ひゃくさん

第103回薬剤師国家試験を上位1割で合格した病院薬剤師です。薬剤師・薬学生向けの「やく…

ひゃくさん

第103回薬剤師国家試験を上位1割で合格した病院薬剤師です。薬剤師・薬学生向けの「やくろぐ」というブログも書いていますが、noteでは自分の備忘録的に気ままに薬学知識などを落としていければと思います~ https://103yakyaku.com/

最近の記事

PPIの粉砕とバイアスピリンの噛み砕き

たまに、ランソプラゾールに粉砕の指示が入っていたりするのを見たことがありますが、粉砕は避けた方がいいということを知っていましたか? 酸性環境下はPPIは不安定なので、腸溶性製剤にすることで胃内での分解を抑える工夫がされているのです。 なのでランソプラゾールやラベプラゾールは粉砕しない方がいいんですね。 ちなみにPPIとまとめられがちなボノプラザン(タケキャブ)は酸性条件下でも安定ですので腸溶錠ではありません。 話は変わりますが、アスピリンが胃粘膜に触れると胃粘膜障害の

    • 【復習】NSAIDsの副作用

      とあるツイートを見かけいろいろ考えることがありましたので、今回は世の中にあふれているNSAIDsの副作用をまとめていこうと思います。 まず、NSAIDsの代表的な副作用をいくつか頭の中で上げてみてください。 ぱっと思いつくのは消化性潰瘍とか腎障害、肝障害でしょうか? 日本緩和医療学会「がん疼痛の薬物治療に関するガイドライン」にはNSAIDsの共通する副作用として以下のものが挙げられています。 思ったよりいろいろありますね。痛み止めとして漫然と使用されがちのNSAIDs

      • 【第104回薬剤師国家試験】副腎の腫大=??

        どーも、病院薬剤師のひゃくさんです さてさて、前回に引き続き第104回薬剤師国家試験の問題からです。 問題を解いていない人は、ネタバレになるので先に解いてから見てください~ 前回の問題でも両側副腎の腫大がありましたが、今回もありますね。病態の問題の嫌なところで、一つの症状だけで見ても問題は解けません。いくつかの症状を見て、どの病態なのかを予想しないといけないのです。 今回は甲状腺ホルモン値、カテコールアミン値、ACTH値に異常はありません。副腎の腫大は前回のクッシング

        • 【第104回薬剤師国家試験】クッシング症候群とクッシング病

          どーも、病院薬剤師のひゃくさんです 初投稿は第104回薬剤師国家試験問180のこの問題について。 問題を解いていない人は、ネタバレになるので先に解いてから見てください~ 近年の薬剤師国家試験では考えさせられる問題、応用力を問われる問題が多く出題されている傾向にあるみたいですね。考える問題ってどんな問題なんだろうと思った時にこの問題を見つけたので、存分に考えていきましょう。 この問題は文章量は多いですがポイントを押さえれば結構簡単な問題で、「丸顔と中心性肥満」「二次性高

        PPIの粉砕とバイアスピリンの噛み砕き