#239 マーケティングは営業のことではありません
マーケティングの究極の目的はセールス(営業)の必要をなくすことです
マーケティングの基本は「顧客主義」「市場に聞く」ということです。
生産者や提供側の論理を優先してはいけません。
ドラッカーは、企業の目的の定義は一つしかないと、いいます。
それは「顧客を創造すること“create a customer”」です。
「企業とは何か、それを決めるのは企業自体ではなくて、顧客である」
「その理由は、顧客だけが商品・サービスに対し支払いの意志があるからだと」
したがって、企業の目的は「顧客の創造」であり、「利益の追求」であってはいけないのです。
最も広く知られているフィリップ・コトラーの定義によれば、
「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセス」です。
現代の主流は「顧客志向マーケティング」です。
生産者側の論理、技術優先、モノづくり偏重、製品主導主義、提供側の都合といった従来のマーケティング、セールス手法に対して、顧客のメリットを優先する思考に基づくマーケティングの考え方となります。
マーケティングと営業は違います。
ドラッカーは「マーケティングの目的はセールス(営業)の必要をなくすことだ」 と言って経営者を唖然とさせました。
「マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす」とも言っています。
よってMBA(ビジネス・スクール)には、「マーケティング」の授業はあっても「営業」の科目はないのです。