〜非生産的な暮らしが生産するもの〜

2017年に世界遺産登録された遺跡のあるサンボープレイクックでピクニック。

その後、村で籠作りをしている方々のお家にお邪魔した。家には丁寧に作られた籠が並ぶ。

籠をオーダーメイドをしようとすると、急ぎなの?と聞かれ、そうではないけれど、この州を発つ前に仕上がったらいいなと思った。

希望のデザインだと、仕上がりに10日以上かかるとのこと。

作り手は、朝から晩まで作り続ければ私の滞在中に仕上がるだろうと言った。

作り手は、私と話しながらも、少しずつ籠を編んでいた。

私はその指先を見ながら、作り手が普段からこうして人と話しながら、ゆっくりと籠を編んでいるんだろうと察した。籠が作られる間の村人たちの”豊かな時間”が、この籠の味となって出ている。

工場のように1日8時間作れば、もっと籠の数はできて、おそらく収入も増えるかもしれない。だけど、作り手が朝晩作り続ければ間に合うと冗談混じりに言ったのは、それが村の暮らしとはだいぶ異なるということだったのだろう。

籠の細かな目に込められた村人たちの豊かな時間。そこで生産されているのは籠だけではない。

帰宅してから、ゆっくりと夕食を調理した。じわじわと温まる食材に込められた豊かな時間を贅沢に味わうひとときだった。

#カンボジア #アンスクーリング #アンラーニング #スローライフ

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