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ソニーがEpic Gamesに$250百万を出資。

うーん、Epic Gamesすごいなー。ちなみに$250百万円で1.4%のマイノリティ出資です。企業価値は2兆円弱ってところでしょうか。EGは非上場会社なので単純比較できませんが、Take2よりちょっと大きいということですね。この出資についてソニーから見てどんな事業的な意味があるのだろうか・・・と考えました。

https://www.roadtovr.com/sony-epic-games-investment-implications/

1.Unreal Engine

Unreal EngineはEpic Gamesが開発しているゲームエンジンですが、ゲーム開発者がこのゲームエンジンを利用する理由として、マルチプラットフォーム展開(PSだけでなくXboxやPC版にも展開)しやすいというものがあります。EG側はこれを維持するでしょうから、PS用に何か特別な機能を・・・というのはあまり考えづらいです。

となると、SIEのファーストパーティーゲームでのUEの利用でしょうか。いくらSIEのファーストパーティーがハイクオリティなゲームを作るからといっても、限られたゲームタイトルの収益で独自ゲームエンジンの開発をするのはコスト的にも人材的にも大変です。UEにすれば使用料はかかるものの、独自エンジンの開発、維持費は削減できる可能性は高いでしょうし、UEを利用できる人材は多いので、人材採用にも有利に働くでしょう。(流出リスクもありますが)もしかしたらSIEのゲームが他のプラットフォームでも遊べるようになるかもしれません。(MSのゲームはSteamでも遊べます)

コアでないゲーマーの立場からすると独自エンジンによる特色のある描画とかは気づくこともなく、ある程度のグラフィッククオリティが出ていれば「すげー」と思うだけなので、いままで使ってきたから慣れているという理由以外に独自エンジンにこだわる開発会社の気持ちは理解できないというのが正直なところです。

2、フォートナイト

フォートナイトの累計登録ユーザー数は3億5千万人を超えており、PS4の累計販売台数(1億1千万台+)を超えています。このユーザーベースを利用してバーチャルミュージックライブ等が行われているのですが、このユーザーベースに対してソニーのコンテンツを提供ということが考えられます。ただこれはわざわざ株主にならなくても通常のビジネスディールでできるはずです。

3.Epic Games Store

SIEのゲームをPCユーザーに向けてEGSで販売するということも考えられます。ただPCゲーム市場はSteamが圧倒的にシェアを持っているので、単純にSIEゲームの販売増を狙うならSteamにも出す必要があるでしょうし、独自にPCストアを運営してしまう方法もあります。

4.純投資

IPO直前に投資家を募ったり、というケースはよくあります。ネット上にある記事を読んでいると2019年のEGのEBITDAは$730百万とか。アメリカのトップティアのゲーム会社のマルチプル等やEGの成長率からすると時価総額は2.5~3兆円を超えてきてもおかしくないでしょう。純投資が目的ではないでしょうが、悪くない投資だと思います。

ちなみにテンセントは2012年に$825百万のバリュエーションで40%の株式を取得しています。ものすごいリターンになってますね。。。


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