オールユアーズの執行役員になりました。(しれっと書いていたツイッターのプロフィールの表記を見ていただき、激励のメッセージをいただいた皆さんありがとうございました🙏)

やることは特にこれまでと変わらないのですが、UXデザイナーという役割の人間がそのポジションに就くことは、ブランドとしても業界としてもある一定の意味があるのかなという気がするので、この機会に普段考えていることをnoteにまとめてみようと思います。

僕がオールユアーズにジョインしてもう少しで2年になるのですが、前職では Goodpatch というデザイン会社でUXデザイナーをしていました。非常にタイムリーですが、自分が新卒で選んだ会社が上場という節目を迎え、当時お世話になった皆さんがデザインの力を証明する鐘を鳴らす姿は、本当に感慨深いものがありました。この場を借りて、心からおめでとうございます!

そんなグッドパッチ在籍時からオールユアーズで仕事をする今日まで、僕の仕事をする上でのテーマは基本的に変わっていません。

「ユーザーの幸せと経済的合理性の両立」 です。

①事業を通して、ユーザーに価値提供が行われる
②提供された価値によって、ユーザーが幸せになる
③その対価によって、事業者に収益が上がる

これはすべてのビジネスに共通する基本的な原理原則ですが、この二つを最適なバランスで運営できている事業はそう多くないように思います。

・ユーザーの幸せ:× / 経済的合理性:○
ex.) 売上を重視するあまり、ユーザーに無理に製品を売ってしまう

・ユーザーの幸せ:○ / 経済的合理性:×
ex.) ユーザーの満足度は高いが、 コスト構造が悪く事業として成り立たない

上記はほんの一例ですが、事業を運営していると「ユーザーの幸せ」と「経済的合理性」が背反する場面に数多く遭遇します。

しかし、この二つは間違いなく両輪であり、これをちょうどいい塩梅でバランスすることが事業づくりの本質であり、醍醐味なのだと思います。

僕がこの領域に足を踏み入れたきっかけは学生時代に「ユーザーの幸せ」より「経済的合理性」が優先された場面を目の当たりにした原体験からです。そんな経済合理主義へのカウンターとして、事業のユーザー視点を担保する役割の「UXデザイナー」を志したのですが、ただ単に「ユーザーの幸せ」を最大化できればいいわけではなく、「ユーザーの幸せ」と「経済的合理性」を最適なバランスに保つために、コミットし続けることが僕のミッションかなと思っています。

これから定期的にnoteを書いていきたいと思っているのですが、僕と同じように「ユーザーの幸せと経済的合理性の両立」に課題を感じている方のお役に少しでも立てたら嬉しいですし、この答えのない問いを皆さんと一緒に考えていけたらいいなと思います。

最高のブランド体験は熱量の循環を生み、事業をドライブさせる

さてようやく今日の本題ですね。(前置きが長くてすみません)今回はオールユアーズの事例を紹介しながら「ユーザー体験を磨き込むことは、強力な事業成長ドライバーになり得るんや!」ということを言いたいんですが、そもそもオールユアーズをご存知ない方もいらっしゃるかと思うので、簡単にご紹介させてください。

ファッションブランドではないアパレルブランド

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オールユアーズとは?
・2015年に創業したD2C(Direct to Consumer)のアパレルブランド
・「Fashion的な(トレンド性の高い、見た目を重視した)服」のアンチテーゼとして「unFashion的な(トレンドの関係ない、実用性を重視した)服」をつくっている
・製品特徴は ①普遍的な見た目 ②抜群の着心地 ③圧倒的なケアの簡単さ
・すべての製品をユニセックスで展開し、最大10サイズの幅広いサイズ展開
・テレビ電話で接客を行う「オンライン接客」を実施中
・一つの製品をずっと着続けられるよう、リペア(修繕)やカスタマイズ(シルエット変更)などのサービスを展開
・ユーザーの方々を一緒にブランドをつくる仲間という意味を込めて「共犯者」と呼んでいる
・田園都市線で渋谷のお隣、池尻大橋にショールーム(決済機能を持たず、すべてオンライン決済)がある(下の写真

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もし興味をもっていただいた方がいらっしゃれば、オンラインストアで製品も見ていただけると嬉しいです。

広告費ゼロで200%以上の成長

ありがたいことに2019年度(2019年4月-2020年3月)は2018年度(2018年4月-2019年3月)に対して、直販(卸を除く)の購入ユーザー数で240%を達成することができました(ちなみに単価はほとんど変わっていません)。お客さんが増えたと聞くと、どんなマーケティング施策をやったんだろうと気になる方も多いかと思いますが、うちがやったのはマーケティングの強化ではありません。特に有料の販促施策はほとんどやっておらず、広告費はゼロに近いです。

ではどうやって1年で200%以上の成長をすることができたのか。オールユアーズが昨年これだけ成長できたのは間違いなく、いつも製品をご愛用いただいている「共犯者(既存ユーザー)」の皆さんがいたからです。「成長した」のではなく「育てていただいた」というのが正しいかもしれません。

成長要因は共犯者(ユーザー)の皆さんの口コミ


すみません、嬉しくてついたくさん貼ってしまいました。ご紹介できていない方もいますが、今月に入ってからだけでもこれだけたくさんの方々にオールユアーズに関するツイートをしていただいています。(共犯者の皆さん、本当にいつもありがとうございます!)

ブランドを体験していただいた共犯者(ユーザー)さんがお友達やご家族にオールユアーズをお薦めしてくれる。お薦めされた方ははブランドを体験し、またお友達やご家族にお薦めしてくれる。

少し拍子抜けかもしれませんが、複雑なことは何もなく、これが2019年のオールユーアーズの成長要因のすべてです。

僕も昨年初めてこの言葉を知ったんですが、「ユーザーの皆さんによる口コミ」を「UGC」と呼ぶそうです。(短くて使いやすいので、以降「UGC」と表記させてください)ちなみに僕はオンラインとオフライン(ex. 晩ごはんのときに家族に話す等)の区別はしていません。

一応、UGCの一般的な説明も貼っておきます。

UGCとは、「一般ユーザーによって作れられたコンテンツ」のことです。「User Generated Content」の略で、ユーザー生成コンテンツと呼ばれています。企業によって作られたコンテンツではなく、ユーザーによって作られたコンテンツを指します。具体的には、個人のSNSの投稿、写真、ブログなど、消費者発信のコンテンツのことです。

出典:【徹底解説】UGCとは何か、なぜマーケティングで重要になってきたのか | https://www.hottolink.co.jp/column/20190326_101527/

詳しく知りたい方は飯髙さんのこちらがわかりやすいです。

2019年、オールユアーズはこの「UGC」によって、共犯者の皆さんに大きく育てていただきました。

成長要因を構造化して考えてみる

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これは2019年当時のオールユアーズのカスタマージャーニー(簡易版)です。「☆UGC」と書いているところが、UGCが起こりやすいユーザー体験のフェーズで、それによって各タッチポイントの重要度を定義しています。

UGCが起こりやすいフェーズは「③体験」「⑤入手」「⑥使用」の3つを定義しているのですが、フィジカルで質量を伴うプロダクト(衣服)を扱っているオールユアーズは「製品自体の着用(とその周辺の)体験」が肝となるので、その中でも「③体験」「⑥使用」の2つのフェーズの重要度を「高」としています。(自然と「リアル」のタッチポイントの重要度が高くなっていますよね)

また黄色い矢印で表しているように、3つのフェーズのUGCが循環し「①認知」フェーズのタッチポイントに転換しているのがお分かりになるでしょうか。

ブランドを体験していただいた共犯者(ユーザー)さんがお友達やご家族にオールユアーズをお薦めしてくれる。お薦めされた方はブランドを体験し、またお友達やご家族にお薦めしてくれる。

前段でご説明した上記の部分をユーザー体験をベースに構造化したものが、こちらのカスタマージャーニーです。

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このようにUGCを通して熱量の循環が生まれ、上記のようなサイクルが繰り返されることによって、昨年はこれまでオールユアーズをご存知なかった多くの皆さんに共犯者になっていただくことができました。(ずっと応援していただいている共犯者の皆さんも、最近知っていただいた共犯者の皆さんも、ともにブランドをつくる仲間として、引き続きよろしくお願いします!)

既存のお客さんに徹底的に向き合う

ではなぜオールユアーズはこんなにも多くの方々にUGCを生み出していただけているのか。皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

ブランドやサービスを成長させようとすると、マーケティングでいかに新規のお客さんを連れてくるかという思考に陥りがちです。しかしそういう時こそ「急がば回れ」という考え方が大切です。逆説的ですが、新規のお客さんを増やしたいときには「既存のお客さんに徹底的に向き合う」ことが重要だと思っています。

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上記はオールユアーズの「誰に」を考えるときの概念図ですが、他のブランドやサービスでも基本的には同じような考え方ができるかと思います。画像の通り、黄色く囲った範囲のお客さんにフォーカスし、深く濃い体験を提供することによって、熱量が外側に漏れ出しだんだん中心円が拡がっていきます。その「熱量が漏れ出す」現象のひとつがUGCということですね。

よく「新規のお客さんを獲得するには、既存のお客さんの5倍のコストがかかる」と言われますが、それに加え「既存のお客さんは新規のお客さんをブランドやサービスに導いてくれる」と言えるかもしれません。オールユアーズではやろうとしているアクションが「誰のためのものなのか」という視点を常に持つようにしています。

一見、非合理なブランドアクションが熱量の循環を生む

皆さんは最近、つい誰かに話したくなってしまったポジティブな出来事は何かありましたか?(嬉しくて思わずツイートしてしまったということでもいいと思います)

それは、食事をしたレストランでシェフの料理に対するこだわりを聞いたときかもしれないし、新しい家具を買ったときに入っていた作り手の想いを綴った手紙を読んだときかもしれないし、商店街の八百屋さんで思いがけずオマケをしてもらったときかもしれません。

UGCは「思わず誰かに伝えたくなる出来事を体験をしたとき」に生まれます。そしてオールユアーズがこんなにも多くの方々にUGCを生み出していただけているのは、それがたとえ非合理的であっても「お客さんの体験価値を最大化するアクション」を選択しているからだと思います。

すべてはご紹介できませんが、2019年に行った代表的な3つのブランドアクションをご紹介します。

丸々1年かけて、全国47都道府県ツアー

2019年にオールユアーズが最も力を入れて行ったのが、代表の木村自ら日本全国47都道府県の全てでリアルの体験試着イベントを行うという「全国47都道府県ツアー」です。いまでは考えられません(コロナ等々踏まえると)が、本当にすべての都道府県をまわりました。同じ都道府県でも複数の場所で開催することもあったので、開催場所は実に100ヶ所以上にのぼります。丸々1年かかりました。ちなみに1日のお客さんは少なくて10人、多くて50人。平均で大体30人くらいでしょうか。

まずここまで聞いていかがでしょう。「社長が丸一年かけて、すべての都道府県でイベントをやる。1日あたりお客さんは30人くらい。」もちろん交通費も宿泊代もかかります。これだけ聞くとまったく合理的ではないし、おそらくほとんどの会社では採用されないブランドアクションです。

しかし、オールユアーズではこのブランドアクションを採用し、最後まで走りきりました。それは「ずっと応援してくださっているお客さんを信頼し、新しいお客さんとの深く濃い関係性つくること」が最重要だと考えたからです。

↓全国ツアーのイベントの様子

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どういうことかというと、イベントの実施形式と集客方法に関係しています。イベントは主にTwitterで手を挙げていただいた、オールユアーズの共犯者(既存ユーザー)の方々にご協力いただき、イベントを共催していただくことで開催することができました。例えば開催場所は共犯者さんが経営するセレクトショップやカフェ、共犯者さんが住職をやられているお寺、共犯者さんが公務員をやられている地域の公民館など多岐に渡ります。(その節はありがとうございました!)

そして各イベントにはオールユアーズと直接接点がない方が多く来てくださいました。ではその方々はどうやってオールユアーズを知っていただいたのか。実はそのほとんどがイベントを共催させていただいた共犯者さんのお声がけによるものです。イベントにご来場いただいた皆さんの多くが、既存の共犯者のお友達やお知り合いの方々。もともと関係性がある人が会場にいるので自然と会話も弾みます。

オールユアーズのスタッフと共犯者の方(既存のお客さん)が一緒になって、新しいお客さんの服を選んであげるという、普通の服屋さんではなかなかない微笑ましい現象も多く発生していました。また試着イベントに合わせてトークセッションを実施するなど、製品自体だけではなく、オールユアーズの考え方も含めたブランド全体を体験していただける形にしました。

おそらくお客さん側からみると、そこにはいままで体験したことがない衣服の購入体験があったのではないかと思います。いまでも全国ツアーをきっかけに共犯者になっていただいた方が、オンラインストアでも継続的に購入をしてくれたり、遠方からわざわざ池尻大橋のお店に遊びにきてくれたりします。このとき結ばせていただいた共犯者の皆さんとの深く濃いご縁は1年経ったいまでも、オールユアーズの大きな財産になっています。

お店をショールーム化し、体験の場所に

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現在オールユアーズのブランド体験の拠点は国内の2ヶ所。直営店舗として東京池尻大橋の「オールユアーズストア」、パートナー店舗(一般的な卸販売ではない新しい形式)として、大阪中津の「Black Rimmed」です。もともとは両方ともその場でレジ決済ができ、製品をお持ち帰りただける一般的なお店でしたが、昨年の10月にショールーム化を行いました。その場では試着まで、購入はオンラインストアからで、後日お届けという形を取らせていただいています。(Black Rimmedのオールユアーズ製品以外は基本的にその場でお持ち帰りいただけます)

高単価商材(家具や家電など)では一般的ですが、アパレルというカテゴリではショールーム化を行っているブランドはほとんどありません。ではなぜ、オールユアーズはショールーム化を選択したのか。それはこの時代における「オフラインの場所を持つ意味」をもう一度考えたかったからです。「買うだけ」であれば、オンラインでいくらでも便利にモノが買える現代で、わざわざリアルな場所を持つ意味はどこにあるのか。

リアルの場所を持つということは思った以上にコストがかかります。家賃/光熱費/通信費/ショールームに置くサンプル代/運営するための人件費。でもあえてオフラインの場所を持つ意味。それは「全身でブランドを体験してもらうこと」にあると思っています。

オンラインの優れた点は「速さ(すぐ)」「広さ(誰でも)」にありますが、オフラインの優れた点は圧倒的に「深さ(体験の情報量)」にあります。人間の感覚は五感による入力によって左右されますが、基本的にオンラインは二感(視覚・聴覚)、オフラインは五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚)です。この感覚の多さは物事を考えるときの視点の多さと近く、視点が多いほど、対象が立体的に捉えられるというイメージです。

製品自体を試着できることはもちろんですが、お店の立地、店内の雰囲気、スタッフの人柄、流れている音楽、入ったときにどんな匂いがしたか、その日の天気まで、あらゆる要素が複合的にブランド体験に作用します。そういう意味で文字通り「全身でブランドを体験してもらうこと」がこの時代にオフラインの場所を持つ意味だと思っています。

ちなみに一つだけ触れておくと、ショールームの場所を池尻大橋から徒歩7分という少し不便な場所にしているのも理由があります。それはオールユアーズに熱量高く興味を持っていただいている方に、少しでもしっかりと時間をかけて濃い体験をしていただきたいという考えからです。

ショールームを構える場所は基本的にオールユアーズを知っていただいている方かご近所の方しか来ないような場所です。ではこれが例えば原宿の駅近だったらどうでしょうか。おそらく通りすがりのたくさんの方がご来店されます。スタッフのリソースも限られている中、そうなるとせっかくオールユアーズに熱量を高く持ってきていただいた方にゆっくり濃い体験をしていただくことが難しい状況になってしまいます。そういう意味でもショールームを今の場所にしてよかったと思っています。

お店のことはたぶんそれだけでnoteが1本書けてしまうので、また別テーマとして書こうと思います。今回はこの辺で

公認共犯者の皆さんと、いっしょにブランドをつくる

オールユアーズには「公認共犯者制度」というものがあり、今年の3月に第2期の募集をさせていただいたのですが、現在120名を越える公認共犯者の皆さんがいらっしゃいます。公認共犯者の皆さんには、まだ発売していない製品の開発状況を共有させていただいたり、製品に対するフィードバックをいただいたり、ときにはメディア取材のモニターをお願いさせていただくこともあり、文字通り「共犯者」としていっしょにブランドをつくっていただいています。

公認共犯者制度をはじめて、とても嬉しい出来事がありました。それまではお互いに顔も名前も知らず、住んでいるところも全く違う共犯者さん同士が、オールユアーズの公認共犯者になったことをきっかけに、一緒に飲みに行くくらいまで、仲良くなってくれたことです。

ブランドはある意味「価値観」や「考え方」と言い換えることができます。オールユアーズを好きだということは、おそらく価値観が似ていたり、どこか考え方に通ずる部分があるということ。これまでの人生で全く接点を持っていなかった人同士が、オールユアーズをきっかけに繋がり、オールユアーズとは関係ないところで、絆を結んでくれている。これ以上の喜びはありません。

公認共犯者のコミュニティには特に目的は設けていません。関わり方も自由です。積極的に企画を提案するもよし、誰かの発言にリアクションするもよし、ROM専(見ているだけ)でもまったく問題ありません。関わり方は人それぞれ自由です。もちろんよりオールユアーズ側から色々な投げかけはしていきますが、コミュニティの余白で自然に何か新しいことが生まれたらいいなと思っています。 

Twitterのプロフィールに公認共犯者と名乗っていただいている方もたくさんいて嬉しすぎる。本当にいつもありがとうございます!

コストの最小化ではなく、ベネフィットの最大化を考える

オールユアーズのブランドアクションを3つご紹介させていただきましたが、オールユアーズが大小問わずアクションを検討するときに大切な考え方があります。それはお客さんの「コストの最小化ではなく、ベネフィットの最大化を考える」ことです。

体験価値を最大化する方向性は大きく二つあります。「コスト(手間/時間/お金 etc...)の最小化」と「ベネフィット(嬉しさ/驚き/ユニークさ etc...)の最大化」です。もちろんどちらも大切なのですが、オールユアーズが特に重視しているのは後者です。

トータルの体験価値 =「基礎バリュー」-「コスト」+「ベネフィット」

実際はそんなに単純な話ではないですが、ユーザー体験は基本的にこのような方程式で表すことができると思います。ここでは便宜的にその体験がもともと持っている基礎的な価値を「基礎バリュー」と表記しています。

以下の図は「コストの最小化」と「ベネフィットの最大化」それぞれを志向したときの流れを簡単に図式化したものです。

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このようにお客さんのコストが多少上がったとしても、それを上回るベネフィットを提供できるアクションを選択することによって、「トータルの体験価値」の最大化を志向しています。

またこの考え方は結果として、オールユアーズがユニークな存在になるということにも繋がっています。市場が成熟してくるとコモディティ化が進みますが、その一因は多くの企業が「コストの最小化」を志向しているからのような気がします。「より便利に、使いやすく」。この方向を合理的に突き詰めていくと、解は最適化され、アウトプットが似通ってくるのは仕方がないことだと思います。

明日、友達や家族に話したくなる体験をいかにつくれるか

長文をお読みいただきありがとうございました!今回はごあいさつも兼ねて、オールユアーズでの事例を取り上げつつ、僕がユーザー体験の向上にコミットする上で大切にしている考え方の一部をご紹介しました。参考になるかはわかりませんが、僕と同じように「ユーザーの幸せと経済合理性の両立」に課題感をお持ちの方の少しでもお役に立てたら嬉しいです。

長くなりましたが、僕は「ユーザー体験を磨き込むことが、長期スパンで考えたときの最もレバレッジの効く事業成長ドライバーである」と信じています。そして一番大切なことはテクニカルなことではなく、目の前のお客さんに正面から向き合い、その人が「明日、友達や家族に話したくなる最高の体験をどうしたら生み出すことができるのか」を徹底的に考えることだと思います。

またこういうテーマを一緒に考えていける仲間が増えたらいいなあと思っているので、もし共感していただいた方は気軽にTwitterで声をかけていただけると嬉しいです。ゆくゆくはゆるーくコミュニティ的なものが作れたらいいなあ、なんて考えています。

そしてそのファーストアクションとして、オンラインカウンセリング/コーチングサービスを運営する cotree のCOO ひらやまさん と一緒に個人プロジェクトとして、stand.fmでこんなチャンネルをはじめます。

CX RADIO | 顧客とビジネスの幸せな関係

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内容としては今回のnoteのような「ユーザーの幸せと経済合理性をいかに両立するか」という問いについて、テーマによって様々なゲストをお招きし、みんなで一緒に考えていきたいなと思っています。上の画像を押すとチャンネルに飛べるので気になる方はフォローしていただけると嬉しいです。(最初のコンテンツは来週あたりに挙げますね)

それではまた次回のコンテンツでお会いできれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!


P.S. この前、創業5周年のときにメンバーみんなで撮ったいい写真です。みてほしいので載せておきますね

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ALL YOURS | 執行役員 | Experience Designer | D2C/DNVB, Customer Success, New Retail, Circular Economy | ユーザー体験を軸に熱量の循環するブランドづくりについて考えています。

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