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地があるから風が吹く:風の時代を迎える地星座さんへ

こんにちは、i です。

お陰様で最近読んで下さる方が増え、昨年私が執筆した「水瓶座グレート・コンジャンクション」についての記事は想像以上の方にアクセスしていただいているようです。ありがとうございます。

そしてたくさんの方に読んでいただく中で、「風星座があんまりないんです」という不安の声も多く聞くようになりました。山羊座に変革の星が集中していることもあり、地星座さんは特に不安感が強いのではないかと思います。今回の記事は、そんな不安を少しでも軽くできたら良いなという思いで書いています。

まず、「風と火」は相性が良く、「地と水」は相性が良いという基本的な概念があります。イメージしていただくとわかると思うのですが、風と火は空へ浮かび上がるもの、地と水は地面へ降りるものなので、相性がそれぞれ良いとされています。

しかし、この地球上で生きていくには火・地・風・水の4つの要素がすべて必要ですよね。火がなければ料理もできない暖も取れない、大地がなければそもそもお話になりません。風がなければ大気は澱み、雲も循環せず、水がなければ生命は誕生しませんでした。どれが欠けてもこの世界は成立しないのです。

人間関係にしてもそうですよね。心地の良い相手とだけずっと付き合っていたら、合わないなと感じる人との付き合い方を学ぶことは一生できません。世界も人間も、4つの要素をバランスよく使う事が大切なのだと思います。

そして、私たちは実はこの4つの要素を毎日体験しています。

月はおよそ一カ月弱で地球を一回りします。12星座には火地風水の要素が順番に割り振られており、その12星座を月は一カ月で一回りするということです。つまり、短いスパンでは一カ月の間に火地風水の要素を順番に体験することができているわけです。執筆している現在は月は乙女座にありますので、今の私は地の星座を体験しているわけです。だからこの記事を書かねばと思い立ったのでしょうか(笑)。

太陽はおよそ一年で12星座を一回りします。つまり、一年というスパンでも私たちは火地風水を体験できているのです。今は太陽は蟹座にありますから、およそあとひと月くらいは水の星座を体験しているのです。

もう少し長いスパンで見ると、木星は12年で12星座を一回りします。一年かけてひとつのエレメントを体験するのです。今は木星は山羊座にいますから、世界中の人が今年は山羊座的世界を体験しているわけです。現在山羊座は大変革の星ならび。今年一年は世界中の人が山羊座的世界の大変革を経験しているという事になります。

そして2020年末に訪れるグレート・コンジャンクションでは、およそ200年程度続くとされる「地の時代」が終わり、「風の時代」へと突入していく事になります。でも、これも時間単位が長いだけで同じことだと思うのです。これまでの200年間、人類は地の時代を経験してきました。その中で培ったものもあれば、改善すべきものもある。そうした地の時代の光も闇も携えながら、今度は風のエレメントを体験していく期間に入るのです。

月の時間は短いですから、個人の細やかな流れを映し出します。

太陽の時間は、1年を通して体験する少し大きな流れ。

木星の時間は12年かけて体験する社会の大きな流れ。

そして、グレート・コンジャンクションのエレメント交代は、200年かけて人類レベルで体験する時代の流れと言えると思います。

では、どうして火地風水を私たちは順番に体験していくのでしょう。それは、やはり学びのためだと思うのですね。

学生の頃に、「時間は螺旋を描いている」というフレーズを読んでいたく感動したのを覚えています。螺旋階段を上るように、私たちは日々階段を上っているのだと思います。火地風水は、その螺旋の回転を彩る学びの性質です。毎日、毎日、火地風水のいずれかを体験しながら私たちは階段を上っているのです。月で考えると、今日は乙女座の階段を上ったことになりますね。

200年という長いスパンですから、来年以降は階段の色自体が「風」の色を帯びるのかもしれません。でも、その階段の一段一段を仔細に見ると、必ず火地風水それぞれが順番に色づけられているのです。どのようなエレメントの時代であろうが、それは変わりません。私たちは日々、その火地風水の階段をひとつずつ丁寧に、上がっていくしかないのだと思います。

私個人のお話をすると、この note の一番最初の記事で「私は地星座をひとつも持たない」ということを書きました。占星術を学び始めた頃、この事実に最初は打ちのめされたものです。自分は何一つまともに続ける事のできない、ダメな人間だという烙印を押されたように感じました。「地」は文字通り地に足つけて実際的な建設をする性質を持ちます。それがひとつもないなんて、一生自分は根無し草のような生き方をするのだろうかと怖くなったものです。

でも占星術を詳しく学ぶうちに、そうではないということがわかってきました。

はじめに書いた通り、人は毎日「火地風水」を順番に体験していきます。自分に欠けたエレメントを通る時には、時に息苦しさを感じたり、思い通りにならない辛さを体験しやすいのは事実だと思います。でも、それは裏を返せば、欠けた要素を獲得できる得難いチャンスでもあると思うのです。

「若いうちの苦労は買ってでもしろ」という言葉がありますが、一見苦難や試練に見えるものは実は天からのギフトであり、それを克服したときにものすごい恩恵を与えてくれるものだから、若いうちに買ってでも苦労をしなさいということだと思うのですね。

確かに私もこれまで、地をどうにか獲得しようと足掻いてきました。傍から見ればみっともなく映ったかもしれません。でも、足掻いたからこそ人としての責任を果たすこともできたし、今の自分に辿り着くことができたのだと思っています。自分にはない「地」の時代が私に与えてくれたギフトは、本当に得難いものでした。

もし、風のエレメントが少なくて不安を感じている方がいたら、それは天からのギフトだと思って受け取ってみてほしいなと思います。一人の人として、成長できるかけがえのないチャンスです。欠けたものが与えてくれるのは、実は「大成長するまたとない機会」なのだと思います。

具体的なことを少し書くと、この3月から5月くらいの間に私たちは水瓶座時代の片鱗を垣間見ました。土星が水瓶座へ下見しに行っていたのですが、色んなことがありましたね。この期間に思った事、感じた事に今年いっぱいかけて向き合っていくと良いのではないかと思います。

不安ももちろんあると思います。不安や恐怖はいつも「未知のもの」からやってきます。わからないから怖いのですよね。それらを払しょくするには、自分がどうしてそれを不安に思ったのか、どうして怖いと感じているのかを分析してみると良いかもしれません。自分を知ることで、世界を知るヒントが見つかるのだと私は感じています。

多くの天体が逆行する今年中盤は「自分を振り返る」には最適な期間と言えそうです。誰かに相談して客観的な意見を求めることも有用でしょうし、日記をつけてみたりすると自分の日々の正直な想いを確認しやすいと思います。特に月や太陽が風の星座を通るときは実感しやすいため、風の性質を学ぶチャンスですし、インターネットでも占星術の記事を公開してくださっている方がたくさんいますから、エレメントについて調べてみると面白い発見があるかもしれません。

地が欠けているものから言わせていただくと、地がなければ風は吹かないのです。風は形のない思考や情報を表しますが、アイデアや情報も大地に根づいて実際に行使されなければ、ただ流れて消えてしまうのです。

昔は本という物質に綴られていた情報は、今やインターネットで拡散できるようになりました。プラットフォームの形自体が風の性質を帯びてきましたが、アイデアや情報を発信して、受け止める誰かがいるという構造自体は変わりません。変わらない普遍的な構造は何か、ということを考えてみてもヒントになりそうです。


火地風水、4つのエレメントを体験して日々階段を上り続けているのは、そもそもどうしてなのかと思うことがあります。なかなかの難題ですが、毎日円形のホロスコープを眺めていると、◯という形そのものに向かうためなのではないかと感じたりします。いつか遠い未来に、4つのエレメントすべてをバランスよく調和させることができたなら。ひょっとしたら◯自体になれたりするのかなと、思ったりするのです。


風の時代への不安が、ちょっとでも軽くなったら嬉しいです。

それではまた!


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