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家事が楽になるオススメの間取り

こんにちは。ノリタケです。

住宅を扱う一級建築士です。

今日は家事動線を取りやすくするオススメのプランについて紹介します。

キーワードは「回遊性」です。

 フロアに行き止まりがなく、ぐるぐる回れるプランのことを回遊性がある間取りと言います。

 家事の本丸はキッチンですから、キッチンを通る回遊性のあるプランニングを行えば、行ったり来たりがなくなってスムーズな家事動線を取ることができます。

 新築を建てられるかたは、設計士に家事動線を重要視したいという意図と、回遊性のあるプランを出して欲しいと要望すれば、ある程度外さないプランが提案されると思います。

 僕は階段室を建物の中央に持っていくプランニングが好きです。階段はプランニングの中では邪魔者で、行き止まりをつくる原因になりやすいですが、真ん中に配置することで1Fも2Fも回遊性を確保することができます。二階建てで35坪くらいあると廊下を減らして合理的な動線が確保できます。二階建てで30坪とかになると、いろいろ支障をきたしてくるので階段室真ん中配置はやめたほうが無難です。

 平屋の場合だと階段がないのでもっと自由度が広がります。キッチンを真ん中に持ってきたり、真ん中を中庭にしてみたり、象徴的なものを真ん中に配置してその周りをぐるぐるまわるプランニングは想像するのも楽しいですね。

 日本は一般的なマンションがイメージしやすいかと思いますが、廊下を一本通して各室を配置するような間取りが好まれてきました。町家なんかもそうですが、通り庭があって、奥に行くにつれてプライベートな空間になっていきます。廊下を通すことでパブリックな性質の部屋とプライベートな性質の部屋を分けるにはありです。玄関に近いところにお客様を迎える部屋があって、一番奥は主人の寝室。みたいな感じですが、現代には合わないかなと思います。

 時代を遡ると、伝統的な農家の間取りなんかはうまく回遊性が取り入れられていて逆に現代的なんじゃないかな。なんて思います。

 家の中をぐるぐる回れると子供たちも楽しいです。家事動線が取りやすいということは介護の動線も取りやすくなります。うまく回遊性を取り入れたプランは、人生のどの場面においても魅力邸で合理的な動線を生み出してくれます。

 以上、だれかの参考になれば嬉しいです。


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