「表現の学校 と 読書感想文」
読書感想文のミスマッチ
読書感想文といえば、小・中学生の夏休みの宿題として、
「夏休み中に本を1冊読んで、感想を自由に書くように」
というのが定番です。
基本的には本を読んだ感想なので、テストのような採点や評価はなく、自分が思ったことを書いて提出する自由度の高い課題です。
たしかに、自由に書くようにと指示される自由度の高い課題ですが、すべてが書き手である生徒の裁量に委ねられてはいません。例えば、学年ごとの設定字数・求められる書き方(構成)・感想文の方向性といったいくつかの要素を満たすことが求められています。
更には、全国学校図書館協議会による読書感想文コンクールによる優秀作品の評価付けがあり、身近では学校内での優秀作品賞などが設定されています。このことから、自由に書くように指示されている読書感想文にも実は評価の基準が存在することがうかがえます。
つまり、先生は生徒に「自由に書くように」と指導はしているものの、提出物としての読書感想文にはクリアすべき条件が隠されているので、出題者と回答者の間でミスマッチがおきやすい構造になっています。
では、実際に読書感想文では何が求められているのでしょうか?
課題としての読書感想文
国語科の読書感想文には大きくわけて「読書の習慣(化)」「感想(考え)の文章化」「読書を通じた成長」の3つのねらいがあります。
読書の習慣は、活字にふれる機会が少ない学童や生徒にも、長期休みの時間を活かして読書のきっかけを持つ・活字と触れ合うことです。次に、感想の文章化は、自分の内にあるものを他者へ伝える作文練習です。そして、読書を通じた成長は、本のメッセージを読解して人生の糧とすることがねらいです。
つまり、書き上げられた読書感想文に求められているのは①他者に伝わる文章であることと、感想文に②読解と成長が表現されていることだと言え、この2つの要素にこそ、積極的に読書感想文を書けるようになる鍵があります。
書けない原因
また、読書感想文が苦手な生徒の代表的な悩みも、先程の2つの要素に分類することができます。
「どう書けばいいかわからない」・・・①
「書くことが思いつかない」・・・①②
「要約(あらすじ)ができない」・・・②
「何も感想がなかった」・・・②
これらの悩み(原因)は、感想文全体を「他者に伝わる文章の書き方(構成)」に落とし込むこと、「本のメッセージの読解と理解を、読者(他者)を意識して行う」ことで解消されます。
付け加えると、ここにあげられている「書くことが思いつかない」「何も感想がなかった」などは就職活動時のエントリーシートや自己PRなどの志望理由書を書けない原因にもなっています。誰が何の目的で自分の志望理由書を読むのかを把握できていないので、何から書き始めればいいかわからない・・・となってしまうのです。
感想=内容は自由、 書き方は型
今回の書けない悩みにも、表現の学校はフォーマットによる解決を提案しています。
上記のようなシートをつかって、読者を自然と意識するかたちで読書体験と自分の感想を整理し、読書感想文の下書きを作成することができます。
「こんなワークシートを使ったら自由な感想を書けないんじゃないの?」と疑問を持つかもしれませんが、そうではありません。
書き方と考え方(捉え方)のワークシートを利用することで、先述した「伝わる文章の構成」に落とし込み、適切な読み手を事前に想定しておくことで、感想=内容にだけ集中することができるようになります。
今回は読書感想文がテーマでしたが、例にあがった志望理由書など社会で実践的に必要とされる文章を作成にも通じる力を養うことができます。
お知らせ
コワーキングスペースBreath さま との共同特別講座を開講します。
【学び】表現の学校夏休み特別講座/リアル・オンライン選べる!
表現の学校による夏休み企画のお知らせです。
自由研究に読書感想文、作文、意見文、志望理由書、小論文をそれぞれ選択し、穴埋めワークシートを活用してどんどん書いていきます!
☑文章の書き方がよく分からない
☑夏休みの宿題をどうにかしたい
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☑文章を書くのが好き
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そんな方々におすすめの講座です。ぜひ楽しみながら表現の学校に通ってくださいね。
https://office-breath.com/cw/event/4408/ より引用
講師は読書感想文ワークシートを作成した東大マンが担当します。読書感想文に限らず、幅広く受講生を募集していますので、上記のリンクからジャンプしてみてください。
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