明日朝起きるまでに戦争が起きて、爆死できたらいい

中学生の頃から、おかしくなったと思う。俺はいわゆる「いじられキャラ」だった。でも、中学1年の前半くらいは、楽しくやっていた。そして、小学校の頃は、割と集団の中心にいて、みんなを笑わせる、みたいなキャラだったから、その勢いでなんとか乗り切れていた。ただ、次第にいじり が激しくなり、俺の友達が俺に向かって、「お前なんであんなにいじられて言い返さないんだよ」と言った。俺は、その時まで、自分がいじられている、と認識していなかった。ただ、その言葉をきっかけに、「俺は言い返さなきゃいけないような状況にいるのかもしれない。バカにされたら言い返さないと」と強く思うようになった。そして、その頃からヤンキーがなんか大量発生し始めた。
俺は、ヤンキーのようなやつにバカにされたらどうしよう、どうやって言い返したらいいんだ、といつも考えていた。ヤンキーは全員に等しくツバを吐いたり、机を蹴ったりしていたが、俺は俺の物に対してそういうことをされることに我慢ができなかった。恥をかきたくなかった。「言い返さない」状況になるのが嫌だった。結果的に、ヤンキーたちは俺に対してほとんど何もしなかった。でも、俺の脳内は、常にヤンキーや気に食わないやつらにいじめられたらどうしよう、という不安に占領されていた。そして、高校の頃にはもう目立ったりするのが嫌になっていた。というか人とコミュニケーションをとることにメリットがないと思っていた。当然のことながらクラスでは常にボッチだったし、ボッチ飯を食いまくった。ただ、まだその頃は、ボッチだった時のことを、いつかみんなの前で話そう、という謎の夢を持っていた。芸人になりたいとか思っていた。だが、大学になって、完全にうまく行かなくなった。やるバイトのほとんどで失敗するのだ。他の人のように作業ができない。自分は、学生のアルバイトなのになんでこんなに精神的に追い込まれているのか、他の人たちはバイトを苦にしていないし、中には楽しんだり、バイト内で恋愛をしたりするやつらもいる。なんで自分はそうなれないんだろう、と本気で悩んで、人生で初めて精神科に行った。「バイト」という社会に適応できず、それが結果的に恋愛や明るい学校生活を送る上での障壁になっている、ということに耐えられなかった。
とにかく自意識について書きまくった。本を読んだ。ただ、死のうとは思えなかったし、今までも本気で死のうと決意したことはない。寝ている間に心臓が止まったり、戦争が始まって爆弾が降ってきて痛みを感じる間もなく死ねたらいい、と思うくらいだ。
仕事に適応できないことは、セックスを手に入れられないということだ。社会に出ていくための自信が折られている。そして俺は、新卒で6年間働いていたが、それもやめてしまい、現在こどおじの無職だ。抱えたくもない、なんの意味もない過去を抱えて、後悔して生きている。
俺は今まで、普通の恋愛ということをしたことがない。そして、普通の恋愛をしたいとも別に思っていない。金がかかるだけだからだ。俺はただ、自分の、無味乾燥で苦しみや惨めさしかなかった過去を塗りつぶすような、激しいセックスを求めている。子供部屋から、セックスを求めている。

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