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【HOTEL WHY】CEO大塚桃奈さんから学ぶサステナブルな社会の実現について

皆さん、こんにちは!

立教大学『ホテル運営論』では、観光学部の学生が観光業の構造を見直し、職業選択の幅が広がるような授業の運営をテーマにしています。今回は第8回講義に登壇していただく【株式会社BIG EYE COMPANY:大塚桃奈さん】と【株式会社トランジットジェネラルオフィス:岡田光さん】をご紹介します!

今回ライターを務めるのは、学生運営メンバー兼池尾ゼミ所属の浦 恵子です。

浦写真2 (2)

【ライタープロフィール】
立教大学観光学部観光学科4年。大学では、宿泊産業の中でもホテルマネジメントやホテルを絡めた地域づくり、ホテル×環境問題などに興味があり学んでいる最中です。学生生活残りわずかなのでまだ行ったことのない地域や宿に行って、沢山の素敵な方と出会いたいです!


1.ゲストのご紹介

大塚さん写真

【PROFILE】
大塚桃奈さん
株式会社BIG EYE COMPANY ・Chief Environmental Officer(CEO)

1997年生まれ、湘南育ち。「トビタテ!留学JAPAN」のファッション留学で渡英したことをきっかけに、服を取り巻く社会問題に課題意識を持ち、長く続く服作りとは何か見つめ直すようになる。
国際基督教大学卒業後、徳島県・上勝町へ移住し、2020年5月にオープンした「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」に就職。現在、山あいにある人口1,500人ほどの小さな町で暮らし、ごみ問題を通じて循環型社会の実現を目指して同施設の運営に携わる。
併設するHOTEL WHYでは、宿泊を通じて上勝での暮らしを体験でき、チェックイン時にはスタディツアーを開催している。
学生時代に翻訳に携わった”エシカル消費”がテーマの絵本「Are You Ready? The Journey to the Veiled World(末吉里花:著、中川学:絵)」は、山川出版社より好評発売中。また、日本で最も美しい村連合のひとつでもある上勝町の魅力を、季刊誌で発信もしている。

岡田さん写真


【PROFILE】
岡田光さん
株式会社トランジットジェネラルオフィス
常務執行役員
TRANSIT BRANDING STUDIO STUDIOMAN


1971年生まれ、神奈川県横浜出身。Swiss Education Group César Ritz Colleges卒業。
ヒルトン・ホテル&リゾート、ハイアット ホテルズ アンド リゾーツ、ザ・ペニンシュラホテルズ等の外資系ホテルを経て、2003年(株)トランジットジェネラルオフィスに入社。
ホテル・クラスカ総支配人、プロデュース事業本部長&オペレーション事業本部長を経て、2015年(株)トランジットジェネラルオフィス常務執行役員に就任。
ホテル、旅館、レストラン、カフェ、レジデンス、オフィス、観光列車、スパ施設、宇宙観光、SDGs、地域活性化案件などのプロジェクトマネージメント業務を担当。主な担当プロジェクトとしては、東京のホテル「クラスカ」、大阪のホテル「堂島ホテル」リニューアル、愛媛宇和島の老舗旅館「木屋旅館」の再生、伊勢志摩のホテル「志摩観光ホテル」リニューアル、JR東日本東北レストラン列車「東北エモーション」、JR東日本新潟アート新幹線「現美新幹線」、JR東日本豪華寝台列車「四季島」、JR東日本伊豆観光特急「サフィール踊り子」、徳島上勝のマイクロブリュワリー&バイオ施設「ライズ&ウィンブリューイング バーベキュー&ジェネラルストア」 「カミカツストーンウォールヒル クラフト&サイエンス」、同じく徳島上勝の環境型複合施設「WHY」、箱根強羅のマインドフルリビング「TREEFULLHOUSE」丸の内のプライベートメンバーズクラブ「OCA TOKYO」など。

現在進行中の担当プロジェクトの代表的なものとしては、2022年春、大阪北港にオープン予定のホテルと、レストランと、環境型公園の複合施設「HULL」、2023年秋に軽井沢にオープンのホテル&ウェディング施設「<仮称>FOREST LUXURY HOTEL&RESORT」、2024年夏に沖縄今帰仁にリニューアルオープンのホテルリゾート「<仮称> OCEAN LUXURY HOTEL&RESORT」など。

【株式会社BIG EYE COMPANYが運営するHOTEL WHYについて】

上勝町写真

WHY do you buy it?
WHY do you throw it away?
なぜそれを買うのか?
なぜそれを捨てるのか?
私たち消費者は問いかけられます
WHY do you produce it?
WHY do you sell it?
なぜそれを作るのか ?
なぜそれを売るのか?
私たち生産者は問いかけられます
上勝町ゼロ・ウェイストセンターでは、WHYという疑問符を持って生産者と消費者が日々のごみから学び合い、ごみのない社会を目指します。
上勝町ゼロ・ウェイストセンター公式サイトより

株式会社BIG EYE COMPANYが運営するHOTEL WHYは徳島県勝浦郡上勝町に位置する「ゼロ・ウェイストアクション」をコンセプトとした環境配慮型ホテルです。廃棄物分別回収施設、ホテル、リユースショップ、交流ホル、ラボからなる環境型複合施設「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」内に位置しており、滞在を通じて上勝町の暮らしを体感し、日々のごみを見つめ直すヒントを探ることができる場所を提供しています。

HOTEL WHYがある上勝町は日本で初めて「ゼロ・ウェイスト」を宣言した自治体であり、上勝町の住民は日々ごみを45種類に分別し、瓶や缶などの様々な資源をを町内に唯一あるゴミステーションへ自ら持ち寄ることで、上勝町のリサイクル率は80%を超えています。

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そんな上勝ゼロ・ウェイストセンター「WHY」は、サーキュラーエコノミー(循環型経済)とコラボラティブエコノミー(共同経済)の両側面から語ることができる場所です。
捨てない経済と、捨てたものが生まれ変わる経済、両者のアイディアを実行し、その理念に共感した人々がそれぞれの知見を活かしながら相互に助け合い、学び合いながらゴミ問題の解決に立ち向かう場所になっています。


2.ご登壇の背景

今回大塚さんにお声がけさせていただいた背景としては、大塚さんにご登壇いただくことで、この授業のテーマでもある①観光業の構造を見直すこと、 ②職業選択の幅が広がることに繋がることはもちろん、HOTEL WHYの取り組みを知ることで「ホテルの在り方の多様性」を受講生に学んでもらいたいと考えたためです。

今までのホテルでのアルバイト経験や就職活動を通して、「人だけでなく環境にも心地の良い空間って何だろう。」と考えるようになったことから
個人の研究テーマとして「宿泊業と環境問題について」を設定していました。
以前は「誰かの行動のきっかけを創り出したい」「誰かの笑顔になる瞬間を創り出したい」というように対「人」で考えていたのに対して、ホテルを初めとした宿泊施設はいわゆる装置産業でもあるので、ホテルが建設されることで、人が滞在することで環境に負荷がかかっていることを学び、上記のように考えるようになりました。
その際に取ったアンケート調査の中でHOTEL WHYの名前を挙げてくださった方が多かったことが、上勝町について調べるきっかけとなりました。

上勝町は「ゴミをどう処理するかではなく、ゴミ自体を出さない社会」を目指していることを知った時に、日々当たり前のように「捨てる」という行為をしていることに気づき、日常の当たり前の行為に何の疑問を持たずに生きてきた自分を知ると同時に、世界に比べ日本はこういった取り組みがまだまだ浸透していないことを知りました。

上記の内容以外にも、私は大学4年間を通して様々な角度から宿泊産業について学んできましたが、そこで一番強く感じたことが「ホテルの在り方の多様性」です。

ホテル=寝るための場所

というようなイメージが強いと思うのですが、ホテルという場所が単なる寝るための場所だけにとどまらず、地域を発信する場所、誰かに出会える場所、社会課題解決の切り口となる場所、地域の人も観光客も混在できる場所、のように変幻自在に変わることの出来る存在であると私自身は考えています。

中でも、HOTEL WHYはそこに訪れることで、日常生活にある「なぜ」に気づくとともに、「本当の豊かさとは何か」という概念が変わる場を提供しているのではないかと感じました。

このようにホテルといっても役割は一つではなく、様々な産業や人と関わりあいながら成り立っていくものだと思っています。

今回ご登壇いただく大塚さんからお話を聞くことで、ホテルに関わるお仕事といっても沢山の選択肢があることを知っていただき、皆さんの職業選択の視野を少しでも広げることができれば嬉しいです。


3.スケジュール

第8回:2021年11月26日(金)15:20~17:00(100分)
株式会社BIG EYE COMPANY 大塚 桃奈様
※Zoomでのオンライン開催


4.参考資料

【上勝町ゼロ・ウェイストセンター公式サイト】


【池尾さんの会社についての記事】

【tourism academy SOMEWHEREについてはこちら】


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