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かあちゃんきらい!と言われたら

き、きた。ついに言われたぞ。

「かあちゃんきらい!」って。



転職してから、勤務時間の都合でお迎え時間が遅くなったので、帰宅後のタイムスケジュールが慌ただしいったらありゃしない。座る間も無く夕飯を作り、その間に音読と計算カードの宿題をやってもらい、食べ、風呂に入って、明日の準備をして寝る。

寝る前に必ず絵本を読むのを習慣にしてきたのだけど、早く寝かせないと、と焦るあまり、申し訳ないと思いつつ最近は1冊に減らしていた。

そうしたら、やはり「もっといっぱい読みたい」と言うようになった。そうだよね、ごめんな…

夕飯後のテレビの時間を短くして早くお風呂に入れば、それだけ絵本タイムが長くとれるよ、と何回も説明してきた。やりたいことを全部やるのは時間が足りなくなっちゃうから無理なんだよ、と。でも、行動に移すのがなかなか難しいみたい。


先日、風呂に入るのが少し遅くなってしまった。いつも通り湯船でのんびり水鉄砲で遊んでいるので、そろそろ洗ってほしい、絵本たくさん読みたいんでしょ?と促した。

すると、わかってる!今かたづけるもん!とぷりぷり怒り出し、しまいには「かあちゃんきらい!」と言われた。



で、出たーーーーーーー

初めての、かあちゃんきらいーーーーー



内心、感動していたけど、ムッとしたのもまた事実。

「かあちゃん、何も悪いことしてないのにきらいなんて言われて、すっごく悲しい。今日は洗うの手伝わない。全部自分でやりなさい」

そう言うと、まずいと思ったのか、表情が曇り、急に小声でごめん、と謝ってきた。でも、そのまま全部一人でやらせて先に上がらせた(旦那が水揚げ)


リビングでしゃくりあげて泣いてる声が聞こえてきた。



風呂から上がり、何事もなかったかのように、いつも通りくつろいでいたら、旦那の背中に隠れながら、もう一度謝ってくれた。それでヨシとした。

「そんな昔のこと忘れたわ」

これでおしまい。
次の日は早くお風呂に入って、3冊絵本を読んだ。


私も、小学生の頃に母としょうもないことで喧嘩して、勢いで「お母さんなんかきらい!」と言ったことがある。その時、「そんなこと言うならお母さんもあんたのこと嫌いや!!」と返されたのを、40過ぎた今でもはっきり覚えているくらい、ショックだった。

人のことを嫌いと言うなら自分も嫌われる覚悟を持てよって話なんだけど、小学生にはそんな難しいことはわからない。ただ傷つく。

だから、嫌いと言われて嫌いと返すのはやめようと決めていた。「私は悲しい」と伝えた。


あとは、すぐに仲直りする。
母と私はお互いに仲直りがほんとーーーーーうに下手くそで、一度喧嘩すると1ヶ月以上まともに口をきかないこともザラにあった。あの冷戦期間の時間、マジで無駄。お互いやりづらくて何もいいことない。

娘がちゃんとごめんなさいできたので、それでおしまい。


まぁ、今回はうまくやれたけど、これがもし生理前でイライラしがちな時期だったら、穏やかに対応できたか、ちょっと自信がない。親だって人間だもの。成長してもっと口が達者になってきたら、こんなきれいに着地できずにしばらく引きずることも増えるだろう。まぁ、それはその時になったら悩むってことで…(不安)

目元と鼻のてっぺんを真っ赤にしてごめんなさいと言った娘の顔が、いつか懐かしくなる。それを愛おしく思う気持ちを忘れないでいたい。


たい焼き



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